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不条理を乗り越える 希望の哲学 平凡社新書1002

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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 平凡社 |
発売年月日 | 2022/04/19 |
JAN | 9784582860023 |
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不条理を乗り越える
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不条理を乗り越える
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商品レビュー
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不条理とは、自分がなぜそのような状況に置かれたのか理解できないこと、もしくは説明がつかない状況に巻き込まれることだと考えています。その不条理は、自然現象や人為的なものかもしれません。私たちは、つい誰かのせいにしてしまいがちですが、それは適切な解決方法ではありません。不条理が誰の手...
不条理とは、自分がなぜそのような状況に置かれたのか理解できないこと、もしくは説明がつかない状況に巻き込まれることだと考えています。その不条理は、自然現象や人為的なものかもしれません。私たちは、つい誰かのせいにしてしまいがちですが、それは適切な解決方法ではありません。不条理が誰の手によって引き起こされたものであれ、それがたまたま起きたことであると捉え、事物に対して、対処方法を考えて取り組むことが重要です。また、その不条理を笑い飛ばし、軽やかに跳ねのける姿勢を持ちたいと感じました。
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不条理には二つの意味がある。一つは、筋道が通らない、道理に合わないことを表し、もう一つは、実存主義の用語として、人生に何の意義も見いだせない人間存在の絶望的状況を表す言葉だ。フランスの文学者である、アルベール=カミュが『不条理の哲学』の中で、「意味も希望も見出せないという人生の不...
不条理には二つの意味がある。一つは、筋道が通らない、道理に合わないことを表し、もう一つは、実存主義の用語として、人生に何の意義も見いだせない人間存在の絶望的状況を表す言葉だ。フランスの文学者である、アルベール=カミュが『不条理の哲学』の中で、「意味も希望も見出せないという人生の不条理が、人間と世界とのかかわり合いの中に現われ、人間がこれら不条理を克服できないのに克服しようと努力していること」を描いている。そうなのだ、我々の周りには不条理が溢れている。 本書は不条理の代表例として、死、戦争、パンデミックの3つを挙げて、人がそれに対してどの様に抗い、またこれまで思想家や哲学者がどの様に述べてきたか、多くの書籍を挙げて考察していく内容となっている。時は新型コロナウィルス爆発的流行の真っ只中にあり、世界ではロシアによるウクライナ侵攻、更にはその中で日常的に発生している人の「死」。いずれも抗いきれない不条理として、3つの対応がこれまでも考えられてきた。それをどうにもならないものとして悲観的に捉え「受容れる」立場。そうではなく「反抗する」立場、そして前向きに「乗り越える」立場。いずれに於いても哲学の分野では重要なテーマとして考えられてきたものだ。どの立場をとるにしても、その先には完全な解決などは訪れようもないのであるが、心持ちには大きく影響するだろう。本書はそれぞれの論に考察を加えながら、最終的には3つ目の「乗り越える」立場に近いながらも、第4の方法として笑って「やり過ごす」的な考えを持つ。確かに、いきなりやってきたコロナで、芸能人や身近な人が、訳も分からずバタバタと倒れていく様は、初めは大きな恐怖でしかなかったが、海外では何十万人という方が亡くなられ、埋葬する墓の場所すら無い状況。これを見て怯えていても何の効力もなく、自身の精神にも悪い。であればなる様になるさ、なっても何とかなるさ位の面持ちでいた方が楽だ。現にそうやってまだ感染せずにやり過ごしている(実際にはなっていたかもしれないが)。 ウクライナのブチャの惨劇や、ガザ地区のミサイルが撃ち込まれた病院とその瓦礫の山を見て、自分がそこに居た人々を助けられるとも思えない。だがコロナにしろ戦禍の悲惨な状況にしろ、目を逸らす事は出来ない。ならば一旦はやり過ごしながらも、どうアクションすべきか前向きに建設的に考えるしか無いでは無いか。絶対に避けられない死に怯え、人生を恐怖の中で過ごしたくは無い(実際に死はやむを得ないもの、遅かれ早かれ自分にも確実に降りかかるものとして恐れは感じていないが)。自分以外の人の死は特に自身の親や兄弟、親しい友人の死は、大きな悲しみを受ける事に恐れ受容れ難い。だが自分の死や、死そのものには明らかに自分は受容れてしまっている。 人それぞれ色々な立場はあるだろうが、不条理に対して、読者がどの様に対峙し、そこからどんなアクションを次に起こすか。多くの哲学者たちが挑んできた足跡を本書で眺めながら、読者一人一人に「あなたならどうするか」を問いかける一冊である。
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50歳になったら、専門スキルよりも教養や哲学を重視して大局観みたいなものとか賢者を目指そう(なんんかこう言っている時点で頭悪い子みたいだけど)と哲学をカジュアルに読める本をと思って読んでみた。 システムデザインを検討するときに、情報通信システムというインフラがあってその上に業種...
50歳になったら、専門スキルよりも教養や哲学を重視して大局観みたいなものとか賢者を目指そう(なんんかこう言っている時点で頭悪い子みたいだけど)と哲学をカジュアルに読める本をと思って読んでみた。 システムデザインを検討するときに、情報通信システムというインフラがあってその上に業種ごとのアプリケーションがのっかるように、経営戦略の環境分析(5FとかPEST)などを考える思考のインフラツールというか方法論として、哲学を活用しよう!といった感じのコメントを序章で著者はしているように思う。 ファリード・ザカリアの10個の教訓の解説やアフターコロナを事例に「何が残り、何が戻り、何が変わるのか?」という思考枠組みのアイデアを提示している点は、考えている人には当たり前な思考回路なのだろうけど、自分のおかれる環境分析を考える点でとても有益な話だと感じた。破壊は創造の第一歩なんて話もあるけれど、その点も本書はふれている。もう少し拡張してパラダイムシフトのメカニズムのような話をしていて「秩序の更新」と「けがれ」という言葉で議論している。けがれと汚れの違いをふまえて行動経済学や保険会社のCM、公衆衛生の分野で応用されて話題になったナッジの事例から世の中の変化について見解を示している。情報と意思決定の重要性についての指摘や、パラダイムシフトという価値観の変化には、「状態の価値」と「行動の価値」といったコンセプトツールを提供していた。SNSのデジタル民主主義に関する話題にもふれていて、群集心理やカリスマ性、単純化の話をなるほどと感じる解説もある。 雑多に有益だなぁと思ったことを羅列してみたけど、思考ツールの部品をいろいろ見せてもらった感じがするので、読者はこれらを組み合わせたり変形させたりしてカスタマイズして考えてくれ、ということなのだろう。そうすれば、世の中で起こっていることに対して自分なりの見解をもてるようになるんだろうなぁと思う。たまに読み返して思考のブラッシュアップに使おう。
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