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捨てる経営 8割を捨てて2割に集中する 捨て方の技術完全解説
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捨てる経営 8割を捨てて2割に集中する 捨て方の技術完全解説

小早祥一郎(著者)

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捨てる経営 8割を捨てて2割に集中する 捨て方の技術完全解説

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 スタンダーズ・プレス/スタンダーズ
発売年月日 2022/09/23
JAN 9784866365831

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商品レビュー

4

2件のお客様レビュー

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2024/01/13

この手の本は極論に振れてしまうことも多いが、そういうこともなく、うまく書かれている。主張も分かり良く、良書。

Posted by ブクログ

2022/10/09

「捨てる」ことを勧めるビジネス書である。本書は無駄な物、不要な物、使わない物を捨てることを推奨する。底流には大きいことは良いことという高度経済成長期の右肩上がりの否定がある。選択と集中を目指している。 お土産の品や名刺のような捨てるに忍びないものも、使わないものは捨てることを推...

「捨てる」ことを勧めるビジネス書である。本書は無駄な物、不要な物、使わない物を捨てることを推奨する。底流には大きいことは良いことという高度経済成長期の右肩上がりの否定がある。選択と集中を目指している。 お土産の品や名刺のような捨てるに忍びないものも、使わないものは捨てることを推奨する。現状を出発点として何をするかという観点では「捨てる」となるが、そもそも土産品を買ったり、名刺を交換したりすることが無駄な気がする。「捨てる経営」以上に最初から持たない「持たざる経営」を考えたい。 本書は在庫などのストックも少なくすることを推奨する。これは「かんばん方式」のように経営効率としては優れている。しかし、地震や台風、コロナ禍、ロシア連邦によるウクライナ侵攻など物流網が停止する事態が起こり得る。BCP; Business Continuity Planの観点でストックを考えなくて良いかという点が気になった。 物の中で最も大きいものは不動産である。本書は「余分な土地建物を捨てる」と不動産にもメスを入れる(140頁)。土地神話に囚われていない。物を捨てるメリットも必要スペースを減らし、余分な土地建物を捨てられるようにすることになるだろう。テレワークが普及したWithコロナ時代は特に重要である。 本書の捨てる対象は物だけではない。パーティションや個人の座席、社長室を捨てることで組織の壁をなくす(90頁)。組織改革を志向している。Withコロナ時代は本書とは別の意味でパーティションが求められるかもしれないが、テレワーク中心にするならば個人の座席や社長室自体が無意味になる。 本書は商品メニューも捨てる対象になる。低付加価値商品を捨てて、高付加価値商品にシフトすることで選択と集中を実現する。本書では仕出し弁当屋の事例をあげる。この弁当屋ではメニューにないオーダーメイドの弁当の注文を受け付けていたが、手間が大きいためにオーダーメイドの注文を断ることにした。その代わりにメニューに載せてある商品は品質を上げて、ミスを少なくした(120頁)。 低付加価値商品から高付加価値商品へのシフトは色々なところで言われていることである。しかし、往々にしてオーダーメイドの注文を受けることが高付加価値へのシフトと勘違いする傾向がある。オーダーメイドで手間がかかり、利益が圧縮されるならば付加価値は低くなる。レディメイドで標準化して、標準外の作業を排除することが付加価値を高めることになる。 特に有害なものは点数稼ぎの公務員感覚のスタッフ主導の「改革」である。商品点数を減らすことが捨てる経営の改革になると近視眼的に考え、商品を廃止することしか考えない。顧客対応が必要な分野まで商品を廃止してしまい、現場はオーダーメイド的に対応することになる。折角標準的に対応できるように商品メニューに載せていたものもオーダーメイド的に対応することになるため、逆に非効率になる。改革の目的を無視して数字目標だけ追及する公務員感覚の弊害である。 本書は人間関係を捨てることも対象とする。勉強会や親睦団体のような本来の業務と関係ないことに時間を費やさないことを推奨する。忘年会スルーと言う言葉が生まれた現代らしい主張である。 本書が「「人づき合いが大事」というセリフは、それしか能のない人の負け惜しみ」と言い切っている(153頁)。著者は自己を組織変革プロデューサーと定義するが、世の中で流布されている言葉を使えば経営コンサルタントになるだろう。世の中のコンサルタントは人脈で仕事を回してもらっているようなところがある。お付き合いや人間関係を否定する著者には本物の改革者感がある。 本書の最後は企業経営よりも個人の働き方、生き方への指南の面が強くなる。「都会を捨てる」ことを主張する(192頁)。これもテレワークが普及したWithコロナ時代に合っている。

Posted by ブクログ