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徴産制 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2021/11/27 |
JAN | 9784101206226 |
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商品レビュー
3.5
14件のお客様レビュー
は〜なるほど…これ、コロナ前なのか…てっきりコロナを模した病気・スミダインフルエンザが蔓延したお話かと思い、コロナ後のお話かと読み進めたら、違った…コロナを経験した私たちの世界を描いているのかと思うほど、リアルだった。環境問題、食糧問題、そして少子化問題はますます深刻化、それに加...
は〜なるほど…これ、コロナ前なのか…てっきりコロナを模した病気・スミダインフルエンザが蔓延したお話かと思い、コロナ後のお話かと読み進めたら、違った…コロナを経験した私たちの世界を描いているのかと思うほど、リアルだった。環境問題、食糧問題、そして少子化問題はますます深刻化、それに加えて若年女性の亡失。立場や時代が違う男性たちが、女性になった世界でもがく現実をうまく描いてある。助成金目当てのショウマも、エリートなのになかなか授からないハルトもリアルだったが、キミユキの物語が1番良かったなぁ。 p.278-9 なって!」とアカネに耳打ちしたらしい。 ペニャ先生は子供たちに、次のように語ったという。 「人間は、オトコのコとオンナのコの二つに分かれてるんじゃなくて、ひとりの人間のなかにオトコのコとオンナのコの両方がいるんです。そのどっちが多いかは、人によっても違うし、どっちを多くしたいかは自分で決めればいい。みんなも、そのときの気持ちにあわせて好きな格好をしてください」 クレオパトラになった父は、アトム君から「今日は、オンナのコが多いオトコの人なんですか?」と聞かれ「そう。女らしいでしょ?」と答えるが、アトム君は困った顔をしている。 長い黒髪をなびかせた父は、ブルーのアイシャドウが印象的な美女に変身しているが、身の下とアゴには黒いひげがみっちりと生えたままだ。大きく開いた胸元から見える茶色いシミも、そのままだった。 父が家で女装を始めたころ、幼稚園から帰ったユリが、ペニャ先生から教えてもらったという画像を、父とキミユキに見せてくれたことがあった。それは、ひげを生やしたまま女装をしている男たちや、シミやシワを隠さずすっぴんで笑う女たちの写真であり、誰もが堂々としており、とても魅力的な表情をしていた。 ユリはは、ベニャ先生におじいちゃんのことを話したら、これを見せてくれたんだ」と言い"父に向かって「初めて女の子の格好したとき、おえーって言ってごめんなさい」と謝った。そして、ひげを生やした美しい女装オペラ歌手を指さし「ユリはこのったのだった。 人が一番好き。おじいちゃん、この人を目指して一緒にがんばろう!」と父の手を握その甲斐あって、父は、この町で一番女らしくて色っぽいと、参加した女性たちから称賛されていた。セーラー服ならこうはいかなかっただろうから、プロデューサー・ユリの意見は正しかったわけだ。 「男らしさや女らしさを人に押しつけるのは時代遅れですけど、男らしさや女らしさ かたき を目の敵にするのも何か違う感じがしますよね」 テツコさんが言うとアカネがうなずく。 「だって、男らしい男、女らしい女、ってやっぱ魅力あるし」するとマリンさんの指がたたたたっと動く。 「でも、女らしさって、世の中が平和で安全でないと伸び伸びと発揮できないよね。 戦争なんかしてたら、ミニスカートも水着も無能も着られないし、男の人だって強さばかり求められて、女やしくなれないでしょ。男も女も、女らしくあるまえるのは、自由がある証拠」
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SFで70年先の未来、設定は面白いのだけど… 出てくる人の人権尊重の価値観や意識が古くって、70年後の未来、今よりも後退してるの?って思えてしまって、それが全く面白味を感じない。残念だけど、2/3で脱落した。 70年後の未来、人権意識が当たり前にある、今とは違う時代の物語が読みた...
SFで70年先の未来、設定は面白いのだけど… 出てくる人の人権尊重の価値観や意識が古くって、70年後の未来、今よりも後退してるの?って思えてしまって、それが全く面白味を感じない。残念だけど、2/3で脱落した。 70年後の未来、人権意識が当たり前にある、今とは違う時代の物語が読みたい。
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約200年後の日本。 温暖化が進み、40度は当たり前、50度になることもある。 食糧生産が打撃を受け、経済力が落ちた日本には海外から食料を買うお金もない。 アメリカは日本への食糧輸出を停止し、中国と相当な不平等な条約により何とか生き延びられている状況。 熱中症だけでなく、飢餓でも...
約200年後の日本。 温暖化が進み、40度は当たり前、50度になることもある。 食糧生産が打撃を受け、経済力が落ちた日本には海外から食料を買うお金もない。 アメリカは日本への食糧輸出を停止し、中国と相当な不平等な条約により何とか生き延びられている状況。 熱中症だけでなく、飢餓でも人が亡くなる時代。 そこに、新型インフルエンザ(スミダインフルエンザ)が流行し、10代、20代の女性の多くが亡くなってしまう。 そんな未来のお話。 ここまでは、残念ながらありうるなあ…と思ってしまう。 時の総理は、「徴兵制」ならぬ「徴産制」を導入する。 医療技術の発達で、性転換が身体の負担が少なく、かつ可逆的なものになったため、若い男性を2年間女性とし、出産させる義務を負わせる制度だ。 この設定だけは、かなり無理があるような気がぬぐえなかったが、しかしこの設定は本書にとって非常に重要なものだと思われる。 ということで、この制度の下で「産役男」となった五人の男性を主人公に、五つの物語が紡がれる。 それぞれ人柄ももちろん、社会的な階層や、住んでいる地域が異なるので、たどっていく運命も五様になる。 女性になることによって、突然ルッキズムの弱者の立場に立たされ、混乱する人。 女性になったからには、完璧に女性になり、望みうる条件の高い男性の子をはらみ、国のために完璧に勤めを果たしてやる、というエリート官僚。 「徴産性」から逃れようとした知り合いを助けた罪に問われ、懲罰として産役男になった人は、やがて核廃棄物最終処分施設がある地区に送られ、性奴隷にさせられる。 妻帯者であり、そもそも義務を負わないのに、なんとなく女性になってみたくて志願する人と、その妻の葛藤の物語もある。 耐えられないディストピア小説? 実は読後感がそれほど悪くはない。 すぐに自分と国家を結びつけて考えるエリート官僚のハルトは、不妊という現実に突き当たり、他の人と支えあう関係を見つけていく。 あっけらかんと女性になり、娘の保育園のママ友との女子会も楽しんでしまうキミユキと、そんなキミユキを受け入れられない妻のサクラの物語は、二人がやがて性別を交換するという決断に至るのだが、そんな風に柔軟に性別と付き合える人も出てくるのかもしれない。 最もつらい境遇に陥ったタケルの物語でさえ、どこかに希望が持てる。 最後は性別ではなく、人間性なのかも、と。
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