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櫓太鼓がきこえる 集英社文庫
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櫓太鼓がきこえる 集英社文庫

鈴村ふみ(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社
発売年月日 2023/02/17
JAN 9784087444919

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商品レビュー

4.3

7件のお客様レビュー

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2024/03/12

昨年のナツイチで紹介されていた1冊。呼出の世界が気になって、フェアが終わってから探し続けたものの、どこへ行っても在庫なし…。ようやく読めた! 期待が高すぎた分星は抑え気味。 そもそも呼出や相撲の世界の色々だけでも盛りだくさんな内容なのに、主人公の成長、親との確執、憧れる存在の...

昨年のナツイチで紹介されていた1冊。呼出の世界が気になって、フェアが終わってから探し続けたものの、どこへ行っても在庫なし…。ようやく読めた! 期待が高すぎた分星は抑え気味。 そもそも呼出や相撲の世界の色々だけでも盛りだくさんな内容なのに、主人公の成長、親との確執、憧れる存在の仲間たち、嫌味な先輩、師匠や女将さん、無骨なエース、仲間の怪我、選手としてのピーク、若手の台頭、焦り、苦しみ、いつかは来る引退… …いや情報過多! キャラクターはそれぞれが魅力ありそうなのに、あまり掘り下げられないからイメージが沸きそうで沸かない。主人公の成長も展開が早過ぎる気が。 ひとつひとつの要素が大ボス中ボス並の山場を持っているのに、クリボーやノコノコくらいのレベルであっさり倒されていく感じ。 解説の方は、各章でそれぞれの出来事がテンポよく描かれるから、淡々としがちな展開も全く飽きさせない…などベタ褒めしまくっていたのだが、自分はもっと淡々とゆっくりじんわりしていても十分面白いのに、と感じた。 それでも最後のシーンは視界がぱっと開ける鮮やかさを感じた。自分もその場所に立ってみたいと思えた。そして、偉そうに書いているが、そもそも著者は新人さん。デビュー作がこれって凄い。 2作目は床山の話らしい。関取系お仕事小説。悔しいが気になる…。

Posted by ブクログ

2023/10/30

2023/10/30 高校入試で多く取り上げられた小説の一覧の中にこの本があったので気になって読んでみました。 主人公は、宇都宮の実家で両親とほぼ絶縁状態になってから叔父さんの紹介で相撲部屋に所属して呼出の仕事をするようになった篤という人物に焦点を当てた物語です。 相撲のことが全...

2023/10/30 高校入試で多く取り上げられた小説の一覧の中にこの本があったので気になって読んでみました。 主人公は、宇都宮の実家で両親とほぼ絶縁状態になってから叔父さんの紹介で相撲部屋に所属して呼出の仕事をするようになった篤という人物に焦点を当てた物語です。 相撲のことが全然分からなくても、小説が展開していく中で相撲や相撲部屋、相撲界の慣習などにもうまく触れてくれるので読みやすくストーリーを追うことができます。 相撲をする力士ではなく、呼出という立場から物語が展開していくため、相撲についても客観的な感じで話が進んでいくのがさらに読みやすさを増してる気がします。 呼出にも力士の名前を呼ぶ以外にいろいろな仕事があることや、そもそも相撲の世界ってどんな感じになってるんだろうということをこの小説を読むことで知ることができるのもとても良い点だと考えています。 そこにさらに呼出としても人間的にも篤が成長していくことが、先の話を気になるように誘導されてしまいます。 相撲の世界についても知ることができるこの小説は読んでいてとても新鮮でした。

Posted by ブクログ

2023/10/25

 知らない世界を垣間見せてくれる、魅力的なお仕事小説でした。  初め、タイトルだけを見ていたため、『櫓太鼓』ということだったので何かのお祭りか何かの話かと思っていたのですが、読み始めてそれが勘違いであったことに気付きました。  表紙のイラストは着物にたっつけ袴と扇の少年と、色と...

 知らない世界を垣間見せてくれる、魅力的なお仕事小説でした。  初め、タイトルだけを見ていたため、『櫓太鼓』ということだったので何かのお祭りか何かの話かと思っていたのですが、読み始めてそれが勘違いであったことに気付きました。  表紙のイラストは着物にたっつけ袴と扇の少年と、色とりどりの幟。大相撲の始まりと終わりに鳴っている太鼓のことなのだと、読みながら理解しました。  大相撲は、時々テレビで放送しているのを家族が見ていて、ああ相撲をやっているんだな、と気付くくらいにしか知らなかったのですが、このお話を読んで、今が相撲のシーズンではないことが残念になるくらいには次の相撲をちゃんと見てみたいと思いました。  主人公は、高校を中退して相撲部屋の『呼出し』として弟子入りした少年。  同じ相撲部屋の兄弟子力士や、あちこちの部屋の呼出しの兄弟子たちとの日々を通して、主人公が何を感じ、誰とどう関わって、どのように考えるようになったのか、主人公と一緒に成長していけるような物語となっていました。  今まで気にしたこともなかった『呼出し』という仕事のこと。  角界と呼ばれる相撲の世界のこと。  私にとっては知らない世界を垣間見るような、新鮮なお話でした。  高校を中退して中卒で働く、という考え方が私の中にはあまりなく、そんな若いうちから苦労して仕事に就くなんてすごい、と思うと同時に、そういう人にも広く受け皿を持っている角界の懐の深さに驚きました。  主人公のこれからが楽しみだと思えるところで物語が終わるところもとても良いです。  今から一番近い大相撲は十一月場所。  私も今度の大相撲は、『呼出し』の声や仕事にも注目して見てみたいと思います。

Posted by ブクログ

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