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江戸藩邸へようこそ 三河吉田藩「江戸日記」 インターナショナル新書096

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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 集英社インターナショナル/集英社 |
発売年月日 | 2022/04/07 |
JAN | 9784797680966 |
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江戸藩邸へようこそ 三河吉田藩「江戸日記」
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商品レビュー
3.8
7件のお客様レビュー
知恵伊豆の子孫にあたる三河吉田藩の江戸屋敷での記録から大名屋敷の生活を読み解いた本になります。 お殿様の一日から屋敷周辺の警備まで内容は多岐にわたりますが、通史ではお目にかからない話も多くて知らなかったことが沢山ありました。交差点に面している大名がお金を出し合って交番を作ってると...
知恵伊豆の子孫にあたる三河吉田藩の江戸屋敷での記録から大名屋敷の生活を読み解いた本になります。 お殿様の一日から屋敷周辺の警備まで内容は多岐にわたりますが、通史ではお目にかからない話も多くて知らなかったことが沢山ありました。交差点に面している大名がお金を出し合って交番を作ってるとか、初耳でしたわ。 こういう通史から外れた細かい話も楽しいですね。
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江戸藩邸の人々はどのような生活をしていたのか。 三河吉田藩の古文書から、その役割や仕組み、生活や 事件等のエピソードを交え、分かり易く解き明かす。 第一章 江戸の大名屋敷 第二章 江戸ではたらく武士 第三章 江戸藩邸事件簿 第四章 江戸藩邸の奥向 第五章 藩邸から子爵邸へ 主...
江戸藩邸の人々はどのような生活をしていたのか。 三河吉田藩の古文書から、その役割や仕組み、生活や 事件等のエピソードを交え、分かり易く解き明かす。 第一章 江戸の大名屋敷 第二章 江戸ではたらく武士 第三章 江戸藩邸事件簿 第四章 江戸藩邸の奥向 第五章 藩邸から子爵邸へ 主要参考文献有り。 三河吉田藩は松平伊豆守家。 通称「江戸日記」を中心にした記録から、 江戸時代~明治時代初期へ至る江戸藩邸の姿と人々の 勤務や暮らしを紹介し、詳細に解説している。 これほどの日記が残っているのが驚き! 江戸藩邸での藩主の生活と職務や基本法、職制、 勤番藩士と定府藩士、江戸家老、 藩主が老中を務めることでの藩士の役割。 藩士の婚姻や養子縁組、脱藩の事情。 年季契約の武家奉公人や奥女中、正妻と妾、生母の地位。 奥向の表方で働く男性たち。大地震での被災状況。 そして、合い間を縫って紹介される、出来事や事件の数々。 窃盗、殺人、他所への泥棒、賭場開帳、等々。 隣の領地との間での事件は、江戸へ連行されての判決。 藩士脱藩によって分かる、家財道具のあらまし。 藩邸であろうと悪ガキは悪ガキ。 事件対応マニュアルまで存在していたこと。 そしてその後の三河吉田藩、大河内家について。 幕末と上野戦争、江戸藩邸から明治新時代の子爵邸へ。 江戸藩邸での人々の生活が鮮やかに浮かび上がってきて、 様々な状況を知ることが出来る、楽しい内容です。 東京駅に寄ったら、この辺りに上屋敷があったかと、 想像するのも良いし、谷中の下屋敷の面影を訪ねるのも良さそう。 というか、以前歩いた清水坂の辺りがそうだったのね。
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近世の文書は旧家の蔵等からひょっこり出てくることが多いと聞くが、江戸の大名屋敷(以下、江戸屋敷)に関する記録は未だ不十分だという。 本書では計59年半と限定的ではあるが、三河吉田藩(現在の愛知県豊橋市)の『江戸日記』から大名や取り巻きの人々の江戸暮らしを探っていく。藩主は松平伊...
近世の文書は旧家の蔵等からひょっこり出てくることが多いと聞くが、江戸の大名屋敷(以下、江戸屋敷)に関する記録は未だ不十分だという。 本書では計59年半と限定的ではあるが、三河吉田藩(現在の愛知県豊橋市)の『江戸日記』から大名や取り巻きの人々の江戸暮らしを探っていく。藩主は松平伊豆守。 ちなみに著者の久住氏は、豊橋市美術博物館の学芸員さん。解説の中で時折藩にまつわる美術品やその企画展の話が伺えて、ちょっぴり館を覗いてみたくなった。 ここからは、各章の簡単なレビューを… 第一章:江戸の大名屋敷 松平家が所有する屋敷や年中行事、屋敷に出入り出来た人物の紹介がメイン。面白かったのが「辻番」の存在。屋敷周りの治安維持が目的の役職だが、捨て子や酔漢の保護等現代のお巡りさんと大差ない笑 少しの落ち度でお咎めを受ける理不尽なところも… 第二章:江戸ではたらく武士 江戸勤めの武士には単身赴任の「勤番」と家族帯同の「定府」の二種類があり、家老というトップクラスの役職にも「江戸家老」と「国家老」がある。職務に勤しむ人達がいる傍らで博打等風紀の乱れもあったようで…。個人的には彼らに提供された藩邸内の長屋住まいについてもっと知りたいかも笑 第三章:江戸藩邸事件簿 ここからいよいよ面白くなる…! 幕末以前にも脱藩者はいたようで、59年半の記録にて184件も確認できたそうな。事の詳細も克明に残されており、ハラハラすることもしばしば。ただ事件の背景・動機の記録に曖昧なものが多く、それが尚更その手の時代小説以上の凄みを引き出していた。 第四章:江戸藩邸の奥向 「奥向」とは江戸城大奥の江戸屋敷ver.で女性らの住まいにあたるが、藩主のプライベートスペースでもある。さらに奥向内は「表方」(藩主のプライベート&男性の執務スペース)と「奥方」(正室等女性中心)とに分かれている。男性の存在は意外だが、その間にはしっかり境界線(大奥ドラマに登場する錠口!)が設けられていたらしい笑 第五章:藩邸から子爵邸へ 舞台はいよいよ幕末へ。藩は佐幕派の道を選ぶ。新政府軍の猛攻はなかったものの明治期には江戸屋敷を引き払い、跡地は今の東京駅になった。13代目の正敏は豊橋市にある子爵邸でアート活動に精を出していたが、戦後何もかもを失った国民の事を想い財産を手放したという。お殿様や子爵じゃなくなっても、当主としての在り方は見失っていなかったんだな。 記録が不十分でも、屋敷での暮らしぶりがありありと目に映った。そして今日もかつての生活の断片がひょんなところから日の目を見ているのだろう。
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