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「文壇」は作られた 川端康成と伊藤整からたどる日本近現代文学史
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文学通信 |
発売年月日 | 2022/04/11 |
JAN | 9784909658746 |
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「文壇」は作られた
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1970年前後 文壇の区切り 高見順 伊藤 三島由紀夫 志賀直哉 川端 平野謙らの死 明治期の二度の戦争と戦地報道によってジャーナリズムが社会を覆う 新感覚派 千葉亀雄による命名 川端の孤児意識 伊藤の捨児意識 P.40 P.68〜 無意識について 瀬沼茂樹『現代文学』 二葉亭四迷「類型的心理描写」 北村透谷・樋口一葉「個性的心理描写」 泉鏡花「浪漫的心理描写」 正宗白鳥「平面的心理描写」 夏目漱石「立体的心理描写」 志賀直哉・横光利一・川端康成「自我の解体と現代心理小説」 堀辰雄・伊藤整「新心理主義」 P.155 戦時下の文壇 石川達三 「蒼氓」「生きている兵隊」 火野葦平『麦と兵隊』
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【文学史と文壇史、そして伊藤と川端】 第1章 「文壇」は作られた 1 「文壇」という言葉の定義 2 『日本文壇史』のなかの文壇像 3 歴史の作られ方―文学史と文壇史 4 文壇へ参入するには 5 戦後文壇の中心:川端康成と伊藤整 6 ノーベル文学賞受賞と川端の戸惑い 7 川端と伊藤...
【文学史と文壇史、そして伊藤と川端】 第1章 「文壇」は作られた 1 「文壇」という言葉の定義 2 『日本文壇史』のなかの文壇像 3 歴史の作られ方―文学史と文壇史 4 文壇へ参入するには 5 戦後文壇の中心:川端康成と伊藤整 6 ノーベル文学賞受賞と川端の戸惑い 7 川端と伊藤が向き合った文壇 【二人はどのようにデビューしていったのか】 第2章 文壇への参入と戦略―『感情装飾』と『雪明りの路』の作者たち 1 それぞれの文壇参入 2 川端の〈孤児意識〉 3 伊藤の〈捨児意識〉 4 詩壇から評価される伊藤 5 同人雑誌『椎の木』に集った文人たち 6 梶井基次郎との出会い、そして川端への執筆依頼 【文壇に食い込むために】 第3章 雑誌を創刊する伊藤―『文藝春秋』をモデルとした『文藝レビュー』 1 上京と瀬沼茂樹との出会い 2 モデルとしての『文藝春秋』 3 文学者とカネの問題 4 詩から小説への移行 5 海外文学の窓口 6 文壇参入に足掻く伊藤 【西洋のモダニズムはいかに摂取されたか】 第4章 フロイトの精神分析学とジョイス『ユリシーズ』の受容 1 フロイトとジョイスの輸入 2 創作への影響 3 川端による絶賛と伊藤の行き詰まり 4 「無意識」を描く 5 『ユリシイズ』共訳と方法としての「意識の流れ」 6 類似する物語構造 7 海外文学の受容 【文学の「正しい道」を模索する】 第5章 文学史の構築と「心理小説」の発見 1 1930年代の「歴史意識」と文学場 2 「新」しい心理を「新」しい方法で表現する「新」しい文学 3 伊藤が考えた文学の「正しい道」と「新心理主義文学」 4 「心理小説」を軸とする文学史の発見 5 同伴者・瀬沼茂樹 【文学の伝統を刷新する】 第6章 拡張される「純文学」概念―「父母への手紙」と「生物祭」 1 1930年代の純文学の諸相 2 ジッド受容と「メタ小説」の系譜 3 川端のメタ小説「父母への手紙」 4 自伝的情報の書き込みと共有 5 創作上の窮地に陥る伊藤 6 「生物祭」の読まれ方 7 純文学を拡張する試み 【多くを語り得ない社会状況のなかで】 第7章 プロレタリア文学に向き合う―小林多喜二の死から「幽鬼の街」へ 1 モダニズム文学=反プロレタリア文学? 2 「誰だ? 花園を荒らす者は!」 3 プロレタリア文学への態度 4 小林多喜二虐殺事件 5 伊藤の〈沈黙〉 6 多喜二と芥川の「幽鬼」が語るもの 【食い扶持を稼ぐ】 第8章 作家活動の裏事情―大学講師と代作問題 1 作家の生活とカネ 2 日大芸術科講師に着任 3 文芸雑誌『新潮』への定期的な掲載 4 「原稿執筆させていただきます」 5 作家志望者に向けた『小説論』 6 ジェイムズのThe Making of Literature 7 書簡に残された代作の内情 147 8 The Making of Literatureの露骨な引き写し 9 代作問題の複雑な様相 【協調か沈黙か】 第9章 戦争と文壇―戦時下の「私」の行方 1 戦時下の文学と文学者たちの動き 2 「生きている兵隊」と『麦と兵隊』 3 従軍に殺到する作家たち 4 〈従軍ペン部隊〉に求められたもの 5 戦時下の川端の創作活動 6 北條民雄文学へのまなざし 7 国策に協調的だった文壇活動 8 『得能五郎の生活と意見』と『得能物語』の「私」像 【戦後にそれぞれが担った役割】 第10章 文壇の戦争責任と再建―『鳴海仙吉』と『雪国』 1 終戦後の文学者の再出発 2 文学者と文壇の戦争責任 3 伊藤の執筆活動 4 長編小説『鳴海仙吉』が抱え込んだ同時代的な問題意識 5 〈向こう側〉から〈こちら側〉に帰ってくる物語構造 6 鎌倉文庫からの文壇の再建 【法廷の内外で語られた言葉とは】 第11章 文壇の団結と再出発―チャタレイ事件と『舞姫』 1 「性」をあつかった小説の思想と意義 2 削除版と無削除版 3 チャタレイ事件はどのように読み取られてきたか 4 小説『裁判』がもたらした効果 5 文壇との共闘 6 川端の無言と『舞姫』の発表 7 改稿前後の『舞姫』 8 『舞姫』による応答 【「文壇」の中心へ】 第12章 日本近代文学館設立からノーベル文学賞受賞へ 1 「チャタレイ事件」時の伊藤整の活動 2 近代文学の研究会との関わり 3 近代文学資料の復刻と蒐集 4 日本近代文学館設立へ 5 文学館設立の目的と意義 6 相次ぐ展覧会 7 「文学史」を形づくる場と行為 8 ノーベル文学賞と川端をめぐりあわせたもの 9 「文壇」の誕生と終焉 10 文壇は広がっていく おわりに
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