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最後のライオニ 韓国パンデミックSF小説集
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2021/12/24 |
JAN | 9784309208442 |
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商品レビュー
3.7
7件のお客様レビュー
現実がSFを超えた日。 空に飛行機は無く、劇場から人は去り、朝夕の通勤ラッシュが陰をひそめた日。 医療体制は麻痺し、他人は全て感染源に思え、執拗に鼻と口を塞いだ日。 病人は隔離され、死者は遺灰すら戻ってこなくなった日……。 そんな現実のなかで作家たちはSF小説を描く。 「最後の...
現実がSFを超えた日。 空に飛行機は無く、劇場から人は去り、朝夕の通勤ラッシュが陰をひそめた日。 医療体制は麻痺し、他人は全て感染源に思え、執拗に鼻と口を塞いだ日。 病人は隔離され、死者は遺灰すら戻ってこなくなった日……。 そんな現実のなかで作家たちはSF小説を描く。 「最後のライオニ」 本当にパンデミックから世界を救うのは、勇敢で死を恐れない者ではなく、恐れを抱き又は抱く人に共感できる者。 「死んだ鯨から来た人々」 〈共生〉ということ。 人類はちゃんと他の地球生命と共生できているだろうか。 「ミジョンの未定の箱」 2020〜22年の3年間、本当はどんなことをして、なにを得て無くしていたんだろう……もう過ぎ去って……。 「あの箱」 誰もがアクリル板で仕切られていた。 抗体というアクリル板も。 「チャカタバの熱望で」 過度な潔癖が笑い話となる日。 「虫の竜巻」 どんなに科学が進歩しても、変わらないこと。 でも「コロナ前から在宅ワークだったけど?」って、作家稼業もタイヘン。
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この本が2020年、パンデミックの真っ最中に出版されていたことに驚く。 とても冷静で客観的な視点で描かれていて、なおかつSFとしてのセンス・オブ・ワンダーにも満ちた作品群。 パンデミックが落ち着いた2023年に読むと、当時の緊迫感や絶望感が思い出され、今はもうそれが記憶から薄ら...
この本が2020年、パンデミックの真っ最中に出版されていたことに驚く。 とても冷静で客観的な視点で描かれていて、なおかつSFとしてのセンス・オブ・ワンダーにも満ちた作品群。 パンデミックが落ち着いた2023年に読むと、当時の緊迫感や絶望感が思い出され、今はもうそれが記憶から薄らいでしまっていたことも驚いた。 出版当時読んでいたらどんな印象を持っていただろう??今となっては知りようもないけど... もし幸運にもこのまま新型コロナのパンデミック収束していったとしても、あの頃の恐怖感、社会の雰囲気、忘れないようにしようと思う。 どの作品も好きだけど、特に印象に残ったのは、「ミジョンの未定の箱」。絶望感と切なさに心が締め付けられる。 こんなふうに大事な人を亡くした人が沢山いたことも、覚えていなければ。 日本でも同様のSFアンソロジーがパンデミック中に出版されていて、出版当時はあまり期待していなくて読まなかったけど、今は読んでみたい。
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韓国の小説を初めて読みました。 ぜんぶ面白かったなあ〜。SF耐性がない自分にぴったりな軽さで、テーマは現実とリンクしている。 順位をつけるなら「ミジョンの未定の箱」がいちばん好き。淡々としていて、暗いのと切ないのと。ミジョンとユギョンの名前が似ているので最初はごっちゃになった。「...
韓国の小説を初めて読みました。 ぜんぶ面白かったなあ〜。SF耐性がない自分にぴったりな軽さで、テーマは現実とリンクしている。 順位をつけるなら「ミジョンの未定の箱」がいちばん好き。淡々としていて、暗いのと切ないのと。ミジョンとユギョンの名前が似ているので最初はごっちゃになった。「虫の竜巻」もなんか好き。ポポって、キキララみたいな名前だな。 解説にもあったが、名前で判断できないのも併せて性別が曖昧で、どちらかの性でなんとなくイメージして読み進めていたらあら、違った?となるのも新鮮で面白かった。 また、どのお話にも「作家ノート」と後書きがついており、なんか可愛い。
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