時間停止勇者(12) シリウスKC

光永康則(著者)

• 販売会社／発売会社: 講談社
• 発売年月日: 2023/04/07
• JAN: 9784065313435

商品レビュー

2023/04/30

森羅様の中のダンジョン、どうしてもデクの木サマを思い起こしてしまうなぁ。あれは『時のオカリナ』での最初のダンジョンながら雰囲気たっぷりで恐ろしいものだったけど
その点は本作でも似通っているのか、まさかの最初のダンジョン扱いの場所だったようで

既に幾つものダンジョンを攻略し、国すら救っているセカイが今更踏破するような場所ではない筈
以前にもこの異世界がゲーム世界だとの指摘は有って、その際にセカイはゲーム攻略の引き継ぎをした存在ではないかと考察されていたけど、今更になってチュートリアルダンジョンに遭遇するのは本当に奇妙な展開だね
おまけにダンジョン攻略時の挙動も妙な感じになってるし
誰かがゲーム世界に手を加えた上でセカイを招いたのではないかと思えてしまうよ

これまでセカイが死亡したらどこかに戻るだけなのか、完全に死んでしまうのか曖昧であるが故に試されなかった死に戻り攻略
それがこんな形で実施されるとはね

滅ぶ前のエルフの里で生じた問題の解決。その意味ではこれまでに遣ってきた国の救済と対して変わらないのだけど、攻略開始時から里の住民全体が敵対的というのは厄介な点

そう考えればフューリィから早い段階で信頼を勝ち得たのは大きい。見知らぬ土地、見知らぬ時間での行動なんて協力者が居なきゃまともに出来るものではないし

今回の問題の争点はエルフの里の開国・鎖国という認識で良いのかな？それにしては魔法使いが混ざっているし、謎の殺害事件は起きるしでそう容易くクリアできるわけでも無さそうだけど

フューリィが心配していた、試練をクリア出来たら戻ってこられるのかという点も気になるね
そもそもこの過去編でエルフの里を救ったところで現在にどう影響するのかな？ていうか、影響したらそれはそれで不味い事にならないか？