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この世界の問い方 普遍的な正義と資本主義の行方 朝日新書886
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 朝日新聞出版 |
発売年月日 | 2022/11/11 |
JAN | 9784022951953 |
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この世界の問い方
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商品レビュー
4.4
5件のお客様レビュー
戦争も人種差別もそうだけども、無関心ってのが1番の原因になりうる気がするねぇ。正しい情報を得て、そのうえで判断する。それが全て理想的社会へ繋がる気がする。我々司書はそのために人と情報を繋げる。
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秀逸の現代ロシア論・現代中国論・現代資本主義論 社会学者・大澤真幸(おおさわ・まさち)氏が朝日新聞出版のPR誌「一冊の本」に長期連載している「この世界の問い方」をまとめたもの。 第1章の「ロシアのウクライナ侵攻」ではロシア(≒プーチン)がなぜこんな戦争をしてしまうのかをロシア...
秀逸の現代ロシア論・現代中国論・現代資本主義論 社会学者・大澤真幸(おおさわ・まさち)氏が朝日新聞出版のPR誌「一冊の本」に長期連載している「この世界の問い方」をまとめたもの。 第1章の「ロシアのウクライナ侵攻」ではロシア(≒プーチン)がなぜこんな戦争をしてしまうのかをロシアの心性から解き明かす。まあだいたいわかっているとこではあるが、西ヨーロッパに対するルサンチマンの発露ということにやはりなりますよね。 第2章「中国と権威主義的資本主義」が全5章のうち最もおもしろいし、現代中国論でもあり、資本主義論でもある。「民主主義+資本主義」が正しいものとして生きてきた身としては「権威主義+資本主義」のほうが効率が良くてうまくいっていることに驚く。民主主義を標榜している国々でもGAFAのような巨大IT企業が本来公共財であるべき人々の生み出す情報を囲い込んで有料化(まるで税のように)しているわけで、「民主主義+資本主義」とは言っても、その中でGAFAが権威主体になっているとも言える。GAFAにやられるくらいならその権威主体が政府(や共産党)であったほうが民主主義に近い?!という逆説。 日本社会は中国的なものの島国的変奏曲でもあり、本当は「権威主義+資本主義」のほうが効率いいのだろうな。高度成長期はそうだったのかも、などとも思う。民主主義とは言ってもそれは容易に安直なポピュリズムに堕してしまうのだから。
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プーチンのウクライナ侵攻の発想を事細かに分析しており、ロシア人の思いとプーチンの最終構想を述べているが、ある程度理解できたと思っている.プーチン(ロシア人)のヨーロッパに対する深い劣等感とそれに由来するルサンチマン(怨恨)が根底にあるとの議論は面白かった.中国とアメリカの体制に関...
プーチンのウクライナ侵攻の発想を事細かに分析しており、ロシア人の思いとプーチンの最終構想を述べているが、ある程度理解できたと思っている.プーチン(ロシア人)のヨーロッパに対する深い劣等感とそれに由来するルサンチマン(怨恨)が根底にあるとの議論は面白かった.中国とアメリカの体制に関して、前者の権威主義的資本主義が主流になるのではないかという危惧は、多くの人が密かに感じつつある懸念だと思っている.そうなって欲しくないが、中国の力量は侮れないものがあるのが事実だろう.いろんなことを考えさせてくれる良書だ.
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