コンビニ強盗から助けた地味店員が、同じクラスのうぶで可愛いギャルだった 富士見ファンタジア文庫

あボーン(著者), なかむら(イラスト)

• 販売会社／発売会社: KADOKAWA
• 発売年月日: 2022/01/20
• JAN: 9784040743967

商品レビュー

2024/03/29

webラブコメ小説という感じで序盤を読み進めてたら、後半で撃ち抜かれました。よくあるラブコメかと思ってたので良い意味で度肝抜かれましたね。ただもうちょっとキリ良いとこで終わらせてほしかったです。ひとまずのオチにもなってないので、2巻出る前提だとしても、もう少し綴じ方があったかなと。

2022/10/17

死にたくなるまでが早すぎる。
幼馴染に振られたのは分かる、そこから自殺を決めるまでが序章からの2ページだ。
主人公の性格も幼馴染の性格も全く分からないうちに大した描写もなく振られたから死のうと言われても読んでるこっちは「お、おう」としか言えない。別にタイトルでこの後40〜60ページ後の展開は分かってるので読者的にどうでもいいパートと判断してるかもしれないがちょっと雑すぎないか？
別に動機が軽いと言うつもりはないが描写が軽いので動機が軽く見えてしまう。後で盛る、描写するとしても人は第一印象が9割なのだから。

タイトルに書いてあるシーンもコンビニ強盗からヒロインを救うシーン、というよりコンビニ強盗VSやべー奴、と言う構図だ。主人公には悪いがこいつに助けられてしまったヒロインが不憫だ。吊り橋効果ってこわい。
不幸な境遇にいることは理解できるけどノリが終始軽いのでチグハグで感情移入しづらい。
そのためヒロインはやべー奴に惚れちゃった優しくて可哀想な子、といった印象で始まる。その他の「学校ではギャルだけど本当は地味でうぶなJK」という部分はそういうファンタジー属性の一言で片付く。そこはブレずにしっかりしてると思う。

そこからの展開は王道という名のテンプレ。今や主人公とヒロインが一人暮らししてるのは当たり前であり、幼馴染が負けヒロインなのも当たり前。
同棲するまで2章もかからないスピード展開は流石だ。やはり現代ラブコメに両親は邪魔以外の何者でもない。

幼馴染についても属性性格を盛ってる、小学校からずっと一緒ならもうちょっと主人公から幼馴染への解像度高くてもいいんじゃない？と思わないこともない。

ただこの作品の、幼馴染を徹底的に負けヒロインに仕立て上げて折っていこうという情熱には並々ならぬものを感じる。
恋心の片鱗を自覚して胸のムカつきを覚えたシーンで思ったのは「この子が恋のライバルか」ではなく「この子が負けヒロインか」である。
幼馴染側からの告白の拒絶、という覆しようのない失点に加え告白した側の主人公もそれほど幼馴染を理解してなかった所が哀れだ。
この後絶交する→同棲してるの見て自棄になる→雨に打たれる→正ヒロインの仲立ちで仲直りする→正ヒロインの代替品にされて付き合う→正ヒロインの元へ送り出す、という舞台装置として完璧なムーブをしている。
当然その役割を押し付ける主人公の好感度は相対的に下がっていって地を這う形にはなるがそれはしょうがない、元々好感度などないようなものだ。

そのあとのヒロインの真実も驚きより困惑の方が大きく、コンビニ強盗には襲われるわストーカーには狙われるわ過去は散々だわで負けヒロイン共々可哀想だなぁという感想が先に来る。
終わり方も書籍の1巻としてはどうなの？といった切り方でスッキリしない。
まぁこれはカクヨムなどのWEB小説の書籍化には良くあることだがいい気はしない。

話としては面白くなかったが負けヒロインの描き方、展開の持って行き方は良い流れが出来ていたので、負けヒロインが負けヒロインムーブして失恋し切るまでを1冊で読みたい方にはおすすめできる。

2022/10/17

途中でギブアップ。スナック感覚な同棲生活。評判の美少女のはずなのに告白されてません、可愛いと言われ慣れてませんという無理スジ設定。男に都合良すぎる幼馴染でこれはちょっと自分には合わないな、と。