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日本人のための宗教原論 新装版 あなたを宗教はどう助けてくれるのか
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 徳間書店 |
発売年月日 | 2021/12/29 |
JAN | 9784198654122 |
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日本人のための宗教原論 新装版
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商品レビュー
4.8
5件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
もともとは2000年に発刊された書籍で、2021年に新装版として再刊されたものです。 400ページほどの割合分量多めの本ですが、一気に読み進み、いかに自分が宗教に無知であったかということを思い知らされることに。 宗教とは、氏の著作に頻繁に登場するキーワードでもある「エトス」(行動様式)であり、この定義づけを行ったのはかのマックス・ヴェーバーだそうです。 本書では、世界三大宗教であるキリスト教、仏教、イスラム教、加えて、あまり宗教としては理解されていない儒教、そして日本人と宗教の関わり方について論じられており、宗教に寛容(というか無知)な日本人には驚くべき事実が多いかもしれません。 以下、備忘も兼ねた、本書による目からウロコの数々と自分自身の理解です。 ○宗教には啓典宗教とそれ以外の宗教とがある。 ・啓典宗教…ユダヤ教(トーラー)、キリスト教(福音書)、イスラム教(コーラン) ・それ以外…仏教など ○啓典とは最高教典のことであり、絶対的なものである。(イスラム教が分かりやすい) ○キリスト教では永遠の死は最大の罰だが、仏教では最大の祝福(救済)である。(悟りを開いて涅槃に入るから) ○イスラム教は、宗教の戒律、社会の規範、国家の法律の三つが一致する。宗教を理解するには絶好の手本である。(他に一致するのはユダヤ教) ○キリスト教では、信仰のみにより救われる。方法も様式もなく、ただ信じるだけでいい。(戒律などは後世に修道院や教会が決めたもの) ○宗教改革は、このキリスト教の本来の姿に原点回帰しようとするもの(改革の名にとらわれ、全く逆の理解をしてた…) ○十字軍の例のように、キリスト教ほど異教徒に対し残酷な宗教はないが、近代国際法や資本主義を生んだのもキリスト教の精神(行動的禁欲)による。 ○キリスト教とイスラム教では偶像崇拝は禁忌。なので、隠れキリシタンは踏絵も堂々と踏めば良かった。(信仰心がありさえすれば良いので) ○歴史上、イスラム教化した国が仏教化した事例はないが、その逆の例は非常に多い。 ○イスラム教では、トーラーや福音書も聖典として認めている。ただ、それらの正しい解釈はコーランによるものとされている。 ○よく誤解されるが、イスラム教は他の宗教にも寛大である。 ○イスラム教は精緻であるにもかかわらず、近代国家を作れなかったのは、マホメットが最後の預言者であったゆえ、新しい伝統を作れなかったから。 ○儒教は、政治を良くして民を救うという集団救済の宗教であり、高級官僚を作るための教養を与える宗教。行動様式こそが宗教と考えるなら、儒教は間違いなく宗教である。 ○隋の時代に始まった科挙は、中世のヨーロッパ諸国では大いにもてはやされた。当時のヨーロッパでは、高級官僚は貴族に限られていたので。 ○日本に遺された最も大きな儒教の爪痕(弊害)は、官僚制度と受験制度。 ○仏教も儒教も、日本に入ってくると様々な規範や戒律が取り払われ、「日本教」とでもいうべきものになってしまった。 ○インチキ宗教を見分けるポイント→金儲け宗教はインチキ、奇蹟をひけらかす宗教はインチキ 少し時間を置いて、もう一度読んでみたいと思います。 非常にインパクトのある良書でした。
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キリスト教、イスラム教、仏教の基本的なことを学べる本です。 宗教は怖いものではあるけれど、仏教やキリスト教の考え方は普段の生活から取り入れるよう心がけると寛容な気持ちになれるのかなと思いました。 新興宗教の台頭や、少し前の時代にあった左翼運動の原因についても述べられていて大変参考...
キリスト教、イスラム教、仏教の基本的なことを学べる本です。 宗教は怖いものではあるけれど、仏教やキリスト教の考え方は普段の生活から取り入れるよう心がけると寛容な気持ちになれるのかなと思いました。 新興宗教の台頭や、少し前の時代にあった左翼運動の原因についても述べられていて大変参考になりました。 現代で問題になっているネット上での誹謗中傷なども、上記と同じ原因が関係しているかもしれないと思いました。 すごい分かりやすく書かれてるのでとてもおすすめです。
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初版が2000年と20年以上前の本ですが、今読んでもなんら遜色のない内容でした。とても学びの多い本でした。 イスラエルとパレスチナの問題を日本人だとなぜあんなひどい事をするのか?と思うだけだが、この本を読んだ後では、イスラエルは神から与えられた地に異教徒を住まわせてやったのに、...
初版が2000年と20年以上前の本ですが、今読んでもなんら遜色のない内容でした。とても学びの多い本でした。 イスラエルとパレスチナの問題を日本人だとなぜあんなひどい事をするのか?と思うだけだが、この本を読んだ後では、イスラエルは神から与えられた地に異教徒を住まわせてやったのに、テロでユダヤ民族を傷つけるなんてとんでもない奴らだから皆殺しにしてるやる。くらいに思っているのでは?と想像すると寒気がします。 良くも悪くも古くは宗教が人々を連帯させてきましたが、この本の書かれた20年前から、日本では代わりになるようなものがありません。無連帯となった人々がパワハラやカスハラなど様々なハラスメントで他人を傷つける事なく、日本の社会がこれ以上分断され無連帯にならないように、せめて自分の周囲とは連帯していこうと思います。
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