Missing(11) 座敷童の物語〈下〉 メディアワークス文庫

甲田学人(著者)

• 販売会社／発売会社: KADOKAWA
• 発売年月日: 2022/07/23
• JAN: 9784049145014

商品レビュー

2023/04/04

「少女の帰還」
喜ばしいことが。
元々抱えていた怪異は消え去ったかもしれないが、それよりも厄介で面倒な事柄が再び動き出してしまった方が大変だろうな。
勘違いしたまま放置していたことに関して、今のまま立ち向かうのはあまりにも愚策だろう。

「座敷童」
訪ねてきたのは。
傍から見て心配していた素振りすらも演技だったのかと思うと、その演技力や執念深さに関心するより恐怖を感じそうだよな。
原点に戻ることも大切な事ではあるが、ここまで広まってしまった今行くのは遅いだろうな。

「チャイム」
入れ替わる世界。
身体が勝手に動いたような状態だったのだろうが、あの時あの場を一人で離れるのは得策ではないうえ危険すぎる行動だろう。
見覚えのないものを発見したのであれば、相談するよりも先に違う可能性を考えるべきだろ。

「夜会」
行っていた儀式。
恐怖に支配され本能のままに動いた結果なのだろうが、冷静になり現実を見た時に違う意味で発狂せず対処できるのだろうか。
魔女が作り出した呪いの結果を考えれば答えは一つであるが、理由は分からないままだな。

2022/08/04

悲劇と言うならば、下巻の方が余程悲劇だったような。
武巳くんはいよいよ取り返しのつかないことに。
文芸部もますますバラバラな状態だし、それでいて魔女に魔術師に、の三つ巴状態。

よかったと言える点は、これまでの怪異が一つの結論に集約された点か。
だからといって、＝解決策が見つかる訳でもないが。
今回の魔王様は本当に後手後手の静観で活躍しなかったし、不安ばかりが募る展開である。

一度異界を経験した者以外の死者は今回出ていないが、恐怖演出はかなりのもの。
夏に読むにはぴったりの三部作だった。
（そのために上中下揃うまで温存していた人）

2022/07/21

喪失感を抱えたその先で、文芸部が辿り着くのは――。

「これを聞いちゃ駄目よ。聞いたら―――帰って来られなくなるわ」
“どうじさま”はゆっくりと確実に聖創学院を蝕みつづける――。
その状況に抗するべきかつての文芸部の面々はすでに分裂してしまっている。
さらに復活した魔術師と魔女宗も動き始め、事態は悪化の一途をたどる。
そんな中、文芸部のメンバーたちが真相を探るべく動き出して……。

鬼才、甲田学人が放つ伝奇ホラーの超傑作。シリーズの核心に迫る第11弾!
新装版限定書き下ろし掌編付き。