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日本鬼文学名作選 創元推理文庫

アンソロジー(著者), 芥川龍之介(著者), 筒井康隆(著者), 加門七海(著者), 菊地秀行(著者), 野坂昭如(著者), 高橋克彦(著者), 東雅夫(編者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東京創元社
発売年月日 2022/08/31
JAN 9784488564124

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日本鬼文学名作選

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3.7

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2024/04/04

少し前に読んだ本で芥川龍之介の桃太郎が紹介されていたので読んだ本。芥川の桃太郎。子ども向けではないですね。 筒井康隆さんの桃太郎輪廻は、ぶっとんでいます。オチも良かった。 こんなに鬼についてまとまった本はないかも。 鬼の話は桃太郎か酒呑童子というのがよくわかる本です。 平家物語の...

少し前に読んだ本で芥川龍之介の桃太郎が紹介されていたので読んだ本。芥川の桃太郎。子ども向けではないですね。 筒井康隆さんの桃太郎輪廻は、ぶっとんでいます。オチも良かった。 こんなに鬼についてまとまった本はないかも。 鬼の話は桃太郎か酒呑童子というのがよくわかる本です。 平家物語の訳のみ読みましたが、こんなに平坦な感じなのかと改めて思いました。読み方で違うのかもしれません。

Posted by ブクログ

2022/10/27

・東雅夫編「日本鬼文学名作選」(創元推理文庫)はいつもの通りのアンソロジーである。この書名に文豪はない。変に文豪にこだはるより、適当な作家の適当な作品を適当に並べる方がアンソロジーとしてうまくいくのではないか。とはいふものの、最初は芥川龍之介「桃太郎」である。以下、筒井康隆等の計...

・東雅夫編「日本鬼文学名作選」(創元推理文庫)はいつもの通りのアンソロジーである。この書名に文豪はない。変に文豪にこだはるより、適当な作家の適当な作品を適当に並べる方がアンソロジーとしてうまくいくのではないか。とはいふものの、最初は芥川龍之介「桃太郎」である。以下、筒井康隆等の計11編、おもしろく読んだ。 ・最初は桃太郎関連、芥川と筒井、そこに加門七海と霜島ケイの対談が加はる。鬼といへば桃太郎が相場なのかどうか。花咲爺でも良ささうなのだが、こちらは最後の花咲に重点があり、鬼はつけ足しなのか。たぶんさう考へる作家が多くてめぼしい作品がないのかもしれない。その点、桃太郎は鬼ヶ島である。供の三匹も居る。これを自由に動かせるから、新しい作品にし易いのかもしれない。芥川の桃太郎は「彼はお爺さんやお婆さんのように、山だの川だの畑だのへ仕事に出るのがいやだったせいで」「鬼ヶ島征伐を思い立った。」(11頁)人である。しかも供になる三匹にきび団子一つはやらずに半分だけやるといふ倹約ぶりである。鬼ヶ島はといふと、「絶海の孤島だった。が、(中略)美しい天然の楽土だった。」(13頁)のである。それゆゑにこの「鬼は勿論平和を愛していた。」(同前)そこに怠け者で吝嗇らしい桃太郎が行けばどうなるか。要するに、芥川は芥川一流の皮肉を以て桃太郎を作り直したのである。逆転の発想である。かういふ桃太郎を作り出すのは河童の世界を作り出すのと似てゐるのではないか。芥川の人となりが知れようといふものである。この「桃太郎」はあまり知られてゐない。芥川の作品集などでもほとんど見ないやうな気がする。実は私は初めて読んだ。教科書的な作品ではないが、それゆゑにごく気楽に読める。東氏の慧眼を讃へたいと書いておく。これに対して筒井康隆 「桃太郎輪廻」はその発想からして筒井康隆である。「その日、婆さんが川で洗濯をしていると、川上から、大きな尻(原文傍点つき)が流れてきた。」(20頁)桃ではなく尻である。「最初、婆さんには、それが巨大な桃に見えた。」(同前)ところがよく見ると尻であつた。しかも妊娠してゐる尻であつた。といふことで桃太郎誕生となる。問題はこの後である。芥川とは比べものにならないほど複雑にできてゐる。最後は「輪廻」である。また川から尻が流れてくるのである。鬼はもちろんゐる。鬼ヶ島もある。供の三匹もゐる。この尻の印象が強烈で鬼を忘れさうであるが、筒井は忘れてゐない。しかもあちこちにパロディーめいたものが散りばめられてゐる。芥川は単純に逆転の発想をした。筒井となるととてもさうはいかないのである。さうしたくないのかもしれない。これもおもしろいのだが、筒井の毒に当てられさうになることもまちがひない。桃から尻、桃尻、こんな語が発想の原点にあるのかどうか。そして対談である。私が最もおもしろいと思つたのはこの対談であつた。この2人の作家を私は知らない。ともに鬼で出発したらしい。「鬼神に王道なきもの」をといふ酒呑童子が討たれる時の言葉を、「庶民の愛着が、むしろ鬼の方に向けられているような印象を受け」(43頁)るとするのは、私のやうに酒呑童子は鬼で悪だと考えてゐる人間には鋭い指摘であつた。酒呑童子を討つた頼光の凱旋場面を見物人は「頼光たちの凱旋をつまらないものとしか意識していない。」(44頁)ここから鬼は「権力に対する民衆の不満を代弁してくれる存在だった」(同前)とする。できすぎた話のやうではあつても、それなりに了解できることである。昔の鬼がさういふ存在であつたとしたら、現代の鬼はどうなのかと思ふのだが、さて如何。

Posted by ブクログ

2022/09/19

 酒呑童子の話は大まかなところしか知らなかったので、野坂昭如訳『酒呑童子』と、巌谷小波・黒田湖山共編『大江山続話』はありがたかった。  馬場あき子の『女と鬼』は、敗戰直後の食糧難の時代に、人が野犬に食い殺されるというショッキングな事件から、今昔物語の女人が野犬の群れに食い殺され...

 酒呑童子の話は大まかなところしか知らなかったので、野坂昭如訳『酒呑童子』と、巌谷小波・黒田湖山共編『大江山続話』はありがたかった。  馬場あき子の『女と鬼』は、敗戰直後の食糧難の時代に、人が野犬に食い殺されるというショッキングな事件から、今昔物語の女人が野犬の群れに食い殺されるとの一話につながり、そこから一転、鬼が女を拐い、食ってしまうことの意味を探っていく。「おに」の本質は、目に見えない隠れた力を表していたのではないか、ということ。  そしてまた、〈鬼〉というものは、まつろわぬ者たちに対して、異形な属性を支配者側が付したものではないのか。だからこそ恐ろしいとされる鬼が民衆の間に語り継がれてきたのではないか、といった視点からの作品もあり、興味深い。

Posted by ブクログ

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