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画商が読み解く 西洋アートのビジネス史
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | ディスカヴァービジネスパブリッシング/ディスカヴァー・トゥ |
発売年月日 | 2022/12/23 |
JAN | 9784910286259 |
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2件のお客様レビュー
ニュースなどで、高額で売買された美術品の話題を、しばしば目にするようになりました。 日本以外の国もそんなに景気は良くないはずなのに、なぜなのかな?と、不思議に思っていました。 また、現代アートの作品については、実物を見ただけでは「なぜ、これだけ高い評価が与えられるのだろう?」と、...
ニュースなどで、高額で売買された美術品の話題を、しばしば目にするようになりました。 日本以外の国もそんなに景気は良くないはずなのに、なぜなのかな?と、不思議に思っていました。 また、現代アートの作品については、実物を見ただけでは「なぜ、これだけ高い評価が与えられるのだろう?」と、不思議に思うものが多くあります。 そんな、アートの価値や取引についての疑問に、答えてくれそうな本があると知ったので、読むことにしました。 著者は東京京橋で、画廊を経営しているとのこと。 本書は6章で構成されています。 第1章は、アートとは何かについて。 「広義のアート」と「狭義のアート」が対比して解説されているので、今まで自分が区別して考えていなかったこと、そしてこの二つの概念の違いを、理解することが出来ました。 第2章は、ルネサンス期のアートについて。 職人と芸術家の違いや、美の創造者としての人間の位置づけの転換といったあたりを、興味深く読ませてもらいました。 第3章はルネサンス以降のアートの変遷について。 風景画の誕生やバロック、ロココといった様式の成り立ちが、当時の政治(社会情勢)の動きとからめて、説明されています。 美術史の流れをはじめて、理解できたような気にさせてもらいました。 第4章は、メディアとブランドの誕生。 フランス革命に見られる、市民の力の拡大。 産業を振興させるために開催された万博と、その中で賞を与えたことによる、「ブランド」の誕生。 作品そのものだけでなく、作品を生み出す芸術家の、ブランド化。 現在に続く、アートのビジネス的側面の成り立ちの説明として、説得力があると思いました。 第5章は、画商について。 第6章は、アートとビジネスの関係について。 「アートもビジネスも、虚構の上で成り立っている」という説明は、先に『サピエンス全史』を読んでいたので、理解することができました。 『サピエンス全史(下)』 https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/B01LVTWOVT この説明は、”ビジネス”を”お金”にかえても成り立つと思うので、大雑把に感じる部分はありました。 しかし、コミュニケーションという視点も組み合わせて、アートとビジネスの共通性が考察されているので、「長く画商をやってきた人ならではだな」と思いました。 これまで、西洋美術史に関する本は何冊か読んできましたが、その多くは絵画制作技術を切り口に説明されたものでした。 美術品売買の成り立ちを軸に書かれた本書は、独特の視点でこのテーマに取り組んでいる一冊だと思います。 本書の解説を読んで、はじめて理解できたことも複数、ありました。 美術史の流れについて、理解を深めることができたこと。 独自の視点で物事を整理することの、有効性を再確認できたこと。 複数の意味で、印象に残る一冊でした。 .
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ビジネスとあるけど、最初の半分くらいは美術がどのようにして工芸品と区別され、画家の地位向上がなされたのかの歴史。 ルネサンスから新古典主義への流れもわかりやすく説明されているため、細切れの知識を再整理するのにいい。 説明がわかりやすく、読みやすい。
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