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地霊を訪ねる もうひとつの日本近代史
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地霊を訪ねる もうひとつの日本近代史

猪木武徳(著者)

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地霊を訪ねる もうひとつの日本近代史

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 2023/01/30
JAN 9784480858207

地霊を訪ねる

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商品レビュー

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2024/03/01

経済史の先生が書かれた、紀伊國屋じんぶん大賞にも選ばれた本。川瀬巴水のカバーも素敵。国内の鉱山を訪ね歩き産業と地域の関係性を考えつつ、その地の亡き人々の声に耳をすますというテーマも興味深い。だから手に取ったのだけれど、それぞれの土地についての記述が、えっ? これで終わり? という...

経済史の先生が書かれた、紀伊國屋じんぶん大賞にも選ばれた本。川瀬巴水のカバーも素敵。国内の鉱山を訪ね歩き産業と地域の関係性を考えつつ、その地の亡き人々の声に耳をすますというテーマも興味深い。だから手に取ったのだけれど、それぞれの土地についての記述が、えっ? これで終わり? というくらいにわずかであり、おじいさんが、わたしはここにもいったことあるよ、あそこにもいったことあるよ、と、これまでの人生で行ったことある場所についてサラサラと喋ってくれた、というだけの本だなあと感じた。テーマは面白そうなのに勿体無い。

Posted by ブクログ

2023/05/14

「地霊を訪ねる」という書名に惹かれました。著者のことは知らなかったですが高名な経済学者であるらしく、その泰斗が長年の研究生活を振り返っての思いが,自分は「日本」「日本人」を知っていたのであっただろうか?という謙虚なものであり、それを大都市からではなく、日本の近代化に大きな役割を果...

「地霊を訪ねる」という書名に惹かれました。著者のことは知らなかったですが高名な経済学者であるらしく、その泰斗が長年の研究生活を振り返っての思いが,自分は「日本」「日本人」を知っていたのであっただろうか?という謙虚なものであり、それを大都市からではなく、日本の近代化に大きな役割を果たし、しかし、今はほとんど不可視な存在になっている地方の鉱山に着目して、その周辺の人々の歴史を拾い集めていく旅を積み重ねた記録です。まえがきにある著者のアンセムが心に響くのでメモします。「ひとつの地域に起こったある産業がその地域をどのように替え、その産業の興隆と衰退とともに地域をどのように変貌させたのか。その地域の現在の姿を見て回りながら、聞き取り難い「地霊」の声に耳を傾け、大都市では忘れられた「思想」を感じ取れるのではないか。「地霊」とは、社会思想で論じられる「社会風土」あるいは「習俗」として、その土地に沁み込んだ、いまは亡き人々の思いの堆積から発せられる無言の声とでも言えようか。」すべて読み終わって、表紙の川瀬巴水の新版画の意味が沁みてきました。日本の近代化の中で流れの中で静謐で哀愁を感じさせる地方の風景…描かれているのは「地霊」という「日本の近代の幽霊」という見えないものなのかもしれない、とか。とにかく、旅をしたくなる本です。「世界は書物であり、旅をしない人は、そのわずか一ページしか読んだことにならない」(アウグストゥス)

Posted by ブクログ

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