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ルポ プーチンの破滅戦争 ロシアによるウクライナ侵略の記録 ちくま新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2023/01/07 |
JAN | 9784480075277 |
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ルポ プーチンの破滅戦争
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商品レビュー
4.8
4件のお客様レビュー
プーチンの演説は、わかりやすくて情報が少なかったら、流されてしまいそう。そのくらい、練りに練ってるのだなと感じた。 終わらない戦争、北朝鮮が参戦してきた。こんなにも証拠があるのに終わらせられないなんて、世界は複雑すぎる…。
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ウクライナの状況が2022年2月の開戦数日前から追ってかかれている。 人々がここまでひどい状況になるとは思っていなかった様子や、日に日に深刻になり緊迫感が増していく様子が手に取るように伝わる。
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本書は、題名で直ぐに判るとは思うが、2022年2月24日以降の「侵攻」を巡る内容である。 本書の著者は大手新聞社で国外に設けた取材拠点に出て取材活動を行う経験を重ねている記者である。本書の内容に在る取材当時(2022年)、更に現在もエジプトのカイロで主に活動している。 ウクライナ...
本書は、題名で直ぐに判るとは思うが、2022年2月24日以降の「侵攻」を巡る内容である。 本書の著者は大手新聞社で国外に設けた取材拠点に出て取材活動を行う経験を重ねている記者である。本書の内容に在る取材当時(2022年)、更に現在もエジプトのカイロで主に活動している。 ウクライナとロシアとの紛争は2022年2月に突発的に発生したのではない。少なくとも2014年頃から摩擦が続いていた。そして2022年に入って緊張が高まり、2月には「侵攻が起こってしまう」という話しになった。 そうした中、カイロに在った著者は「緊迫する情勢の取材」に従事することとなり、ウクライナに入る。著者はモスクワに在った時期も在り、ロシアやウクライナでの様々な取材経験も有しているという。そういう訳で、適任者として現地へ向かったのだった。 「起ってしまう」という話しが出ていた中で現地取材をし、「起ってしまった」という中でとりあえずウクライナを離れた後、再度取材の準備を行い、4月下旬から5月上旬に現地へ入って再度取材を行っている。 本書の題名に「ルポ」と在る訳だが、こうした現地取材での見聞と、背景情報や見聞からの観方ということが本書の内容ということになる。 国外の注目すべき事態が起こってしまっている地域へ入り込んだ日本人記者の目線で観た現地の様子や一寸した経験が少しだけ挟まりながら、ウクライナ国内の識者、自治体幹部或いは政治家、様々な市井の人々にインタビューを試み、それを纏めたモノが豊富に掲載されている。加えて報じられた、または何らかの形で伝えられたロシア、ウクライナの両大統領の発言等も取上げられる。 結局「人々の肉声」に重きを置いた内容である。“戦場”と化してしまった「自分達の街」で何が起こったのかという生々しい話しも多い。 ロシア側は素早く政権転覆をしてしまう事を図ったと見受けられるが、ウクライナ側がそれを何とか阻止した。そこで戦いが長期化し、余りにも色々な事が起こってしまっている。 ウクライナ側は、政権が主戦論寄りであるかのようにも見えるが、著者の観方は独立を護るべく何とか抗わなければならないと考える世論が強いということである。が、市井の人達の声に耳を傾けるように、本書に在ったインタビューを読めば「生命を擦り減らすような怖ろしい事態を早く収束したい」という想いも強いと感じた。 或いは「収束の機を逸して長期化?」というような状況が、この紛争の中に在るような気もするのだが、本書の内容は知っておくべき内容だと思った。 新聞や雑誌のようなメディアでは「紙幅の制約」というようなモノは免れ悪いと見受けられる。それに対して、本書のような書籍は、現地取材もしたという著者の想いを力一杯に綴ることも叶うであろう。そういう「現地で聴いた肉声」を記録として残し、読者に伝えようという、著者の溢れる想いというようなモノを、頁を繰る毎に感じた。 「戦場の真実」とでも呼ぶべきモノが如何なっているのかは判り悪い面は在るかもしれない。が、“戦場”と化してしまった「自分達の街」―“戦場”を通り越して、失礼ながら“廃墟”の様相を呈してしまっている例まで在る…―で過ごす羽目に陥った人達の肉声は重たい。更に、色々な背景の、ウクライナ国内の識者の観方も興味深い。中には開戦前と進行中との複数回に亘って話しを聴いた方も見受けられ、それが非常に興味深い。 ウクライナにもロシアにもロシア語話者は多く、そういうように自認していないにしてもロシア語を解する人は多い。故に両国間で“言葉”は通じる。が、目下の情勢が進む中で“話し”が通じ悪くなってしまっている面も在るようだ。本書の中ではそういうことも示唆されている。 極個人的には「“言葉”が通じ悪くても“話し”は判る」というような、国境を越える善隣関係の構築と発展を願い続けたという面が在る。そういう経過を負うが故に「“言葉”が通じても“話し”は判らない」という情況が深まっているようであることに戸惑う。そして「“言葉”が通じても“話し”は判らない」という情況下で、多くの生命が擦り減らされるような振舞いが続いていることに戦慄してしまう。 余計な極個人的感想も付しておいたが、本書は広く読まれなくてはならない一冊であると思った。
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