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日本医家伝 中公文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2023/08/22 |
JAN | 9784122074101 |
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日本医家伝
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6件のお客様レビュー
医師に関する吉村昭作品のダイジェスト、といったところ。 1冊を1つの大きな作品として読むのには軽すぎるが、余暇に少しずつ読み進めるにはちょうどいい印象。 作中の日本初の女性医師、荻野ぎんの粘り強さには尊敬の念を持った。何度も何度も挫折したが、その度に這い上がった姿と、そのようにし...
医師に関する吉村昭作品のダイジェスト、といったところ。 1冊を1つの大きな作品として読むのには軽すぎるが、余暇に少しずつ読み進めるにはちょうどいい印象。 作中の日本初の女性医師、荻野ぎんの粘り強さには尊敬の念を持った。何度も何度も挫折したが、その度に這い上がった姿と、そのようにしてせっかく得た医師資格でありながら、愛のために全てを捨てた姿には人間味を感じた。
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前野良沢や笠原良策の長編を既に読んでいたので、ここから発展したのかと聖地巡礼のような気持ちになって読めた。 萩野ぎんの苦難と苦闘を思う。 激動の時代に、持てる能力を最大限発揮して生きた医家の一人ひとりに敬意。 日本のカルテがドイツ語なのも、なるほどーと。
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日本の近代医学発展に貢献した12人の医家たちの生涯と苦闘を描く。 一章ごとに伝記1冊分の重み。 近代医学とはつまり、鎖国をしていた日本にもたらされた西洋医学で、その始まりはやはり徳川吉宗が蘭学を取り入れることに対して寛容だったところに始まるのではないか。 そして、何事も、新しいこ...
日本の近代医学発展に貢献した12人の医家たちの生涯と苦闘を描く。 一章ごとに伝記1冊分の重み。 近代医学とはつまり、鎖国をしていた日本にもたらされた西洋医学で、その始まりはやはり徳川吉宗が蘭学を取り入れることに対して寛容だったところに始まるのではないか。 そして、何事も、新しいことを始めようとすると反発を受ける。 薬を飲ませるだけだった医術から、解剖、外科手術となるとまず体に刃物を入れることへの抵抗。 種痘となると、病原菌をわざわざ体に入れる事への恐怖。 それはまあ、仕方がない。 あとは漫画やドラマなどでも描かれている、これまで医者として働いてきた漢方医学者たちからの妨害である。 ほぼ年代順に書かれており、序盤はシーボルトの関係が多い。 シーボルトは日本の近代医学にとって重要人物だったことがうかがえるが、例の事件に連座した人物も多い。 こうして日本の西洋医学の始まりは蘭学だったが、幕末、開国、明治と進む中、蘭学は古くなり、イギリスやドイツの医学が入ってくる。 十二人は非常な努力をして新しい医学に挑み、道を開いた。 けれど、その偉業ののち、 手柄を金に変えようと思う人、 発見を独占しようとする人、 人を信用できず、業界に居られなくなる人、 晩年は極貧の生活を送ったり、奇人変人もあり、 偉大な功績を残した人が必ずしも人格的に優れていたわけではなかったようだ。 道を切り開いたところで力尽きてしまったのかもしれない。 個人的に、特に苦難の人という印象が残るのは、最初の女医、荻野ぎんだった。 「女だから」という壁にここまで苦しめられた人がいるだろうか。 彼女の切り開いた道によって、その後、女医としての栄光をつかんだものは多くある。 三武将のたとえ話にもあるが、新しい世界を作るためには、道を拓くもの、ならすもの、その道を歩むもの、と人は天から与えられた役割があるのかもしれない
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