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人間らしさとは何か 生きる意味をさぐる人類学講義 河出新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2022/02/25 |
JAN | 9784309631486 |
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人間らしさとは何か
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商品レビュー
4.5
4件のお客様レビュー
ずいぶんと間に他の本を読んでいたため、前半の内容はすっかり抜けてしまった。が全般的には、大学生に向けての授業をもとに書かれており、大変わかりやすかった。著者のことはもちろん台湾から与那国島へ3万年前の人類と同じ方法で航海するという大プロジェクトのことで知っていた。今回の本の中で印...
ずいぶんと間に他の本を読んでいたため、前半の内容はすっかり抜けてしまった。が全般的には、大学生に向けての授業をもとに書かれており、大変わかりやすかった。著者のことはもちろん台湾から与那国島へ3万年前の人類と同じ方法で航海するという大プロジェクトのことで知っていた。今回の本の中で印象に残っている部分は、遺伝的には我々現生人類の間の差はニシゴリラとヒガシゴリラの差などと比べてもほんのわずかでしかないということ。人種差別なんていうことばがあるが、人種ということば自体、存在するのがおかしい感じがする。皮膚の色の違いとか、目の色の違い、髪の色の違いなどは、住んでいる地域の緯度の差によるものである。低緯度地域で紫外線から身を守るのにメラニンが多く必要だし、逆に高緯度地域では弱い日光でもビタミンDを合成できるようにメラニンの生成を抑えなければならない。また、体形についても寒い地域では体積のわりに表面積を小さくして熱の放出を防ぐ必要があるし、暑い地域では手足を長くするなど表面積を大きくして熱の放散を増やした方が良い。いわゆるベルクマンの法則とかアレンの法則とかが効いている。人類がこうして地球上の広範囲に住むようになったために見た目の違いが生まれてきたわけだが、遺伝的には本当に近い存在である。そういうことを知っておくことは、我々が地球上で共に暮らしていくのにとても大切なことのように思った。もっとも、遺伝的に離れているからと言って、他の動物のことはどうでもいいと言っているわけではありません。
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これまで「古典哲学的人間論」がテーマとしてきた内容を「科学的人間論」として再解釈し、講義形式で人類学を説明。学説史のような内容になっているのだが、まだまだ仮説も多く発展途上の学問だということがわかる(そもそも科学とは暫定的な知識ではあるが)。結果、因果関係や分類説明は恣意的な印象...
これまで「古典哲学的人間論」がテーマとしてきた内容を「科学的人間論」として再解釈し、講義形式で人類学を説明。学説史のような内容になっているのだが、まだまだ仮説も多く発展途上の学問だということがわかる(そもそも科学とは暫定的な知識ではあるが)。結果、因果関係や分類説明は恣意的な印象も受ける。 著者は文理融合を唱え、7章で「ホモ・サピエンスは見かけこそ多様だが、中身は多様でない(ヒト多様性のパラドックス)」との見解を提示し、最後の8章で両論の架橋を試みる。本書のキモはこの2章。しかしながら、まだまだ試論であり上手くいっているとは思えない。結局「科学的人間論」からのアプローチは「人類皆兄弟」的な結論からのアプローチとなっており、あまりにも楽観的でユートピア思想になってしまっているように思える(最後にはジョン・レノンの「イマジン」が登場する)。よって、「生きる意味をさぐる」という副題はちょっと大げさ。新書だから仕方ないが。 両論の距離や隔たりはまだまだ大きいが、文理融合の方向性には同意するので、今後の研究に期待したいところではある。とはいえ、大学というところは専門性の追究がメインであり、学際的な文理融合は敬遠されがちなので、中々難しいだろうとは思うが。
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タイトルだけみると怪しげな雰囲気を感じる人もいるだろうけど、文化人類学を研究する学者さんが書いた結構堅い内容。「世界史の教科書の第一章」と言えばイメージが伝わるかも。祖先との対比というメガネで人間らしさを語る本。 教科書で習ったけど今では否定されている情報がちらほらあって、特に...
タイトルだけみると怪しげな雰囲気を感じる人もいるだろうけど、文化人類学を研究する学者さんが書いた結構堅い内容。「世界史の教科書の第一章」と言えばイメージが伝わるかも。祖先との対比というメガネで人間らしさを語る本。 教科書で習ったけど今では否定されている情報がちらほらあって、特に世界史好きにオススメしたい。
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