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21世紀のロンバード街 最後のディーラーとしての中央銀行
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 東洋経済新報社 |
発売年月日 | 2021/10/08 |
JAN | 9784492654903 |
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21世紀のロンバード街
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中央銀行の重要な機能として「最後の貸し手」というものがあります。銀行はお金がなくなった時、ふつうは他の銀行からお金を借りて何とかします。でも、金融危機の時には、他の銀行も自分のことで精一杯ですから、お金を貸してくれない。このままお金を借りれないと銀行は潰れてしまうんですが、そうな...
中央銀行の重要な機能として「最後の貸し手」というものがあります。銀行はお金がなくなった時、ふつうは他の銀行からお金を借りて何とかします。でも、金融危機の時には、他の銀行も自分のことで精一杯ですから、お金を貸してくれない。このままお金を借りれないと銀行は潰れてしまうんですが、そうなったら経済は大混乱です。ここでサッと出てきてちょっと高い金利でお金を貸してくれるのが中央銀行です。これによって、一時的に調子が悪い銀行があっても、中央銀行がサポートに回ることで、経済の安定性が保たれるんですね。ウォルター・バジョットが『ロンバード街:金融市場の解説』(1873)で示したのが、この最後の貸し手機能であり、長らくあらゆる中央銀行の基本指針でした。 しかし、2008年の世界金融危機(日本ではリーマンショックと呼ばれていますね)では、中央銀行は最後の貸手になるだけではなく、それ以上の仕事をします。サブプライムローン(信用力が低めの人たち向けの住宅ローン)をごちゃっとまとめて証券化した商品が取引されていましたが、アメリカの住宅バブル崩壊とともに住宅ローンを返済できない人が増え、その証券化商品も価格が下がってしまいました。しかも急に下がった。証券化商品をたくさん持っている金融機関は、短期金融市場でお金を借りていましたが、そんな怪しい証券化商品をたくさん持っている人にはお金貸さないぞー、となって、短期金融市場の金利も跳ね上がります。そうすると、証券化商品をたくさん持っている金融機関は資金調達できなくて潰れてしまいますが、そうなったら普通の銀行も含めて経済大混乱になってしまいます。 ここで、FRBが「最後の貸手」だけをしていたらどうなっていたでしょう。最後の貸手でお金を貸す先は銀行ですので、証券化商品市場も短期金融市場も大混乱になった後で、その煽りを食らっている銀行だけに手を差し伸べるようなものです。それでは遅いんですね。狭義の銀行だけは守れるかもしれませんが、経済は大混乱のままです。FRBがこの時行ったのは、大混乱の短期金融市場や証券化商品市場に直接介入して買い支えるということでした。これを著者のメーリングは「最後のディーラー」と呼んでいて、金融市場が発達した21世紀の中央銀行に求められるのは「最後のディーラー機能」であると言います。 原書の初版は、2011年ですので、世界金融危機の少し後に書かれた本なのですが、そのあと最後のディーラー機能が遺憾なく発揮されたのが、2020年のコロナ危機でした。多くの人の実感からすると、「コロナで金融危機?そんなことあったっけ?」という感じだと思いますが、2020年4月頃にコロナで物流がストップして、それに伴って世界中でドルの確保が行われ、短期金融市場が暴落、世界金融危機の一歩手前まで行っていたんですね。ここでFRBが最後のディーラーとして短期金融市場に介入し、なんとか事なきを得た。2008年の教訓がしっかりと生かされた格好になりました。 さて、この本ですが、訳者あとがきがめちゃくちゃ良いです。コンパクトにまとまっているし、メーリングの「マネービュー理論」の解説もわかりやすい(本文だけだと理解しきれませんでした)。(山形さん特有の?)原書へのちょっと辛辣なコメントも的確で好き。時間がない人は訳者あとがきだけでも読んでほしいです。
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FRBの歴史を描く中でマネービューについて書かれた本ですが、原文がそうなのだと思いますが、本文はかなり読みにくい印象を持ちました。自分にファイナンスの用語を読み分ける知識がなかったのも内容が曖昧模糊となる原因にもなったと思います。そのため、訳者あとがきで概要の説明があるのがありが...
FRBの歴史を描く中でマネービューについて書かれた本ですが、原文がそうなのだと思いますが、本文はかなり読みにくい印象を持ちました。自分にファイナンスの用語を読み分ける知識がなかったのも内容が曖昧模糊となる原因にもなったと思います。そのため、訳者あとがきで概要の説明があるのがありがたかったです。
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