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ウクライナ戦争の衝撃
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | インターブックス |
発売年月日 | 2022/06/08 |
JAN | 9784924914773 |
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商品レビュー
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8件のお客様レビュー
ロシアによるウクライナ侵攻が世界に与える影響について分析した本。 ロシアやウクライナでけでなく、世界各国がウクライナ戦争をどう見ていて、どのような立場なのかについて、本書を読めば理解を深めることができます。
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2022年2月24日にロシアがウクライナを侵攻してから今日ではや500日が経過しようとしている。当初ベラルーシから一気に南下したロシア軍が数日のうちにキエフ(当時の日本の呼称)を陥落させると予想されていたが、ロシアの進軍のあまりの稚拙さに、強固に反抗するウクライナからのドローン攻...
2022年2月24日にロシアがウクライナを侵攻してから今日ではや500日が経過しようとしている。当初ベラルーシから一気に南下したロシア軍が数日のうちにキエフ(当時の日本の呼称)を陥落させると予想されていたが、ロシアの進軍のあまりの稚拙さに、強固に反抗するウクライナからのドローン攻撃などで北からの攻撃は断念された。その後は戦線は東側に集中し、日々流れるニュースでは勢いをつけたロシア軍がアゾフスタリ製鉄所を陥落させ、オデーサまで攻め登る危険性もあった。その間、アメリカを中心とするNATOの強力な武器支援にも支えられ、一進一退の状況となる。なお直近ではウクライナの反転攻勢が開始され、ロシアの傭兵部隊ワグネルが反旗を翻したかに見えたが、それもモスクワまであと一歩というところでワグネル指導者プリゴジンの突然の停止命令により断念された。まだまだ戦況からは目が離せず、この間もロシア・ウクライナ双方に多数の死者を出し続けている。 しかしながらウクライナの善戦ぶりを支えるゼレンスキーとは一体どんな男なのか。国際会議への参加だけでなく、各国首相と次々と個別協議を重ね、とてつもない軍事支援を引き出し続けている。当初はウクライナ国産ミサイルのネプチューンがロシア艦隊旗艦のモスクワを実質撃沈させるなど、旧ソ連時代から兵器生産が盛んなウクライナの強さが目立った。現状はゲームチェンジャーとして名前が上がるのは全て西側から提供される兵器群だ。いよいよF-15など戦闘機まで出てくるとなると、また戦況も大きく動いてくる様に思える。なお戦車と違って戦闘機は飛ばして戦うための訓練時間が長い。今になって急に決まった話でもなく、実際は水面下でNATO側でパイロット訓練がされていたのではないか。 本書は侵攻開始からわずか2カ月後程度で描き始めた内容であり、現在の拮抗した状況を予測できていたわけではない。しかしながら、当事者間のみならず、中国、ASEAN諸国、オーストラリアと今回の侵攻による影響範囲を地球規模で捉え、各国の立場をわかりやすく説明している。その点は今でも大きく変わることはなく、今後の戦争の動向を予測する材料としてはそのまま使える。 今回、西側諸国は一貫してロシアの侵攻を非難し、経済制裁の面で一致団結した。ロシアから見れば予想範囲であったとも考えられるが、天然ガスパイプラインで繋がるドイツの完全なる脱ロシアまでは予測できていたであろうか。ただしそれでも持ち堪え続けるロシアの膨大なエネルギー資源を背景とした強さも際立った。事実ニュース映像からはロシアが依然として高いプーチン支持を国民から受けており、かつこれまでとそう変わらない経済的な暮らしを送れている様にも見える。 そこに世界が一枚岩になりきれていない現実も浮き彫りにされた。輸出先を変えながら外貨を稼ぎ続けるロシア。世界が如何にエネルギーで縛られてしまうかがよく理解できる様な、絵に描いた輸出先変更であった。よって当面ロシアは兵力・武器などの供給は可能で、問題は武器自体の性能差やロシア側からの戦うモチベーションに関わってくるものと推測する。守らなければ国が無くなる崖っぷちのウクライナ兵と戦う理由さえ正しく浸透できてないロシア側の士気ではやはり前者が圧倒する。あとは西側がいつまで一枚岩でいられるか、支援疲れを見せず、各国民が慣れてしまわない事にかかってくると思われる。 再三核をチラつかせるプーチンだが、実際に小規模なものでも手をつけてしまえば、また戦局を大きく変えるだけでなく、第三次世界大戦に繋がるリスクは極限まで高まるだろう。我々日本人もいつニュースの世界から現実の戦争に巻き込まれるかは解らない。ロシアの行動如何では中国の台湾侵攻に繋がるし、南沙諸島で身勝手に軍事化を促進する中国への周辺諸国の反抗にも繋がるかもしれない。世界が二分されるか、イスラム世界を巻き込んで三分されるか、現状はかなり危険な状況に直面しているとしか言えない。 本書を記した防衛研究所の方々も、現時点までの動きを見て、次はどの様な展開を予測しているのか気になる。後半は座談会の様な形で本書執筆者が集まり議論を交わすのだが、一貫してロシア・ウクライナ2国の問題ではなく、世界規模の問題であるというのは凄く納得がいく。双方に過度なプレッシャーが生まれれば予測しない方向に一気に向かうことも想定される。 今後を予測するためにも、是非時間の浅い歴史になってしまうが、本書を手に取り当時の状況と世界の動きを思い出して欲しい。
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この本が発売されたのは1年近く前(つまり1年近く戦争が続いているのですが……)の2022年5月。なので開戦当初の状況で書かれているのですが、各国の考え方などは今でもそう変わってないように思えます。基本的にどの国も自分を犠牲にしてまで正論を貫こうとはしないわけで各国の対応に差が出る...
この本が発売されたのは1年近く前(つまり1年近く戦争が続いているのですが……)の2022年5月。なので開戦当初の状況で書かれているのですが、各国の考え方などは今でもそう変わってないように思えます。基本的にどの国も自分を犠牲にしてまで正論を貫こうとはしないわけで各国の対応に差が出るのは仕方ないのではないかと。 とはいえ、先に攻撃するのは良くないなど、何とか最低限のラインでも合意をしていくことが大事なのだろうと思います。
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