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リスクを生きる 朝日新書856
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 朝日新聞出版 |
発売年月日 | 2022/03/11 |
JAN | 9784022951656 |
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商品レビュー
4
5件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『リスクを生きる』 内田樹 岩田健太郎 朝日新書 2022年 思想家の内田樹さんと医師で感染症専門家の岩田健太郎さんの対談本である。 主なテーマとしてはコロナを題材とした、不条理な世界を生き抜くためには?といったところだろうか。 目次を確認すると、3章構成であり 1章 感染症が衝く社会の急所 2章 査定といじめの相似構造 3章 不条理を生きる というような感じである。 個人的には2章が面白かった。 2章の内容は今日本社会ではランク付けが蔓延しており、それの影響で様々な社会の歪みが生じているといったところだ。 このランク付けいわゆる査定的な態度は人に何をもたらすか。それは「いやな人間になる」といったことだ。 どういうことかというと、査定をする人間はどうしても人を批評的にみる必要性が出てくる。しかし、人を批評的にみるということは人の細かいところを突くということであり、微細なアラを探すということになるため、どうしても雰囲気は悪くなる。 集団の雰囲気を悪くすることはパフォーマンスを下げることにつながるため、そこでまたなぜこんなにもウチはパフォーマンスが低いのかという査定的な態度を取ることにつながる。いわば悪循環をもたらすのだ。 この問題が顕在化したのは内田さんによると、91年の大学設置基準の大綱化以降だそうだ。 この年代により、大学数の需要と供給があわなくなり、大学を減らす必要が出てきた、しかし、日本ではこの時期まで大学を増やすことはあれど、減らすというロジックはもっていなかった。そのため行政はこの仕事をマーケットに丸投げしたのである。 つまりビジネス文脈でどの大学を減らすのかを決めようと考えたのだ。そうすると、どうしても客観的な査定基準をあらかじめ開示しておく必要が出てくる。その一つが「グローバル化」であるとかいてある。 そしてこの後には、いじめの問題は教師の子どもを対する考え方が一つの原因であるといったようなことであったり、管理業務を最小化することにより、成員一人一人が自分の頭で考えそれが結果的に集団が強くなる路であるといったようなことが書いてある。
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対談を書籍化したものなので、すらすらと読み進められるけど内容は深くて、日本人の行動様式とか、人間が集団になったときの振る舞いとか、いろいろ考えさせられた。 特に合気道の教えの文脈で、「他人の技をいくら批判してもうまくならない。だから他人の技を批判してはならない」という話は、何にで...
対談を書籍化したものなので、すらすらと読み進められるけど内容は深くて、日本人の行動様式とか、人間が集団になったときの振る舞いとか、いろいろ考えさせられた。 特に合気道の教えの文脈で、「他人の技をいくら批判してもうまくならない。だから他人の技を批判してはならない」という話は、何にでも当てはまるなと納得したので、肝に銘じようと思った。
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「コロナ禍は何を意味する出来事」なんて、大上段でなく「多様な視点」の一つでもと手にしたが残念ながら授からず…東京一極集中の理由「精密で正確なランキング知りたいから」は、あまりに的外れでは。貧しくても芸術、文化含めなんでも手に入るから、暮らしやすいからに決まってる。だんだん内田さん...
「コロナ禍は何を意味する出来事」なんて、大上段でなく「多様な視点」の一つでもと手にしたが残念ながら授からず…東京一極集中の理由「精密で正確なランキング知りたいから」は、あまりに的外れでは。貧しくても芸術、文化含めなんでも手に入るから、暮らしやすいからに決まってる。だんだん内田さん遠くなってきた。
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