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次なる100年 歴史の危機から学ぶこと
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 東洋経済新報社 |
発売年月日 | 2022/01/28 |
JAN | 9784492444658 |
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商品レビュー
3.8
8件のお客様レビュー
第92回ビブリオバトルinいこま「三冊屋」で紹介された本です。 2022.6.26 ①『次なる100年』水野和夫 ②『恋愛と贅沢と資本主義』ヴェルナー・ゾンバルト ③『Stereo Sound No.213』ステレオサウンド
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読みづらい文体だが、主張は明快である。 ゼロ金利の意味とは何か、どうして実質賃金が下がるのか、中間層が没落する理由は何か。 これらの疑問が氷解した。もはや成長は幻想である。
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水野和夫さんの本は新書「資本主義の終焉と歴史の危機」だけ読んだことがある。 先日、「Slowdown 減速する素晴らしき世界」を読んで、もやっと感じていたことがなんとなく書かれている気がした。 そんなときにこの本を目にして、なんとなく関連がありそうな気がして、でも高いのでとりあえ...
水野和夫さんの本は新書「資本主義の終焉と歴史の危機」だけ読んだことがある。 先日、「Slowdown 減速する素晴らしき世界」を読んで、もやっと感じていたことがなんとなく書かれている気がした。 そんなときにこの本を目にして、なんとなく関連がありそうな気がして、でも高いのでとりあえず図書館で借りてみたらとんでもない厚さだった。 2週間で返さないといけないのでちょっと駆け足で読んでしまったけれど、やっぱそうだよなあという感じがした。 【なんとなく感じていること】 1)本当にこれからも順調に経済成長なんてできるのだろうか 2)そもそもだが、消費しきれないほど作っているのではないか(服とか食品) 3)企業の収益を現地にいる労働者に給料として還元せず、株主に戻しちゃったら日本から資本がどんどん流出することになるのではないか 4)お金に働かせる、というのは倫理的に誤っているのではないか 5)高度に経済成長していたのは単にその前が貧しすぎただけ、もしくは人口が急激に増えただけの、一時的なボーナスタイムだったのではないか 6)日本の文化は、タイトな国民性からもたらされる治安の良さや、誠実さによって守られており、これ以上の貧困を許すと、秩序が崩壊するのではないか。 とりあえずこんな感じだろうか。 いま、この時代に肉体を持って生きている人間が、現時点の状況を歴史的に捉えようとすると、やはりデータだけでは足りず、思想(宗教や倫理も含まれる)、芸術などの助けを十二分に借りなければできないだなあと思った。 データだけでは、抽象化は難しい。これからの100年を見据えるには、人類史全体を流れで大きく捉える必要があるんだろうな。 水野氏にこの本を書かせたのが鈴木忠志の演劇であることや、たびたび引用されるのがシェイクスピアだということを考えると、人間の思想というものは、小説、戯曲、経典、思想書、さまざまな形で表されるものの、結局は人間の社会そのものを描き出しているのかもしれない。
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