NHK社会福祉セミナー(2022年4→9月) NHKシリーズ NHKテキスト

NHK出版(編者)

• 販売会社／発売会社: NHK出版
• 発売年月日: 2022/03/19
• JAN: 9784149110653

商品レビュー

2023/04/01

　ＮＨＫラジオ（らじるらじる）で社会福祉セミナーを視聴（二〇二二上半期分）。勉強になった。テキスト全体の主旨を理解するというよりは、日頃のなんとなくの問題意識に共鳴するところだけ拾うような読み方だが、ほんのりと気付きの概要だけでもメモしたく。

・誰もが時と状況によりケアする側にもケアされ側にもなる、という前提で、社会的包摂を考えなければいけない（今の資本主義とか企業のあり方は、ケアを不要とする主流派しか念頭に置いていない、というか、主流派なる人が専業主婦などによるケアに依存していることを無視している）

・これまであまりに軽視してきた「ケア労働」の価値を見直さなければいけない。（この本以外で読んだことも重ねて考えると）ケアを担っている人＝女性、軽学歴層“LEGS”、ブルシット・ジョブでいうシット・ジョブつまり労働条件が悪いが社会貢献度の高い仕事の担い手。★ケアという言葉を知ったのは、中野円佳『「育休世代」のジレンマ』（二〇一四、光文社）だった。あれももう十年近く前の本か！

・地域福祉とは、コミュニティづくり。コミュニティとは、“私たち”と実感できる他者との関係の集合体。★私は、会社も「コミュニティ」でいいと思う。「会社は仲良しこよしじゃないんだから、利益出さないと…」などとよく言うが、もうその考えばかりでは行き詰まるんじゃないか…。社会福祉という分野の言葉や考え方はいろいろ参考になりそうだ。

・ここからは完全に別の本、というか本ですらなくブルシット・ジョブの解説がされているWebページ（https://www.1101.com/n/s/bullshit_job）からの受け売りとなるが。コミュニズム＝「能力に応じて支出し、必要に応じて受け取る」。家族や友情や恋愛などはそう（だから、仲良しこよしじゃない、って言われるわけだが）。そういうモラルにシフトしていけばあるいは…。