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柴犬二匹でサイクロン 大前粟生第一歌集
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柴犬二匹でサイクロン 大前粟生第一歌集

大前粟生(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 書肆侃侃房
発売年月日 2022/05/10
JAN 9784863855144

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2023/02/15

新しい短歌の形。 近代美術館で、不思議なモニュメントを見た時のような奇妙だけれど惹かれる感覚に陥ってとても楽しかった。現代美術的な雰囲気を多分に感じました、 認識や思い込みをぶっ壊される。 ただしその分意味がよくわからないし、リズムも壊されている感じ。 言葉遊びのようでいて、...

新しい短歌の形。 近代美術館で、不思議なモニュメントを見た時のような奇妙だけれど惹かれる感覚に陥ってとても楽しかった。現代美術的な雰囲気を多分に感じました、 認識や思い込みをぶっ壊される。 ただしその分意味がよくわからないし、リズムも壊されている感じ。 言葉遊びのようでいて、光景を想像するとなんだか笑えたり、寂しくなったりする。 考えることを放棄して読んでもいいけれど、考えたり想像したりすることで、イメージが広がっていく感覚になれた。 もしかしたら読み方があるのかもしれないけれど、一読しただけだとその奥に意味があるのか、はたまた意味なんてなくて感覚的なものなのか掴みどころがない感じです。 身体を分解するイメージの短歌や、犬の目線になる短歌、子どもや犬が印象的に登場する短歌など、非常にユニークな世界観。

Posted by ブクログ

2022/09/03

『ぬいぐるとしゃべるひとは優しい』で注目された小説家・大前粟生(おおまえ・あお)さんの第一歌集。 まずは好きな短歌を。 「人間が濃くなるようにマグカップ黒々とした度胸の煮凝り」 「まなざしの祈りも呪いもこやしにできる枝垂れ桜に私らなるから」 「雲間から絵の具が落ちてセイヨ...

『ぬいぐるとしゃべるひとは優しい』で注目された小説家・大前粟生(おおまえ・あお)さんの第一歌集。 まずは好きな短歌を。 「人間が濃くなるようにマグカップ黒々とした度胸の煮凝り」 「まなざしの祈りも呪いもこやしにできる枝垂れ桜に私らなるから」 「雲間から絵の具が落ちてセイヨウアブラナとして踊る夜」 「顎を置くのにちょうどいい心だと思われた昼、動けない」 「降りしきる夜の隙間を縫いがてら孤独を探し土つつく」 「反射する光はランウェイ駆け抜けて走って走って爆発しないで」 「なけなしの感受性さえ吸い込まないけどまあ上手カレーうどんだったね」 「俺という俺という俺という距離の病を俯瞰する病」 「閉店後ひとりでお茶がしたいから空地を見つめる幽霊になる」 初読は正直、訳わからん、と思いました。 でも何度も読んでいる内に愛着が湧き、だんだん楽しくなってきました。 大前さんは、奇想小説も手がけられている作家さんで、私のような奇想に慣れていない者にはまだ早かったかな、と最初は考えましたが、読んで良かっです。 短歌の世界がまた広がりました。 大前さんの短歌も「ほとんどの歌は目の前の出来事を元に仕上がっていっ」ているそうで、それがこんな短歌になるんだ、と驚きを隠せません。 そして「実感があるかどうかを第一に作」っていると書かれている。 他者の「実感」ってこんなにも訳わからないものだと実感。 やっぱ、他者ってワンダーだわ、と思いました。 柴犬の短歌が何度か詠まれているのが微笑ましい。 一緒に暮らしてらっしゃるんでしょうか。 あと、大変インパクトのあるこの装丁。 実物はもっと派手で、蛍光レッドの中に金のラメ、ブルーの文字が浮き上がってみえるようになっています。 目がチカチカしますね。

Posted by ブクログ

2022/08/13

字余りが多すぎて腹が立ってきた。 もちろん字余り自体が悪い訳ないが、短歌であるにもかかわらず全体的に三十一文字に入れ込もうとする熱意と誠意が感じられず、好き放題字余りにしている印象を受けた。これじゃ短歌にしている意味ないのでは?と思いました、、、

Posted by ブクログ