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神は俺たちの隣に 扶桑社ミステリー
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 扶桑社 |
発売年月日 | 2023/09/27 |
JAN | 9784594094072 |
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神は俺たちの隣に
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自爆テロのタイミングを伺いながら地下鉄に乗るテロリスト(それとも神?)、脳腫瘍を持つ多重人格者、カップルに家を乗っ取られて殺されそうになる老人、再起不能となったアスリートと看護師などの複数のエピソードが並行して描かれて、最後に1つに収束していくお話。 基本的に、各登場人物の哲学...
自爆テロのタイミングを伺いながら地下鉄に乗るテロリスト(それとも神?)、脳腫瘍を持つ多重人格者、カップルに家を乗っ取られて殺されそうになる老人、再起不能となったアスリートと看護師などの複数のエピソードが並行して描かれて、最後に1つに収束していくお話。 基本的に、各登場人物の哲学的な思想が淡々と描かれていくだけで、かなり終盤になってもストーリーらしいストーリーが見えてこないので、ものすごく読みづらかったです。 やろうとしていることはとても面白そうだったのですが、自分はちょっと苦手なタイプの作品。 作中で、20ページ読んでもつまらない本はそこで読むのをやめるのかい?みたいな読者への問いかけが出てきて、挑発されてる感じなのも苦手だった。 でもこの作品、海外のレビューを見ると、評価がめちゃくちゃ高いんですよね。
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「これは原因と結果の、地球上のすべてのもの、すべての人の相互のつながりについての物語だ。共感と理解、相手に耳を傾けること、正しい問いかけをすることについての。」 帯や裏表紙のあらすじには「サスペンス」、帯裏のコメントには「犯罪小説」という言葉が使われていて、それも目当てで手に取...
「これは原因と結果の、地球上のすべてのもの、すべての人の相互のつながりについての物語だ。共感と理解、相手に耳を傾けること、正しい問いかけをすることについての。」 帯や裏表紙のあらすじには「サスペンス」、帯裏のコメントには「犯罪小説」という言葉が使われていて、それも目当てで手に取った扶桑社文庫の一冊。 サスペンスで不安や緊張感に脅かされ取り戻そうとするのは平穏だと思っていた生活で、犯罪小説で解決しようとするのは事件や問題と同時に、というかそれ以上に自らの人生なのだけれど、もし、その物語の語り手が「神?」なのだとしたら、あるいはそう書こうとしたなら、そこで取り戻そう(やりなおそう)と、解決しようとするのは、人々それぞれの生活、人生を含むこの「世界」そのものなのかもしれない。矢継ぎ早に、詰問されているように放たれる、この世界、そこにある、あったはずの今では「制観不能になったヒューマニティ」についての問いを読んでいるうちにそんなことを考えてしまう。 「人生で、引いて見るということをしたことがあるか?自分が話すより、人の話を聞こうと? この十年でそれが難しくなってきたか? オンラインで気に入った写真やステータスを見つけて、ダブルタップする前にちょっと手を止めて、この行為が何意味するかと考えてみたことは?」 現在失われつつあるように思われる、善意や良心、思いやり、理解に共感。それらを覆い隠すように拡がっていく悪意や無関心。世界にかかる“闇”。そのなかで行き着いてしまう暴力と恐怖、テロリズムについての問いかけ。オリジナルは2022年リリースの作品に書かれているものは現在でもリアリティを持って感じ、考えざるえない。思い当たることも、勿論ある。これはたしかにわたしにも問われる「正しい問いかけ」だった。付箋も乱立する。 それでも「神?」が語る人々の人生には闇と同時にその中に垣間見える光、善意や良心の行動があった。その光は後半にいくにつれフィクション度が高まっていく気はする。それはもう今や善意や思いやりはフィクションじみてきてしまった、ということかもしれないけれど、それでもそれを書くことは重要なんだと思う。それが書かれることも含めて、まだ、先のまったく見えない暗闇ではないのだ。多分ギリギリで。 「光と闇は別々の存在ではない。二つが交わりそして互いのほうにしみ出している点があることが多い。同じことが終わりと始まりにもいえる。」 そういうことだ。闇は完全に晴れることはないけれど、光も消えることはない、と思いたい。グレーは白にはならないけれど、それでもわたしも善意や良心、共感に理解を忘れないように意識したい。「ヒューマニティのアイデアをもう一度試そう」、とそんなことは意識せずに手に取った小説、意外なところから思わされたのだった。また大袈裟なことを書き始めてしまった、とも思うけれどわたしは“正しい”人間ではないし、本からゲットしたものたちもすぐ忘れてしまいそうになるから、やっぱり書き残しておきたい。 途中からは新潮クレスト・ブックスとか白水のエクス・リブリスからリリースされている“海外文学“を読んでいるような気がしてきた。そんな読み心地。ドライブする口調、スピットする質問をしっかり再現しているぽい翻訳もかなり良かった。 「もし神が諦めたのなら、「彼」の創造物である人間が諦めていけないことはなかろう。」 それにこれは決定論と自由意志の話でもあった。幾つかのシーンでも思い浮かんだのだけれど、そう気がつくとテッド・チャンの幾つかの短編を鮮明に思い出したのだった。エピグラフのサルトルの「地獄とは他人のことだ」とテッド・チャンの短編のタイトル「地獄とは神の不在なり」(favoriteの一編)は、ちょっと繋がるものがある気もする。しないですか? サスペンスとか犯罪小説、それにSFとも言えそうだけれどこれはジャンル小説というより、「文学」と言いたいし、かなり凄い小説にような気がしてきた。そうか、トンプソンやケッチャム、コーマック・マッカーシーの「血と暴力の国」をリリースした扶桑社文庫は侮ってはいけないのだった。
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