1,800円以上の注文で送料無料

金融サービスの未来 社会的責任を問う 岩波新書1904
  • 中古
  • 店舗受取可
  • 書籍
  • 新書

金融サービスの未来 社会的責任を問う 岩波新書1904

新保恵志(著者)

追加する に追加する

金融サービスの未来 社会的責任を問う 岩波新書1904

定価 ¥990

110 定価より880円(88%)おトク

獲得ポイント1P

在庫あり

発送時期 1~5日以内に発送

店舗受取サービス対応商品

店舗受取なら1点でも送料無料!

店舗到着予定

12/16(月)~12/21(土)

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2021/12/20
JAN 9784004319047

店舗受取サービス
対応商品

店舗受取なら1点でも送料無料!
さらにお買い物で使えるポイントがたまる

店舗到着予定

12/16(月)~12/21(土)

金融サービスの未来

¥110

商品レビュー

3.7

10件のお客様レビュー

レビューを投稿

2024/08/14

 本著は主に、銀行に対する資金の貸し手である預金者が、銀行に勧められた金融商品によって、本来なら守られるべき資産の損失が生じてきた、1990年代末から実施された金融ビッグバンによる規制緩和から生じた欠陥を軸に、これからの商業銀行のサービスを預金者視点から改善するべく提言を行ってい...

 本著は主に、銀行に対する資金の貸し手である預金者が、銀行に勧められた金融商品によって、本来なら守られるべき資産の損失が生じてきた、1990年代末から実施された金融ビッグバンによる規制緩和から生じた欠陥を軸に、これからの商業銀行のサービスを預金者視点から改善するべく提言を行っている。  それと付随して融資業務の改革案も提言している。資金の主な借り手である中小企業は融資以外の求めるサービスとして、取引先の紹介や、財務のコンサルタントを求めているという。  私は金融業の実務について知りえない立場の人間であるので、詳細を知らずに言うが、借り手である中小企業は、金融機関のいわゆる情報生産機能的なものにも価値を見出していて、銀行はそこをこれからより洗練させて、付加価値を付けていくことが、銀行の生き残る道であると思った。  実際、日経を読んでいると、債券運用で損失をだした某地銀の経営改革として、コンサルのような手数料ビジネスに力を入れているという報道も目にし、この方向に進んでいるのだろうという推察が得られる。本書では、信用保証協会が与える融資先に対する保証は、銀行のいわゆる情報生産機能を弱体化させていると指摘している。それを払しょくしていくためには、従業員に対して質の良い教育を提供していく必要があるだろう。  ここまでの議論で、銀行の競合相手を想定すると、簡単にあげられるのは経営コンサルティングファームやプライベート・デット・ファンドであろうか。銀行が、本格的にコンサル業を洗練させていくとなったら、経営コンサルは何を強みにするのだろうか。当然、コンサルには社内システムの導入に強味を持つ会社も多く存在するのも承知しているが、経営アドバイスがメインの会社は、やはり人材の質という点が一番の強みだろうか。ただ、泥臭く営業テリトリーを動き回る銀行員が持つ幅広いネットワークは、コンサルを上回る価値を見出せるはずだ。  また、外資のヘッジファンドは日本市場に興味を持っているという報道を目にする。プライベート・デットによる融資は短期が中心であるというが、従来の金融機関にとっては脅威であるかもしれない。  私が経営者にとって、取捨選択を迫られるだろうなと思うのは、どこの機関の情報を信用、もしくは経営戦略として採用するかということだ。商業銀行、コンサル、ヘッジファンドはそれぞれにとって最も有利になるように提言を行うだろう。プレイヤーが増えれば増えるほど、複雑な利害が絡み合い、戦略の選択が困難になる。情報社会が進めば進むほどインスタントな情報が好まれるという、逆転現象が生じている。その中で経営者にとって真に価値がある情報を選ぶことは、企業経営の常であったろうし、これからより重要になるだろう。

Posted by ブクログ

2024/04/07

銀行業界への提言の是非は知るすべもないが、積年の恨みのごとく不満を実証的にぶつける様は、こういった新書の読み口としては楽しい。 ユーザー目線の問題提起が多いのもあって、体感的に読みやすく以前読んだ「金融広告を読む」の形式をより総括的に扱った感じ。

Posted by ブクログ

2022/10/15

日本の金融機関、特に銀行を中心として日本の金融未来について程よくまとめられている。 前半は金融機関の不祥事を中心に記載されていて、日本の金融機関がいかに消費者のリテラシーの低さにつけ込んで稼いできたかが論じられていて、企業としての社会的責任感の希薄さ、金融機関として稼ぐ力の弱さを...

日本の金融機関、特に銀行を中心として日本の金融未来について程よくまとめられている。 前半は金融機関の不祥事を中心に記載されていて、日本の金融機関がいかに消費者のリテラシーの低さにつけ込んで稼いできたかが論じられていて、企業としての社会的責任感の希薄さ、金融機関として稼ぐ力の弱さを痛感する。 一方で後半ではこれからの金融機関が取り組むべき新しい商品について述べられていて、その中でも特に中小企業のマッチングサービス、クラウドファンディングとの接続は興味深かった。いち地銀に留まらず、全国・銀行横断的にマッチングできればニーズとしても高いと思われ、上手くコンソーシアムを形成してプラットフォームと精度の高いマッチングをすることができるのではないかと思う。そもそも金融機関は横連携は得意なのでそれほど難しい話しではないとも思う

Posted by ブクログ

関連商品

最近チェックした商品