動機探偵 名村詩朗の洞察 双葉文庫

喜多喜久(著者)

• 販売会社／発売会社: 双葉社
• 発売年月日: 2021/11/11
• JAN: 9784575525144

商品レビュー

2023/12/24

シリーズ、第二弾。
冷王大学の准教授・名村 詩郎は、若き天才研究者。人々の不可思議な行動の動機を解明し、人工知能(AI)の進化に役立てようとしていた。

助手の鈴代 若葉は、名村先生をサポートし、情報収集にあたる。果たして、今回の謎とは？

・十六夜ヒカルは、なぜアカウントを消したのか？
・田所穂乃花の両親は、なぜ離婚したのか？
・ナナシの記憶は、なぜ戻らないのか？
・沢渡圭吾は、なぜ自殺したのか？

それぞれ味わい深い作品ですね。

2023/06/27

新キャラは定番の頭はいいけれど、それを傘に着て偉ぶる、もしくは学歴で相手を下に見るキャラかと思っていたら、手のひら返しが意外に早かった。
まあ、だからと言って好きになれるかは別問題だが。
鈴代さんが、丸くなった彼に絆されなかったところはよかった。
第一印象が悪かったしね、やむなし。

今回の謎も曲者揃い。
ゲームアカウントを何故消したのか。
両親は何故離婚したのか。
記憶喪失者の記憶は何故戻らないのか。
そして、何故彼は自殺してしまったのか。
共通点は、当事者に直接話を聞けない点。
記憶喪失者に限っては直接聞き取りはできたけれども、彼の場合は記憶がないから、聞き取り＝答え合わせにならない。
結局遠回りをしないといけなくなる。

そんな中でも、鈴代さんの捜査能力はやっぱり凄い。
本人はあまり成果がなかったと項垂れていることが多かった気がするが、十分だと思う。
新キャラも手のひら返すほどだし。

一方で、今回は全てが解き明かされないパターンも。
要は依頼としては失敗パターンになる。
失敗もまたデータにはなるのだが。
ただ、失敗と言いつつも、寧ろ全て解き明かさない方が正解な展開だったので納得もできた。

今回は新キャラの茶々もあってか、名村先生に感情のようなものも見え隠れしたような気がする。
もしかしたら、先生に感情が芽生える日が来るかもしれないなと思った。
確か1巻を読んだときは、その点は絶望的に思っていたので。
鍵は、やっぱり鈴代さんなのかも。

2022/11/10

令王大学の准教授・名村と助手の若葉はAIに人間の感情を覚えさせる為に「不可解な謎」を集めていた。
少しずつ謎を集めつつあるが、中々謎の依頼が来なくて…

AIのミライと若葉の会話が、少しずつ様になってきた様に思えます。
そして、名村の同級生・尾藤が喜怒哀楽の無い名村をどうにか感情を持たせようと若葉をせっついていますが、当初に比べて随分距離も近くなったと思います。
今後どうなっていくか楽しみです。