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小さきものの近代(1)
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小さきものの近代(1)

渡辺京二(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 弦書房
発売年月日 2022/07/29
JAN 9784863292482

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商品レビュー

4.5

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2024/09/23

著者の渡辺氏が90歳の、2021年4月から『熊本日日新聞』に連載していた、明治維新についての文章を纏めた第1冊。  タイトルの ”小さきもの” とは、「上から日本近代国家を創った人物たちではなく、その創られた「近代」に適応してゆかざるをえない者たちのこと」を形容したもので、こうし...

著者の渡辺氏が90歳の、2021年4月から『熊本日日新聞』に連載していた、明治維新についての文章を纏めた第1冊。  タイトルの ”小さきもの” とは、「上から日本近代国家を創った人物たちではなく、その創られた「近代」に適応してゆかざるをえない者たちのこと」を形容したもので、こうした小さき人びとが、維新以来の大変動をどう受けとめ、自分自身の「近代」を創り出すために、どのように心を尽くしたかを語りたい、と著者はその願いを言い表す。  舞台が幕末から明治維新にかけてのことなので、部分部分としては既に知っていることも多いが、大きな時代の動きの中での様々な人物の伝記的事実やエピソードに加え、随所に挟まれる著者の寸評が相俟って、興味深い叙述が続く。  特に印象に残ったのは、「第三章 自覚の底流」。武士が「抗顔座食」して農民に養われるおかしさに対する疑念・批判が農民自身のうちに生じるのは当然だとして、一揆の中心となった農民のそうした自覚を窺わせる文章を紹介しているのだが、統治者と被治者の関係というものを考えさせられた。  なお、藤田東湖や吉田松陰に対しての、思想家ではない、慷慨家だとの厳しい評価が印象深い。

Posted by ブクログ

2024/08/25

社会体制の大きな変革を行った明治維新の中で、国家の指導者・支配者ではない一般の人々は何を考え、どう暮らしていたか。歴史の大きな文脈の中では語られない人々の暮しを、残された資料の中から丹念に拾い上げ浮かび上がらせた労作。 普通の人の歴史がいちばん面白い。

Posted by ブクログ

2024/05/04

いわゆる 教科書に大文字で書かれてしまう 歴史的な事柄、人物のことには ーほんまかいな? と思わされてしまうことが ほとんどである それで 渡辺京二さん、  その著作に触れることかが 「日本の歴史」を考えさせてもらう時に 一服の清涼剤になっている ことが多い 権力者の都合の良...

いわゆる 教科書に大文字で書かれてしまう 歴史的な事柄、人物のことには ーほんまかいな? と思わされてしまうことが ほとんどである それで 渡辺京二さん、  その著作に触れることかが 「日本の歴史」を考えさせてもらう時に 一服の清涼剤になっている ことが多い 権力者の都合の良いように 書き換えられたモノ ではなく 我々の身の丈に合った 「日本の歴史」を思いたい ー「ぼうふら」扱いされて来た名もなき人々の希求と努力こそ、日本の近代史の「中身」だと彼(長谷川如是閑)は言う。 まことに おっしゃる通り と何度もうなづかされるばかりです。

Posted by ブクログ

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