猫弁と幽霊屋敷

大山淳子(著者)

• 販売会社／発売会社: 講談社
• 発売年月日: 2022/05/25
• JAN: 9784065276013

商品レビュー

2024/04/02

真面目に生きてる人には幸せになって欲しい。
理不尽な目に合う人がいなくなって欲しい。
孤独な人には、特別な誰かと出会って欲しい。

そんなことが叶う猫弁が好き。
小太郎君に聞こえるよう、大きな声でお母さんは迎えに来るよといってあげる百瀬が好き。

百瀬が力になった他の人たちのように、百瀬も幸せでいて欲しい。
「あはははははは」と笑っていて欲しい。

2024/01/06

いよいよ同居まで漕ぎ着けた百瀬と亜子だが、
だがしかし！な、いつゴールするんかい！ってイライラさせられるはずなんだが。
おかしいな、猫弁ワールドではイライラしないんだな。時の流れも何もかもが穏やかに流れて、読む方は完全に百瀬目線だから、イライラしないのかな。物語の中の人物たちももちろん、読む方もだんだん百瀬化しているってことかな。

2023/01/21

あったかい小説を読みたかったらハズレなし。大山淳子の猫弁。

毎度のことながら、猫弁百瀬のずっと一人だったからの不器用（というか鈍感、世間知らず）さの哀しさと周りの優しさに泣かされるし、周りの人たちがみんないい人で、全てを言わない思慮深さや謙虚さに心洗われる。
それからまっすぐな愛情。

今回は、幽霊屋敷の対応と、ペットホテルでの籠城事件を軸に、そばに住む引きこもりの子、刑事の婚活と恋、老夫婦の人柄、いつもの登場人物たちの優しさと強さと愛となんせ人が良すぎるところが、語られる。

働いて金稼いで良いもん着るだけが、幸せじゃあない。