きみにおやすみをいうまえに 山烋のえほん

ほりぐちみのり(訳者), ジョルジョ・ヴォルべ(文), パオロ・プロイエッティ(絵)

• 販売会社／発売会社: 工学図書
• 発売年月日: 2023/10/04
• JAN: 9784769205067

商品レビュー

2024/02/29

第29回いたばし国際絵本翻訳大賞
［イタリア語部門］最優秀翻訳大賞

柔らく繊細なタッチの可愛らしい絵と、淡い美しい色彩で、女子ウケ抜群であろう絵本です。
習性は違うけど、仲良しな2匹がお互いを思い合う温かい物語。
2匹のセリフが途中どっちがどっちなのか困惑したり、冬眠しなくて大丈夫？とツッコミたくなりましたが、内容よりもともかく絵で魅せてくれました。

2024/02/06

表紙を開いた見返しには、可愛いティーポットと足跡が描かれていて
物語の始まりを期待させます
(ティーポットはクイックのお家でした！)

草花や動物、昆虫が可愛く適度にデフォルメされている絵が、
物語の雰囲気をつくり出しているなと感じました

この絵本のキツネのロッソは、とても心優しく繊細です

冬眠してしまう仲良しのクイックをどうにか眠らないようにする方法はないかなぁ？と考えます

結局、その方法はみつからず
「なにもかも おもいどおりってわけには いかいのさ。」
というクイックの言葉に納得し
クイックを気持ち良く寝かせてあげることにするのです

思い通りに行かない人生の中で、どう自分の気持ちと折り合いをつけるのか？

1つの解決方法としては、自分の力が及ぶことかどうかを判断すること

このお話の中だと、クイックの冬眠はロッソの力ではどうしようもない
つまりロッソの影響力は0%と言うこと

だったら、気持ち良くクイックを寝かせてあげようという思いになったのは
見る角度を変えてみると言う1つの解消方法です

悩みや問題を抱えた時、私たちは視野が狭くなって、1つの方向からしか物事を見れなくなっていることが多いです

なにもかも思い通りにはならない
と知っているだけでも、少し生活しやすくなりますし
自分がどうしたいのか？と言う問いかけをしてみるのも大事になことですね