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グローバル・バリューチェーンの地政学
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 日経BP/日経BPマーケティン |
発売年月日 | 2023/06/30 |
JAN | 9784296114399 |
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商品レビュー
4
5件のお客様レビュー
基本的なバリューチェーン分析について紹介しつつ、近年の安保環境(特に米中関係)との関係について論じる。 米中デカップリングの動きはまとまっていて分かりやすいが、期待したほど重厚な内容ではなかった。グローバルバリューチェーンや経済安保という分野自体が新しくて蓄積が大きくないというの...
基本的なバリューチェーン分析について紹介しつつ、近年の安保環境(特に米中関係)との関係について論じる。 米中デカップリングの動きはまとまっていて分かりやすいが、期待したほど重厚な内容ではなかった。グローバルバリューチェーンや経済安保という分野自体が新しくて蓄積が大きくないというのも影響しているのだろうか。
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※このレビューにはネタバレを含みます
サプライチェーンマネジメントに関心を持ち始めたので読んでみた。以下勉強になったポイント サプライチェーンがどれだけある国に依存しているかの指標として量的な指標(付加価値貿易指標)だけでなくどれだけその国を通過するか(通過頻度指標)の2パターンあり、国際産業連関表からいずれも可視化することが出来る。 一方で国際産業連関表の限界として、産業部門分類が粗い(半導体は「コンピュータ、電子·光学機器」に含まれ半導体関連製品の分析ができない)ことや製品の代替可能性に関する情報がないことも挙げられている。 経済安全保障の姿勢として、代替性·模倣可能性の低い技術を開発するか、国際標準化等の制度面で優位に立つことによってサプライチェーンの中核に自国企業を位置付ける攻めの姿勢が重要。輸出管理等の守りの姿勢では自国企業にも少なからず悪影響を及ぼし国際競争力を阻害し、サプライチェーンの中で脆弱な立ち位置に追いやってしまう結果となる恐れがある。 米中デカップリングの議論では、中国で操業する日本の現地法人が米国からの調達品を25%以上含む製品を中国企業へ供給していた場合、突如その中国企業が米国のエンティティリストに指定された場合、米国は輸出管理規則に基づき取引の許可申請を求めることができ、一方でもし現地法人が米国当局の要請に従ったことにより取引相手の中国企業が損害を被った場合は、その中国企業は「外国法·措置の不当な域外適用の阻止弁法」に基づき現地法人へ損害賠償を求めることができる。といったように米中どちらの立場に立つか踏み絵を踏まなければならない状況にある。 米がIPEFとB3W、中が一帯一路によってフレンドショアリングを推し進めるなか、ASEANはバランス外交によってアジア太平洋地域のサプライチェーン安定化に寄与している。ASEANはRCEPの全加盟国と個別にFTAを締結済みであるが、日中·日韓の非FTA加盟国を囲い込むことによって地域の経済安定化を実現することを目的にRCEP締結にこぎつけた。ASEAN域内の生産ネットワークはサプライチェーンの「チョークポイント」となる中継地点を担っているケースも多く、日本はASEANを自国陣営に取り込むのではなく、ASEANの包括的·中心的な外交方針を支持する関係性を築いていくべき。
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印象に残ったこと。 グローバルサプライチェーンを可視化する研究が進んでいる模様(国際産業連関表でここまで分かるのか) サプライチェーンが産業単位から業務単位に細分化するなか、地政学リスクを量と頻度の二つから見るという視点 米中対立の背景と変遷(トゥキディデスの罠、安全保障の...
印象に残ったこと。 グローバルサプライチェーンを可視化する研究が進んでいる模様(国際産業連関表でここまで分かるのか) サプライチェーンが産業単位から業務単位に細分化するなか、地政学リスクを量と頻度の二つから見るという視点 米中対立の背景と変遷(トゥキディデスの罠、安全保障のジレンマ) 友好国を巻き込んだ米国政府の中国デカップリングの動き。そして、まだ形は明確でないが、デカップリングとは違う、デリスキリングという方向性
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