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フェミニスト・キルジョイ フェミニズムを生きるということ
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 人文書院 |
発売年月日 | 2022/06/27 |
JAN | 9784409241479 |
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フェミニスト・キルジョイ
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商品レビュー
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2件のお客様レビュー
私が「フェミニズム」という言葉を知ってから、その言葉が私のなかでしっくりくるまでのことを思い出しながら読んだ。オタクコミュニティの中で見聞きする言葉から社会への違和感を抱き、その違和感の正体が家父長制にあると徐々に理解したとき。オタクコミュニティはフェミニズムの先生でもあり、キル...
私が「フェミニズム」という言葉を知ってから、その言葉が私のなかでしっくりくるまでのことを思い出しながら読んだ。オタクコミュニティの中で見聞きする言葉から社会への違和感を抱き、その違和感の正体が家父長制にあると徐々に理解したとき。オタクコミュニティはフェミニズムの先生でもあり、キルジョイを実行する場でもあった。 オタクコミュニティのなかでは、政治的な発言をするオタクは嫌われるし、自分の話をするオタクも嫌われる。特に自分が作品を作る側なら、なおさら良い印象は抱かれない。それでもそれを続けたことで、私は同じキルジョイの仲間を得ることができた。そういった繋がりを大事にしたいし、私(たち)が行ってきたキルジョイも悪くはなかったと思えた。これからもキルジョイなオタクでいよう。
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キルジョイとは、家族の食卓や同僚たちの談笑の場に現れ、楽しい会話にひそむ性差別や人種差別の問題を指摘して場をぶちこわしにしてしまう存在である。問題を指摘するがゆえに「わがまま」と見なされ排除されてしまう経験を通して、フェミニズムを生きるとはどういうことかを考察していこうという本書...
キルジョイとは、家族の食卓や同僚たちの談笑の場に現れ、楽しい会話にひそむ性差別や人種差別の問題を指摘して場をぶちこわしにしてしまう存在である。問題を指摘するがゆえに「わがまま」と見なされ排除されてしまう経験を通して、フェミニズムを生きるとはどういうことかを考察していこうという本書は、まさに「個人的なことは政治的なこと」という70年代フェミニズムのスローガンを地で行くような本に見えなくもない。しかし本書は、一見ストレートに「わきまえない女」になろう、と呼び掛けるように見えて、実はけっこう難解である。 とはいえ、差別と特権がいかに固有の身体において経験されるかについて、アーメッドが繰り出す比喩は、体感的によくわかる。ある人々が苦も無く通り過ぎていく状況は、ある種の身体においては、物理的な壁にぶつかるのと同じ痛みを引き起こすのだ。あるいはそれは、特定の身体に沿って作られた服のようでもある。特権というのは、社会構造が最初から自分の形に適合して作られているために、なんらストレスを覚えずに過ごし、通過していけることだ。だがある人々は、自分の体にフィットしない服の中で常に「もぞもぞ」しなければならない。 あるいは、アーメッドが障害を持る母の言葉から想起しているように、特権とは、片方の足を置いた先に次の足を置くことについて考えなくて済むこと、つまづいた時に支えてくれるより多くの資源をもっていることだと考えることもできるだろう。世界の想定に適う身体を持っている人にとっては、世界は生存を促進してくれるが、そうでない身体を持っている時には、その世界で生きることは、まるで流れに逆らって進むかのように苦労を強いることになる。著者が考えるフェミニストの生とは、その見えない権力の流れやせき止める壁に突き当たり明らかにすることなのである。レズビアン・フェミニズムを性的なアイデンティティにとどまらないクィアなアプローチで論じた第9章も印象深かった。
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