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『ねじまき鳥クロニクル』を読み解く 同志社大学講義録
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 青春出版社 |
発売年月日 | 2023/05/22 |
JAN | 9784413233071 |
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11件のお客様レビュー
『ねじまき鳥クロニクル』を読んで、メタファーが多すぎて何を言っているのかわからず、それがとてもモヤモヤしていたときに、この本を知りました。 私が感じていた「なんとなく人間が持つ邪悪な感情」のようなものが、本書ではより明快かつ詳細に描かれていて、結果的にとてもスッキリしました。 ...
『ねじまき鳥クロニクル』を読んで、メタファーが多すぎて何を言っているのかわからず、それがとてもモヤモヤしていたときに、この本を知りました。 私が感じていた「なんとなく人間が持つ邪悪な感情」のようなものが、本書ではより明快かつ詳細に描かれていて、結果的にとてもスッキリしました。 確かに本の読み方はさまざまであり、どのように感想を述べても良いことは百も承知なのですが、本書のように人間の持つ「根源悪」という切り口が、私の考えていたことにすんなりと落とし込めました。 資本主義、能力主義、軍国主義などの社会システムが生み出す「悪」から、人間関係において生じる「悪」までが分類されていて、とてもわかりやすかったです。 本書を読んで感じたのは、この世の中は悪に満ちあふれているということでした。 それに対して、私自身も無意識のうちに悪を受け入れていたことを常々感じていました。 「悪に対して無意識であってはならない」というメッセージが、とても印象的でした。 改めて、世の中の見え方が少しではありますが変わったように思えました。 また、小説を読むことについて、著者は「自己との対話」であると述べていました。 小説を読むことで代理経験をし、自分でも思いもよらなかった感情の揺らぎが起こる。その揺らぎに対して自覚的であることが大切である、と。 とても良い本でした。
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著者は第1章「メタファーを読み解く」の中で小説を読む時のポイントとして、以下の2点を上げています。 ①自己と対話しながら読むこと ②隠された意味を読むこと 小説を読んでいて、どこの部分で心が動いたのか?それに気がつくことで自分の内面を知ることができる=自己と対話しながら読むと...
著者は第1章「メタファーを読み解く」の中で小説を読む時のポイントとして、以下の2点を上げています。 ①自己と対話しながら読むこと ②隠された意味を読むこと 小説を読んでいて、どこの部分で心が動いたのか?それに気がつくことで自分の内面を知ることができる=自己と対話しながら読むという意味だと言います。 この一文を読めただけでも、この本を買った価値があると思いました。 通常、対話とは自己と他者との価値観の相違を知り、双方歩み寄ることで新たな価値観を見出すことだと思います。 ただ、いつも価値観の違う誰かと対話をすることは難しい。 そこで、小説の登場人物の代理体験により、無意識な心の揺らぎを見出すことで、無意識の自己を知り、無意識の自己との対話により、あらたな価値観を見出すことが出来る。 小説のストーリーをエンターテイメント的に楽しむことはもちろん、そのほかに感じていた小説を読むことの効用を具体的に言語化してもらってスッキリした気分になりました。
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「悪とは何か」 ・神義論 この世界の悪に対する責任は神にはない 「わたしは、自分の内には、つまりわたしの肉には、善が住んでいないことを知っています。善をなそうという意志はありますが、それを実行できないからです。わたしは自分の望む善は行わず、望まない悪を行っている。もし、わたし...
「悪とは何か」 ・神義論 この世界の悪に対する責任は神にはない 「わたしは、自分の内には、つまりわたしの肉には、善が住んでいないことを知っています。善をなそうという意志はありますが、それを実行できないからです。わたしは自分の望む善は行わず、望まない悪を行っている。もし、わたしが望まないことをしているとすれば、それをしているのは、もはやわたしではなく、わたしの中に住んでいる罪なのです。」「わたし自身は心では神の律法に仕えていますが、肉では罪の法則に仕えているのです。」 ローマ信徒への手紙 7章 ・電話=神からの呼び出し コーリング 神に呼ばれて、神に与えられた使命に導かれること ・中世 利子を取ることは神への冒涜 利子は無から有を生み出している 時間が経つほど増える 無から有を生み出していいのは神だけ 時間を作ったのは神だから人間が勝手に利用してはいけない 人間の作るシステムは神の意思から外れた悪なるものが潜んでいる 17〜18世紀 市民革命 自由主義 中産階級が絶対君主の抑圧から自由になる 資本主義陣営 共産主義圏への対抗で労働者への保護的政策(資本家への規制) 1991年ソビエト崩壊 新自由主義 規制の撤廃
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