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『その他の外国文学』の翻訳者
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 白水社 |
発売年月日 | 2022/02/19 |
JAN | 9784560098882 |
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商品レビュー
4.5
38件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
何の外国語もできないくせに本屋の語学書のコーナーが謎に好きだったり、言語の分類とかを調べたりするのが好き。その他の外国語の棚確かにあると思いながら読了。 その言語と出会ったきっかけは人それぞれだったが、行動力がものすごい点(自ら連絡したり現地に行ったり)、文章を書くことが習得につながった点が概ね共通していると感じた。特に後者については、言語は耳から聞く、話して覚えるというような習得方が優勢だと思っていたので驚いた。 印象に残った点 マヤ語の訳者の方「マヤ文学はマヤの文化について書かなければならないという制約があればいつか行き詰まる。マヤ語で書くこと自体がマヤ文学。西洋の文学的な批判に対抗できるだけの価値を持たなければならないが、実際は西洋が作り上げてきたオリエンタリスティック的な象徴としてのマヤ文化に関する言説をなぞり書きするに留まっている」 タイ語の訳者の方「東南アジアの小説を読む時、文学作品の価値というより異国のものをのぞく、作品自体より知識を得ることが目的にならないか」 ポルトガル語訳者の方「訳す作品を選ぶ観点として、アンテナに引っかかるのは土着性というか、その土地ならではの歴史や日常が感じられるものかどうか。一方で逆にポルトガル語圏を感じさせない作品、シンプルに面白いから読んでほしいという観点も持っている」 →外国文学を読むときはその国の文化について知りたいという気持ちを持っているが、それは外からの視点なんだと気づいた。 日本の異世界小説を読んでも日本文化について知ることはあまりできないが読者も作者もそんなこと考えていないと思う。それでも日本文学と呼べるのだから、マヤ語で書けばマヤ文学になるというのはその通りだと思った。 というのは納得しつつ、でも自分は外国文学を読むならその国の知識を得たいという気持ちもあるな〜と思いながら読み進めたところ、ポルトガル語の訳者の方がその気持ちを肯定してくれて、訳者の考え方も人それぞれなんだなと感じた。 各言語ごとにおすすめの本が紹介されていたおかげで読みたい本リストがまた増えてしまった。。 各言語ごと印象に残った部分メモ ▼ヘブライ語 ・ユダヤ人はずっと国がなかった歴史を持つためか、記録や物語が残っていること、本の存在に安心するのかもしれない。 ・イスラエル人は自己評価が高い。日本人のへりくだり謙遜は意味もわかってもらえないかも。小説の中でも登場人物が唐突に自信満々に話すことがある。 ▼ベンガル語 ・他言語国家インドならではの事情として、特に会話文で、ヒンディー語ウルドゥー語英語など、ほかの言語が注釈なく出てくる。ベンガル文字で他の言語の音が表記されている(ワット アー ユー ドゥーイングみたいなことをもっと長文でやっている感じか?)。現地の人は単純に意味がわかるだけではなく、その言語がなぜ話されるのかという状況や、その言語を話すからにはどういう人物なのかというところまで読み取る。 ・翻訳で何かが失われてしまうのは仕方がない。でもその詩のスピリットが翻訳に含まれていればそれで十分。→訳者は失われるものに自覚的。残せるスピリットが何か考えているからでは(著者) ▼マヤ語 マヤ文学はマヤの文化について書かなければならないという制約があればいつか行き詰まる。マヤ語で書くこと自体がマヤ文学。 西洋の文学的な批判に対抗できるだけの価値を持たなければならないが、実際は西洋が作り上げてきたオリエンタリスティック的な象徴としてのマヤ文化に関する言説をなぞり書きするに留まっている。 ▼バスク語 日本語のように音を重ねて強調する語がある。 真っ赤っか→ゴリゴリア 生き生きとした→ビシビシア ▼タイ語 1970-80年代の翻訳は脚注が多かった。 東南アジアの小説を読む時、文学作品の価値というより異国のものをのぞく、作品自体より知識を得ることが目的にならないか。 ▼ポルトガル語 訳す作品を選ぶ観点。アンテナに引っかかるのは土着性というか、その土地ならではの歴史や日常が感じられるもの。逆にポルトガル語圏を感じさせない作品を探して観点も持つ。シンプルに面白いからどうか。
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私は海外の翻訳ミステリーが好きだが、北欧とか、一度英訳されて後に邦訳されるケースを目にするので、「その他の」と一括りされる外国文学の翻訳者がどんなものか興味を持った。言語との出会い、学習のアプローチはそれぞれ異なるが、いずれも辞書や発音記号もわからない様な手探りの状態から道を究め...
私は海外の翻訳ミステリーが好きだが、北欧とか、一度英訳されて後に邦訳されるケースを目にするので、「その他の」と一括りされる外国文学の翻訳者がどんなものか興味を持った。言語との出会い、学習のアプローチはそれぞれ異なるが、いずれも辞書や発音記号もわからない様な手探りの状態から道を究められた熱意に感動した。 また為政者の都合や侵略などで母国が使えぬまま失われた言語もあり、とても興味深く読んだ。
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マイナー言語の翻訳家たちの話。 P28 イスラエル人は自己評価が高く、特に根拠もなく 「自分はこんなことができる!」と主張するという。 そういった自信満々な気概や文化、メンタリティーの違いを訳文で表すのは難しい。 これは分かる。英語圏はストレートな物言い。 中国や韓国の歴史には...
マイナー言語の翻訳家たちの話。 P28 イスラエル人は自己評価が高く、特に根拠もなく 「自分はこんなことができる!」と主張するという。 そういった自信満々な気概や文化、メンタリティーの違いを訳文で表すのは難しい。 これは分かる。英語圏はストレートな物言い。 中国や韓国の歴史には日本に対する偏ったステレオタイプな考え方が未だに存在している。 言語はその国の文化や人を表現し、また影響し合うものだから、言葉だけでなくバックグラウンドも理解することが大切なのだな。
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