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「嫌み」と「皮肉」の心理学 ニュートン新書
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「嫌み」と「皮肉」の心理学 ニュートン新書

ロジャー・クルーズ(著者), 風早柊佐(訳者), 小泉有紀子(監訳)

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「嫌み」と「皮肉」の心理学 ニュートン新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 ニュートンプレス
発売年月日 2022/06/17
JAN 9784315525755

「嫌み」と「皮肉」の心理学

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2022/08/09

「嫌味(サーカズム)」と「皮肉(アイロニー)」という概念について、①ゆるやかな定義と内部分類②成立要件③用途④用法⑤現代社会における位置づけとその変遷、について語った本。 この二つの概念はオーバーラップしてある発言が両方の性質を持つことも多いがそれぞれに独立であると判断されるよ...

「嫌味(サーカズム)」と「皮肉(アイロニー)」という概念について、①ゆるやかな定義と内部分類②成立要件③用途④用法⑤現代社会における位置づけとその変遷、について語った本。 この二つの概念はオーバーラップしてある発言が両方の性質を持つことも多いがそれぞれに独立であると判断されるような場合もあり、この区分については未だ不明瞭なところがある。(言語使用においてこういった概念の家族的類似は多量にある) アイロニーはグライスの会話の公理に基づく環境において発生するコミュニケーションの様式であり、私は特にその社会的意味合いについて関心を持ちながらこの本を読んだ。 アイロニーは含意汲み取れぬ者(外集団)に対する排他性あるいは攻撃性に伴う内集団の絆の強化などに利用されることがあるが、新たに関係を結ぶ際すなわち共有コードがない場合にはコミュニケーションの齟齬を発生させる可能性が高い。 (個人的には機知に富んだ言い回しによるアイロニーあるいはサーカズム表現は知識者としての自己陶酔と自己視点の特別性のようなものを仮想的に感じられるようで気持ちがいいものであると考えているという点で、この点には強く共感するのであった。) 近年発展したインターネットなどのコミュニケーション様式では前提を共有せぬ者どうしのコミュニケーションが盛んになっており、さらに文面のみでアイロニー性を伝えることは難しいために顔文字などの装飾が行われるのだが、これは「ここがアイロニーですよ」とネタバラシを本文中に含むようなものでその本質とは乖離したものになってしまう。 インターネットでのコミュニケーションの難しさの根底に流れる含意の伝達性低下が価値観の多様化と組み合わさることでコミュニケーション齟齬を生みがちな昨今の状況が加速しているのだろうかなどと考えた。

Posted by ブクログ

2022/07/17

第1章 はじめに ・“文字どおりではない言葉"が意味するもの ・ 「アイロニー」と「サーカズム」の定義とは? 第2章 アイロニーとは何か? サーカズムとは? ・ソクラテス的アイロニー ・劇的アイロニー ・宇宙的アイロニー ・状況的アイロニー ・歴史的アイロニー ・ロマ...

第1章 はじめに ・“文字どおりではない言葉"が意味するもの ・ 「アイロニー」と「サーカズム」の定義とは? 第2章 アイロニーとは何か? サーカズムとは? ・ソクラテス的アイロニー ・劇的アイロニー ・宇宙的アイロニー ・状況的アイロニー ・歴史的アイロニー ・ロマン主義的アイロニー ・言葉のアイロニーとサーカズムの関係 ・アイロニー的態度 第3章 アイロニーを成立させる条件とは? ・並置と矛盾 ・共通基盤 ・見せかけ ・情動反応の非対称性 第4章 サーカズムを成立させる条件とは? ・心の理論 ・標的と被害者の存在 ・アイロニー的含意 ・言葉のアイロニーの理論 ・エコー的説明 ・見せかけとエコーのハイブリッド ・デフォルト性と段階的権限性 ・制約充足 第5章 アイロニーと似て非なるもの ・偶然の一致 ・パラドックス ・風刺 ・パロディ 第6章 人は何のためにアイロニーを使うのか? ・攻撃性 ・言い逃れ ・ユーモア ・親密さ 第7章 アイロニーのサイン ・口調 ・表情とジェスチャー ・誇張表現と控えめな表現 ・アイロニー・マーク ・単語と語彙カテゴリー 第8章 アイロニーとインターネット ・文脈の崩壊 ・エモーティコン ・絵文字,ハッシュタグ,インターネット・ミーム ・アイロニーとセンチメント分析 第9章 ほのめかし表現の未来 ・非アイロニー的サーカズムの問題 ・アイロニーの死 ・アイロニーは厄介な「スカンク語」になる運命?¥

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