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アルツハイマー病研究、失敗の構造
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | みすず書房 |
発売年月日 | 2023/08/17 |
JAN | 9784622096290 |
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アルツハイマー病研究、失敗の構造
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商品レビュー
4.5
6件のお客様レビュー
アルツハイマー病の本。面白い。 アミロイドβやタウタンパク質をターゲットとした治療(なかなか上手くいってない)に固執している業界への批判が多くあるがフラットな視点で描かれている印象。またアメリカローカルな話題は少し退屈だった。 以前読んだ下山進さんの「アルツハイマー征服」も面白...
アルツハイマー病の本。面白い。 アミロイドβやタウタンパク質をターゲットとした治療(なかなか上手くいってない)に固執している業界への批判が多くあるがフラットな視点で描かれている印象。またアメリカローカルな話題は少し退屈だった。 以前読んだ下山進さんの「アルツハイマー征服」も面白かったが、アルツハイマー病研究で面白いポイントは原因とされる病理について結論がでておらず、日々のニュースでアデュカヌマブなどの新薬についてプロセスが追うことができること。 ・アルツハイマー病の定義は何? ・主犯は誰? 現在進行系の問題のため本書でも結論は無い。 頭を切らずに観測しやすいアミロイドβをまずターゲットにして駄目なら次行こうって感じなので時間はかかっても前には進んどるやんとは思う。続報に期待。
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とても面白かったです! 1〜4部まであり、その中でさらに章立てがしてあるのですが、3部までは著者がずっと怒ってます。本当にずっと怒っているので、読み手もいつのまにか引き込まれ「そうだそうだ」という気持ちに…。怒りは人を煽動するのだと本旨とはあまり関係のない感想を抱きました。 とは...
とても面白かったです! 1〜4部まであり、その中でさらに章立てがしてあるのですが、3部までは著者がずっと怒ってます。本当にずっと怒っているので、読み手もいつのまにか引き込まれ「そうだそうだ」という気持ちに…。怒りは人を煽動するのだと本旨とはあまり関係のない感想を抱きました。 とはいえ、もちろん内容も素晴らしかったです。アルツハイマー病の研究で何が間違っていたのか、今後どうすればいいのか、通説への鋭い批判が気持ちいい。あくまで過去の研究そのものへの敬意は感じられ、著者はアルツハイマー病という人類にとって大きな危機に誠実に向き合っているだけなのだと思いました。 しかし、アルツハイマー病研究の構造をメタ視点で見ると、どうしても構造的問題によって現状があると言わざるを得ないと思います。スタート地点から目標を見誤り、気づいたときにはゴールへ向かって組織や資金などなどが整備されていて、走り出した研究はちょっとやそっとじゃ止められない。コンコルドの誤謬とは少し違うけれど、人間の感情がこの方向性を大いに決定づけていると感じました。 単純に新しい知識も増え、今後のアルツハイマー病の病理仮説についても理解することができ、読んでいて楽しかったです。今後のアルツハイマー病の研究についても動向をチェックしていきたいです。
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2024/06/21 読み始めた 失敗の科学に次ぐ失敗シリーズ。「失敗」の蓄積は自分の一大テーマである。 2024/07/03 読み終わった 第1部でアルツハイマー病の病理?的な話が多く、ちょっと面食らう。難しい〜!と思ったけど、そこはなんとなくの理解で読み進めることができ...
2024/06/21 読み始めた 失敗の科学に次ぐ失敗シリーズ。「失敗」の蓄積は自分の一大テーマである。 2024/07/03 読み終わった 第1部でアルツハイマー病の病理?的な話が多く、ちょっと面食らう。難しい〜!と思ったけど、そこはなんとなくの理解で読み進めることができた。 詰まるところ、アミロイドとアルツハイマーの相関関についての初期の研究結果があまりにも良かったため、その後アミロイドの研究ばかりが注目された(医学的にも政治的にも経済的にも)。しかしその後の研究の成果は目覚ましくなく、他の可能性も考えておけば良かった、という話。 ではなぜそのような事態になったか、が第2部と第3部。アカデミズム、製薬産業、研究機関の3者からの視点で紐解いていく。この章は多分に政治的であり、打算的であり、世の中で起こりそう!という感想。 特に面白かったのは、アルツハイマー病の定義の拡大について。アルツハイマー病はその研究の歴史の中で3度定義が拡大されたとあり、そのうち一つの拡大の理由は、「老いに関する公的研究機関が研究(運営?)費を欲しかったから」というもの。つまりアルツハイマー病を老いと関連づければ老いについての研究機関がこの病気の研究をできる=補助金をもらえる、という図式。 もちろん、みんな真面目にアルツハイマー病について研究したかったし、治したかったし、世の中を良くしたいと、(少なくとも少しは)思っているはず。なのに、こういうことも起こるんだ。
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