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ベランダのあの子
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 小峰書店 |
発売年月日 | 2022/10/25 |
JAN | 9784338287265 |
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商品レビュー
3.8
4件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
主人公は中学受験予定の小学校5年生の男の子、颯 小学校が春休みに入るところから物語が始まる 『僕は春休みが嫌いだ。もっと言うと休みは全部好きじゃない』 『明日からはしばらく学校には行けない。ずっと家と塾の往復生活。塾が嫌いなわけじゃない。勉強は好きだ。でも。あとは家にいるしかないんだ。』 勉強のことで、父親からいつもひどい暴力を振るわれている颯 この父親はひどいモラハラ夫でもあり、妻にもちょっとしたことで暴言放ちや暴力もふるっている また、妻が働くことを許さず、それなのに「俺の稼ぎがよくて良かったな。ありがたく思え」と言うモラハラの典型のような男 この父親によって歪められた世界で生きているので 颯がこの状況を辛いと思いながらも、うまく出来ない自分のことを責めてしまう心境が辛い ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 物語中盤で塾をさぼったことをパパに知られ、暴力を振るわれる颯 『「ごめんなさい」 でもパパはそんなんじゃ満足しない。さらに問い詰めてくる。 「ごめんなさいって、いったいなにを謝ってるんだ」 ぼくは考える。逃げ道を考える。どっちに逃げればいい。正解は、どこだ。 「塾をさぼってすみません。もうしません」 また頬を張られる。不正解。 「そんなのあたりまえだ。こまえに求められているのは、結果だ。結果」 「この手が痛くないとでも思ってるのか?おまえが、おれに、殴らせてるんだ」 「おまえがそうさせてるんだよ」 「いい加減、おれを楽にしてくれよ」 ・・・ 暴力の嵐が終わった後、颯は一人部屋で思う 『おまえが、そうさせてるんだよ。 パパの言葉 でも本当にぼくのせいなのか。 パパを怒らせるぼくが悪い。 確かにそうかもしれないけれど、せめて殴らないで口で言って欲しい。それも怒鳴らないで言って欲しい』 『怒鳴るパパのことも、うなだれるぼくのことも見ないふりをするママ。ぼくを見てほしい』 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「子どものため」 その正義を振りかざした、子どもの中学受験への親の過度な介入 私もその最中にいるので、親の気持ちも分かる が、この父親については元々モラハラの気性があり、 その上での受験勉強への介入だったので拍車がかかったのだろう 父親は本心で「子どものため」と思っているのかもしれない 本心であることを悟っているからこそ、子どもも自分のことを責めるのかもしれない そもそもその「子どものため」というものが 本当に「子どものため」なのかどうか… そこを子育ての最中にいる私も、今、冷静に見極められているのか? 自分のことも省みて恐ろしくなった 颯が父親に返答を迫られているシーン そこを読んで、過去の私と子どもを思い出す 怒鳴る私に対して、子どもは怒られた内容よりも何よりも どうしたら私の機嫌が直るのか、親にとっての正解は何なのかだけを考えて 返答を探していたのだろう… 息子にとっても、そして私にとっても、本当に不毛な時間だったと思う 申し訳ない気持ちでいっぱいになる。 ラスト、この父親から逃げることを選択した母親と颯 (そこに至る経緯にまた涙。周りに颯を見守り助けてくれる存在があったことが本当に救いだった) 母と暮らすようになり、落ち着いてもまた、颯はこれでよかったのだろうか?と自問自答する 『ぼくは家族を壊した。もしぼくが壊さなければ、いまだにぼくと父と母はあのマンションに住んでいたはずだ。時々暴発する父に怯えながらも、それでも家族そろって。時々海外にも行って。はたから見たら十分幸せそうに』 父を嫌いになり切れない颯 そんな颯に 『これだけは覚えておいて欲しいの。愛は絶対に暴力のかたちをとらない。それは愛じゃない。あなたはなんにも悪くないの。あなたのせいじゃない』 カウンセラーの人は繰り返しそう伝える。 自分が家を壊したことを背負う颯を見ると 親、そして家というのは子どもにとって本当に大きな存在なのだと思う 親から否定をされると自己肯定感が下がる でも最後、 『ぼくはいつでもぼくの味方だ』 と思えるようになったことは本当に良かった 子どもたちには誰のためでもなく、自分のために生きられるようになってほしい。
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創作ではあるが、誰でもすぐ隣にある問題。暴力シーンも多いが、しっかり読みたい本。 子どもたちの世界は狭いが、なにが当たり前かはこの狭い世界で決まってしまう。自分の知る世界が正しいか、颯が気づけたのは稀なパターンではないか。DV被害者の離婚後の課題として、「暴力の学び落とし」がある...
創作ではあるが、誰でもすぐ隣にある問題。暴力シーンも多いが、しっかり読みたい本。 子どもたちの世界は狭いが、なにが当たり前かはこの狭い世界で決まってしまう。自分の知る世界が正しいか、颯が気づけたのは稀なパターンではないか。DV被害者の離婚後の課題として、「暴力の学び落とし」がある。家庭内暴力にさらされた子どもが成長して「新たな加害者」にならないよう、暴力の連鎖を防ぐためだ。颯は父親と離れての新しい生活の中で、暴力を使わない人間になってほしい。 国会で共同親権の審議がされているが、子ども達の将来を議論する立場の人間こそ、この本を読むべき。日本国内の子どもを取り巻く離婚環境は「暴力によるもの」も多く、養育費の確保のための法整備も全くされていない。日本は外国の共同親権を真似るより先に、養育費や「子どもが安心して生活するための法整備」をするべきだ。 元学校司書の著者は、颯のような子を見る機会もあったのだろうか。借りにそうだとしたら、その胸中はどんなものだっただろう…
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・小学校の高学年に読んでほしい ・自分が精神、肉体、教育虐待を受けている事に気づいて受け入れて、行動を起こすための手引きになりそうな本 ・外からは、裕福で幸せに見える家族の実体は…
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