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計算論的思考ってなに? コンピュータサイエンティストのように考える
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 公立はこだて未来大学出版会/近代科学社 |
発売年月日 | 2022/01/28 |
JAN | 9784764955578 |
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計算論的思考ってなに?
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はこだて未来大における計算論的思考(Computational thinking)をテーマにしたシンポの内容を再編成したもの。 個人的には 現実世界の問題の定式化・求解・解釈という軸と、 PBLのような現実世界とのつながりの中で学習をどうデザインするかという軸が、 複数の章をま...
はこだて未来大における計算論的思考(Computational thinking)をテーマにしたシンポの内容を再編成したもの。 個人的には 現実世界の問題の定式化・求解・解釈という軸と、 PBLのような現実世界とのつながりの中で学習をどうデザインするかという軸が、 複数の章をまたいで直交している感じだった。 # 第2章 ・計算論的思考はプログラミング的思考との異なり、(Computerのように考えるのではなく)Computer scientistのように考えることを目標にしている。 ・良い計算のためには、(1) 現実世界の問題を適切に表現する、(2) 記号の世界に持ち込まれた現象や問題について、より効率的・効果的な解法を探索する、という事が必要である。 ・情報学は情報を操作し(操作的)、新たな情報を生み出す(構成的)。 ・問題の難しさや計算の限界を理解することも計算論的思考の範疇である。 ・プログラミングは、アルゴリズムを考えるデザイン・設計の部分と特定のプログラミング言語で実装するコーディングの部分から構成される。 ・計算論的思考はハードウェア・物理的制約を考えることも含まれる。 # 第3章 ・computeは四則演算より広い「計算」を含む。 ・コンピュータと互いに補完し合う方法を教えるべきである。現在はコンピュータが得意な仕事を教えてコンピュータと競争するように強制している。 ・学生が学習の積極的な生産者でいられるような構成論的環境の推進が必要である。例えば、協調的な学習シナリオが挙げられる。 ・分野を超えた計算論的思考のためには、宣言的知識(学習者が知っていること)を特定の方法や状況で使う(手続き的知識)ことで、それがメタ認知的知識に転移させることが大切である。様々な科目においてそれぞれ、計算論的思考の学習シナリオを設定できる。そのためには、タスク構造、教育学、教師、学習者についての知識・気づきが必要である。 ・教師からのフィードバックは、生徒がタスクの完了に向けて取り組んでいる状況下でのみ意味がある。 ・学習者は自分の学習目的に合うようにタスクを修正したり、よりよい解決策を具体化することが本質的な役割である。 # 第4章 ・抽象化:パラメータを選び出したり、要約した新たなパラメータを設計すること。 ・モデル化:数理モデル、数値計算モデル、具象モデル ・モデルは、現実世界の対象をある観点から理解・説明・予測するためにある。 ・モデルには構造と操作が含まれる。構造と操作を現実世界の要素や変化と対応付けることを「解釈」と呼ぶ。 ・仮想化:現実世界と(機能としての本質が同じように)実質的に同じような状況をモデルとして再現する。仮想メモリ、仮想マシン、SaaS、音楽配信、ギグエコノミー、MaaS、3Dプリンタなど。 ・コンピュータサイエンスは他の分野と直交している。 # 第5章 ・マーの計算理論:計算理論のレベル(解くべき問題の記述、何を計算するのか、なぜその計算が適切なのか)、アルゴリズムのレベル(記述した問題をどのように解くかの方法の記述)、実装のレベル(プログラムとハードウェアで物理的に実現する) ・機能をどのよう実現するか(how)を考える前に、情報処理システム自体の what と why を明確にすることが大切である。 # 第6章 ・身体性も大事 ・初心者と熟達者で何が違うのか観察することから始める。 ・メタ知識(教わったことそのままより汎用性の高い知識)を得るためには、共通性、類似性、パターン、モジュール化が肝である。 ・現実世界との関わりの中で、予見、行動、省察を通じて学習を行うことが大事。 ・対話から知識を生み出していく過程でコンピテンシーに気づく。コンピテンシーは能力でなく、できる可能性。コンピテンシーを身につけることを自己目的化するのではなく、ある一連の活動をすることを通じて結果としてコンピテンシーの要素が身についていることが重要。 ・プログラミングスキルの習得(自体)は論理的思考や問題解決能力の獲得・育成には繋がらない。学習の転移を起こすには、プロジェクト型学習が有効である。 # 付録 ・「人間がコンピュータを刺激的なものにする。コンピュータという計算装置を持つことにより、我々は計算の自体には挑戦できなかったよう案問題をくのに自らの叡智を使うことができ、新しいシステムを構築することができる。限界は我々の想像力だけである」
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