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戦士たちの記録 パレスチナに生きる
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 幻冬舎 |
発売年月日 | 2022/05/27 |
JAN | 9784344039612 |
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戦士たちの記録 パレスチナに生きる
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3件のお客様レビュー
一時代を自身の考えで行動した革命家の自伝的記録書です。私自身はずっと後の世代で、大学での闘争など感じたこともなくその時代の「熱さ」は知ることも有りませんでしたが、若者時代の社会への期待と矛盾が交錯するジレンマは何となく理解できる所もありました。著者の時代に比べ我々世代は飼いならさ...
一時代を自身の考えで行動した革命家の自伝的記録書です。私自身はずっと後の世代で、大学での闘争など感じたこともなくその時代の「熱さ」は知ることも有りませんでしたが、若者時代の社会への期待と矛盾が交錯するジレンマは何となく理解できる所もありました。著者の時代に比べ我々世代は飼いならされた羊のようになってしまい、著者がどのように感じているのか知りたいところであります。時代を象徴する人たちの青春群像と言う面で迫力ある内容と感じました。ただ私自身当時に居たとしても同じ行動は取れなかったようにも思います。(それが羊なのでしょうね。)
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当事者側からの記録はとても興味があるのだが、この本はどう読んでも全く内容が頭に入らず、読むのが苦痛で途中断念。そもそものものの見方、考え方に共感できないし、理解できない。まるで違う言語を読まされている気分だった。
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重信房子(1945年~)は、高校卒業後、会社員として働きながら明大文学部の夜学に通い、そこで共産主義者同盟赤軍派に加わり、1971年に奥平剛士とともにパレスチナに渡って、国際義勇兵としてPFLP(パレスチナ解放人民戦線)に参加した。1972年に奥平、安田安之、岡本幸三がテルアビブ...
重信房子(1945年~)は、高校卒業後、会社員として働きながら明大文学部の夜学に通い、そこで共産主義者同盟赤軍派に加わり、1971年に奥平剛士とともにパレスチナに渡って、国際義勇兵としてPFLP(パレスチナ解放人民戦線)に参加した。1972年に奥平、安田安之、岡本幸三がテルアビブ空港乱射事件(「リッダ闘争」、イスラエル当局との銃撃戦で26人が死亡)を起こし、更に、1974年に組織名称を「日本赤軍」とし、その最高幹部として、1980年代にかけて世界各地での武装闘争に関与した。その後、国際手配を受けながら逃亡を続け、2000年に潜伏先の大阪府で逮捕された(2001年に日本赤軍の解散を表明)が、20年の刑期を終えて、2022年5月に出所した。尚、1970年のよど号ハイジャック事件は共産主義者同盟赤軍派、1971年以降の山岳ベース事件やあさま山荘事件は連合赤軍が、それぞれ起こした事件である。 著者はこれまでにも、『りんごの木の下であなたを産もうと決めた』(2001年)、『日本赤軍私史』(2009年)、『革命の季節 パレスチナの戦場から』(2012年)などを執筆しているが、本書は、リッダ闘争から50年を経て、同闘争に関する記録を中心に、著者の半生を振り返ったものである。(私は他の著書を読んでいないので、どれくらい重複があるかはわからない) 私は、1980年代に大学生活を送り、いわゆる学生運動的なもの、世界における社会主義的な運動やベトナム反戦運動等を、リアルタイムでは知らない世代なのだが、本書を読んでまず感じるのは、当時のこうした運動に対する熱量である。その熱量の故に引き起こされた多くの痛ましい事件については、もちろん肯定できるはずもないのだが(熱量以前に人として許されない事件は論外)、気に掛かるのは、根底にある世界の問題・矛盾の多くは今も解決されていない(どころか、酷くなっている)にもかかわらず、我々が、熱量だけではなく、そうした問題に対する関心を失ってしまったように見えることである。 私は、「世界の(問題の)縮図」をこの目で見るべく、暫く前にエルサレムとヨルダン川西岸にプライベートで1週間滞在したことがあるのだが、コロナ禍やロシアのウクライナ侵攻に世界の目が注がれている今この時も、パレスチナは著者が解放運動に参加していた当時と変わらずに、イスラエルからの圧力を受けつつ存在しているのである。また、(経済)格差と貧困、宗教間の対立、専制政治、難民問題、気候・環境問題等々、世界には猶予の無い問題が山積しており、それらを如何にして解決していくのか、我々は自分事として考えなくてはならないのだ。(だから世界革命が必要であるなどと言いたいわけではない。念のため) また、PFLPのスポークスマンだったガッサン・カナファーニ氏(1972年に自動車に仕掛けられた爆弾で爆殺された)は、現代アラビア語文学の代表的作家の一人で、私はしばらく前に代表作『太陽の男たち/ハイファに戻って』を読んでいるのだが、本文中に繰り返し登場し、また、表紙の写真に著者と一緒に写っているのには少々驚いた。 一人の革命家(見る角度を変えれば、テロリストであるが)が何を考え、どのように行動し、それをどう振り返っているのかを綴った稀有な記録として、一読の意味はあるものと思う。 (2022年6月了)
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