学園の魔王様と村人Aの事件簿

織守きょうや(著者)

• 販売会社／発売会社: KADOKAWA
• 発売年月日: 2022/06/29
• JAN: 9784041113905

商品レビュー

2024/10/09

「山岸くんには、探偵助手の才能がある」秘密×友情×男子高校生ミステリ!

ライトノベルが好きな普通の男子高校生・山岸巧(やまぎし・たくみ)は別のクラスの眉目秀麗な生徒・御崎秀一(みさき・しゅういち)に本を拾って貰い、彼のスマートさに憧れを抱く。しかし御崎には、ヤクザの孫だとか、先輩をたたきのめしたなどの不穏な噂があった。ひょんなことから御崎のたぐいまれなる推理力を知った山岸は、彼の助手として学校や町で起こる事件の解決に挑むことに。「片方の個室だけいたずらされるトイレ」「犯人を見ても名乗り出ない目撃者」「酔って寮から転落死した先輩」「半グレの仲間割れ殺人事件」。些細な違和感を見逃さず、魔王・御崎は予想外の真相を導く!

少し同級生から距離を置かれている御崎くん。陰で「魔王」なんて呼ばれたりして、誰も彼には近づかない。そして、中学のときの美術の時間の逸話はすごい。無言で作った湯呑みを叩き割るってすごい。そんなの距離を置かれるに決まっているだろうと思ってしまった。

そんな魔王様がラノベが好きなじみグループに所属する山岸くんと出会って、いろんな事件を解決していく。山岸くんの母親が勤める会社が管理するビルの女子トイレびしょ濡れ事件から始まって、意外にそれが別の章になんとなーく関係していく。そして、最後の章で事件が起こる。でも、この事件だって、御崎くんと山岸くんには関係ないというか、お遊び感覚で探偵ごっこをしていたら、なんか急に事件に巻き込まれてしまったかんじ。

しかし、山岸くんのお友達は、御崎くんにビビりすぎじゃない？いくら御崎くんに関するすごい噂が回っていても山岸くんが普通に仲良くしているんだから、「噂だけでいい奴なのかも？」とかって思わないのかなって思うシーンが結構あった。なんかビビりながらも御崎くんのことを馬鹿にしているかんじがして、ちょっと嫌だったなぁ。

御崎くんと山岸くんのコンビは、なかなか良かった。御崎くんにとっては、初めての友達なんだろうな。山岸くんもいい子だし、これからも2人は穏やかに事件を推理していってほしいな。決して危ないめには合わないでほしい。今回の最後の章は、本当にどうなってしまうんだと心配した。無事だったから良かったけど、推理や調査はしてもいいけど、本当に危ない目には遭わないでほしい。

2024.10.9 読了

2024/09/04

御崎くんも山岸くんも可愛いな。
高校生探偵はイケすかないキャラが多いけど、久方ぶりにピュアなキャラに出会った。
推理としては私でも予想の範疇だけど、全体を通して裏で流れる事件の本流は一貫性があってまとまっている。
ややラノベ調かな。

2024/08/26

「村人A 、魔王様と出会う」
噂と現実は違って。
実際に起こっていたことだったとしても、話の内容自体が間違っていると訂正できれば印象は変わってくるだろうに。

「村人A 、魔王様の助手になる」
巻き込まれた事件。
完全に他人であれば探すことなどしなかっただろうが、身近にいるかもしれないと思うと不安で仕方なかったのだろ。

「村人A 、魔王様と友情を確かめる」
事故か自殺なのか。
亡くなってしまったことを受け入れるためにも、死因がなんだったのか把握し最期の瞬間を知りたかったのだろうな。

「村人A 、魔王様と友情を深める」
拉致られた先では。
突発的にやってしまったからこそ、感情が落ち着いてきた瞬間に自分のしたことの大きさに逃げ出して隠したのだろ。