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空を駆ける
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2022/07/26 |
JAN | 9784087717853 |
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商品レビュー
3.8
11件のお客様レビュー
児童文学『小公子』。を日本で初めて翻訳した女性文学者のお話。女性の地位が確立していないあの時代に、ペンを武器に真っ直ぐ生きる姿に励まされる。まるで空を駆けるように、ペンを走らせ続ける命を燃やした姿は、たくさんの人の道を照らしたと思う。
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海外文学『小公子』を日本で初めて翻訳した、明治時代の文学者・若松賤子(筆名、本名は島田カシ)の半生記。両親の実家が会津若松にあり、戊辰戦争の影響で横浜の商家に養女に出される。幼少期は波乱に富んだ時期を過ごすが、12歳のとき横浜山手にある「フェリス・セミナリー」に入学して、文学者と...
海外文学『小公子』を日本で初めて翻訳した、明治時代の文学者・若松賤子(筆名、本名は島田カシ)の半生記。両親の実家が会津若松にあり、戊辰戦争の影響で横浜の商家に養女に出される。幼少期は波乱に富んだ時期を過ごすが、12歳のとき横浜山手にある「フェリス・セミナリー」に入学して、文学者としての第一歩を踏み出す。明治時代初期の女性たちが、いかに苦労して職を得られるようになったかが、カシの成長とともに描かれた壮大な物語だった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
会津に生まれた大川カシ(若松賤子)の一代記。 幼くして会津で母を失い、祖母とも別れ、父に連れられて横浜の大川商店へ養女に出される。店の経営が傾き、フェリスセミナリー(のちのフェリス女学院)へ給費生として入学したカシは、そこをホームと決め、英語を学びキリスト教に帰依する。 職業婦人という概念のなかった時代に明治女学校の教育者として、また「女学雑誌」の編集者でもあった巌本善治と結婚。「女性と男性は対等であり、共に尊敬し、お互い成長できる」という考えを持った男性は稀であっただろう。巌本との間には、病弱でありながらも3人の子供をもうける。。カシは、若松賤子という名で、作家として、バーネット「小公子」などの翻訳家として活躍するが・・・。 カシの人生は平坦ではなかった。 巌本は容姿がよく女性に人気があった。カシも自分以外の女性関係があったことを認めているので、その辺りのカシの苦悩も盛り込めばよかったのに。カシが自分の境遇を受け入れるだけのような描写が、あまりに切なかった。
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