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チャイルド・デス・レビュー 子どものいのちを守る「死亡検証」実現に挑む
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 旬報社 |
発売年月日 | 2022/11/24 |
JAN | 9784845117918 |
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チャイルド・デス・レビュー
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商品レビュー
4.5
2件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
子どもの死に対して、海外と日本の差を感じた。 CDRは海外では40〜50%に対し日本は11%ほど。子どもに限らず大人の解剖も同程度。なぜならばまず予算が無い、解剖医の数も少ない、法律等体制事態が整っていない。そして異常死体を解剖するかどうかの判断に法医師が関わっておらず警察止まりであることも多い。荼毘に付してからでは遅い。 本書では様々なケースが出ており読むのが辛い。同じことを繰り返すまいと「ういてまて」や「ASKAプロジェクト」など民間が子どもの死の予防に取り組んでいる。これらが国レベルで行われて、教訓が広く社会に共有されるようになってほしい。 水難事故のケースは勉強になった。
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いろいろと思うところがたくさんあって、何から書いたらよいのか。 日本では、死後の解剖率が諸外国の40~60%に比べて、10%程度であるというのは聞いたことがあった。事件性があれば解剖されるが、例えば在宅死等でも、事件性がなく、医師が死亡原因を特定(時に推定でもある)できるような状...
いろいろと思うところがたくさんあって、何から書いたらよいのか。 日本では、死後の解剖率が諸外国の40~60%に比べて、10%程度であるというのは聞いたことがあった。事件性があれば解剖されるが、例えば在宅死等でも、事件性がなく、医師が死亡原因を特定(時に推定でもある)できるような状況であればそこで死亡とされ、解剖は遺族が望まない限りは行われない。心不全で死亡、とよく言われるが、心不全は病名ではないため、ある意味、死因は特定しませんでしたと言っているに過ぎない。解剖が行われないことの理由の一つには、日本人的な「死んでまで痛い思いをさせたくない」等、遺体を傷つけることへの遺族の抵抗感も多分にあるとみられている。特に子どもの死の場合、親はより一層そんな感覚に陥りやすいのだという。 本書が繰り返し訴えているのは、不慮の事故(子どもの死因第一位だ)の際に、解剖して死因を特定することで、次なる事故を防ぐ方法を見出そうということだ。なぜ死んだのか、どうすれば死ななかったのかを明確にすることで、不幸な事故で命を落とす子どもを減らしたい、それだけである。 本書の中に、いくつも子どもの死亡例があがっているが、その中でも、事故でなぜわが子が死ななければならなかったのかを知りたい、と強い信念のもと、防ぎうる死をなくすために社会活動を進めている遺族が何人も紹介されている。水辺で遊ぶときのライフジャケットの着用を推進している吉川優子さんや、AED使用のASUKAモデル提唱者の桐田寿子さんなど、私もその活動を見聞きしたことがある方々もいる。彼らほどの大きな活動にまで至っていなくても、子どもや身内の死を無駄にしたくないという切実な思いは、事故当初の悲しみや怒りから、いつしか「もうこんな思いをする人が出ないように」というものに変わっていく。だからこそ、死亡検証が大切なのだ。 私自身、仕事柄、虐待による子どもの死というものについて、一般の人よりも深く考えている部分はあると思う。だから、警察捜査にかかわる部分での情報の開示が難しいという理由もわかるし、その案件そのものにとって情報を扱うことの難しさもわかる。だけれども、本書が言うように、その案件の処遇決定とは別の次元で、しっかりと死の検証を行うことが、死亡事故を減らすためには最も重要な手続きでもあるのだ。 第4章では、事故だけでなくいじめによる自殺についても一例が取り上げられている。事故にせよ自殺にせよ、残された者の深い悲しみと、それを乗り越えて進もうとする遺族や関係者たちの思いに、一読者ながら涙が止まらなかった。そうなってしまわないための検証、それに基づいた準備、教育が欠かせないのだ。 今春から立ち上がる子ども家庭庁には、その分野が期待されているという。私の業務にも大いに関係してくるだろう省庁だ。絵に描いた餅にならないように、子どもや家族の幸せを紡げるように、本書の願いが、現実になることを切に願う。
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