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マルクスに凭れて六十年 自嘲生涯記 革命のアルケオロジー
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マルクスに凭れて六十年 自嘲生涯記 革命のアルケオロジー

岡崎次郎(著者)

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マルクスに凭れて六十年 自嘲生涯記 革命のアルケオロジー

定価 ¥3,960

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 航思社
発売年月日 2023/02/25
JAN 9784906738472

マルクスに凭れて六十年 自嘲生涯記

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2023/04/05

生き様/死に様や、向坂逸郎との関係が気になって読みたいと思いつつ、オリジナルの青土社版は古書価格が高騰していて躊躇していたところ、この新版が刊行されてついに読了。 「暢気な虚無主義者」は飄々としてシニカル。何か冷めた感じの生き方。不思議な魅力。 ほんの少しの昔には、マルエン全...

生き様/死に様や、向坂逸郎との関係が気になって読みたいと思いつつ、オリジナルの青土社版は古書価格が高騰していて躊躇していたところ、この新版が刊行されてついに読了。 「暢気な虚無主義者」は飄々としてシニカル。何か冷めた感じの生き方。不思議な魅力。 ほんの少しの昔には、マルエン全集や資本論が売れた時代があったんだなあ。まさに隔世の感 党のお気に召さないやつは「反党分子」と呼び、党の用語変更(独裁→執権など)に従わなければ赤旗への広告掲載拒否、といった日共の姿勢は不変だけど 巻末に置かれた市田良彦の解説も強烈だ 自伝といえばつまらないもの、と相場は決まっているが、なかには実に面白いものもあるわけで、これまで読んだ自伝で面白かったものを上げろと言われたら、順不同でこんなラインナップかな  マルクスに凭れて六十年 自嘲生涯記 岡崎次郎  何が私をこうさせたか  金子文子  寒村自伝 荒畑寒村  反省記 西和彦

Posted by ブクログ

2023/03/27

岩波文庫、大月書店の『資本論』翻訳者による暴露本的な自伝。法政大学出版局から出る予定だったが当大学の教授や学生を揶揄する箇所を書き直すよう言われて応じなかったため青土社からの出版になったといういわくつきの本。40年ぶりに増補改訂新版として航思社から復刊。新宿の模索舎で購入した。 ...

岩波文庫、大月書店の『資本論』翻訳者による暴露本的な自伝。法政大学出版局から出る予定だったが当大学の教授や学生を揶揄する箇所を書き直すよう言われて応じなかったため青土社からの出版になったといういわくつきの本。40年ぶりに増補改訂新版として航思社から復刊。新宿の模索舎で購入した。 戦中の満鉄調査部での麻雀・碁三昧のサラリーマン時代もひどいが戦後の大学教授やりながらのマルクス翻訳時代はもっとひどい。岩波文庫の資本論翻訳は向坂逸郎との共訳との口約束だったが実際には下訳扱いで名義は向坂逸郎単独訳にされる。実際には著者の全訳なのだが。自分の方が相手より「下」だから文句を言えない。しかし下訳者のはずなのに岩波書店からの印税は折半。ということは岩波書店は向坂逸郎訳として資本論を出しながら著者も共訳者として認めていたことになる。本書による暴露に関して岩波はダンマリ。著者はそんな舐めた扱いをされてなお向坂に歯向かえずこんな本を書いて暴露するしかないのが情けない。大月書店から新訳を出すとなったとき向坂と揉めて岩波文庫の権利を放棄しそれに向坂が「それでけっこう」とだけ返事して終わりなのには呆れるのを通り越して笑ってしまった。醜悪すぎる。金の亡者という言葉がふと浮かぶ。 驚くべきは一見被害者に見える著者が現在の金額に換算して3億円近い印税を受け取っていたこと。今では信じられないが半世紀前にはマルクス関連の書籍がそれほど売れたのだ。岡崎は印税に加えて河出書房から月100万円(現在の金額に換算)もの編集費を長期間受け取り続けさらに大学から給与も貰っていた。それほどの金がありながら、本書出版後の失踪直前には口座に400万円程度しか残っておらずそれが全財産だったという(印税は「一円も残っていない」「蓄財は皆無」と書いてある)。自宅は渋谷の賃貸マンション? 億を超える大金を一体何に使ったのか? 向坂逸郎は「御殿」と呼ばれる大邸宅を建てたが、著者は自分の金の使い道について詳しくは書いていない。これが資本論翻訳者たちの実際の姿。まったく、結構な話ではないか。解説では著者岡崎も本書もかなり手厳しく書かれているがむべなるかな。 本書の結びはこれから死へと赴く人の遺言のよう。79歳でマンションを引き払い、足の不自由な86歳の妻と二人、西の方へ旅に出ると言い残して失踪した。遺体は今日まで見つかっていない。それを「マルクス主義への殉死」だとか「老人の美しい死」だと思えるほど自分は繊細な感性を持っていない。マルクス主義に殉じる? しかし著者がマルクス主義者だったときがあっただろうか。「暢気な虚無主義者」、友人から貼られたレッテルがこの人の本質を言い当てているように思える。

Posted by ブクログ

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