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自民党失敗の本質 宝島社新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 宝島社 |
発売年月日 | 2021/10/08 |
JAN | 9784299021311 |
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自民党失敗の本質
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商品レビュー
3.8
7件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
第一章 御厨 貴 第二章 内田 樹 第三章 石破 茂 第四章 村上 誠一郎 第五章 前川 喜平 第六章 古賀 茂明 第七章 望月 衣塑子 第八章 小沢 一郎 TLに流れてきた文言に惹かれて着手。これまで忌避されてきた人物が総裁の席を許されたのは何故か。 奇しくも本書において、菅政権成立直前、結果が出ていないのに閣僚予想をするTV番組があって総裁選そのものが出来レースだったんじゃないかというようなことが述べられているが、それをマスコミの恣意と感じず政権の強権発動と見るのがいかにも。 今回の総裁選でも似たようなことはあり、より露骨で、ぽっと出の若手をコバホーク呼びしてあげてたよね。直前に石丸とかいうのを似たような感じで持ち上げていたよね。 さておき。 出版社がやりたかったのは結論ありきの安倍・菅政権の総括であろう。 出版は2021年。事後の後知恵で当時のコロナ対策を叩いている。当時は著名人がマスク拒否をSNSでイきるなどの風潮があり、諸外国が桁違いの死者を出している中、日本は政府も国民もよくやったと感じたものだが、本書に集った人々はすごいダメ出しをしている。かといって対案も提示していない。せいぜいオリンピックなんかほっといてコロナ対策が最優先だろとか言うくらい。やったでしょ、それ。GOTO TRAVELやった人は失脚してるし、間違いはある程度結果に出てるんじゃないですかね。 ここに集った人々は口々にマスコミが政府に忖度していると叫んでいる。 どちらかというとマスコミは報道しない自由を行使しているように見えているのだが、このようなビューもあるんだなと。 集った人々の中に一人、毛色の違う人がいて、その人が言うには、かつてはマスコミが政府をコントロールする立場だったが今は逆になっているとのこと。へえ、そういう思いで記者やってるんだ。 大物政治家さんも集っているが、自身の口からは具体的な方針は出さず、国民がダメというのは立憲仕草。相変わらず掲げる旗は政権交代。それが目的って進歩ないですね。 ところどころ本音が透けているのが面白い。 ここに語られている、当時は善だと思われていたことが、2024年現在では実は筋違いの悪事の結果であったことがバレてきているのも面白い。「難民」問題ね。 よくこんな本作ったな。 ひとつだけ。 財務省のレトリックを指摘してるところは見直した。もっと大きな声で言ったらいいんじゃないかな。
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異論を排除しないこと。これが人として最も必要なことではないか。 にしても今の政権はこの逆人材が握っているのか?
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私の支持政党は自民党だったが、この10年程で堕落しきったと感じ支持をやめた。 国の未来を託す政治の劣化原因を知り、一票を投じる政治家と政党を判断するため、今月は政治の本を多く読んでいる。 本書の論客には自民党の現職議員の石破と村上、元自民党で現立憲民主党の小沢、元官僚の古賀と前...
私の支持政党は自民党だったが、この10年程で堕落しきったと感じ支持をやめた。 国の未来を託す政治の劣化原因を知り、一票を投じる政治家と政党を判断するため、今月は政治の本を多く読んでいる。 本書の論客には自民党の現職議員の石破と村上、元自民党で現立憲民主党の小沢、元官僚の古賀と前川が名を連ねている。 なお、 古賀茂明は、民主党の菅直人政権の時、東電処理や電力行政を真っ向から批判して経済産業省官僚を退職勧奨された。 前川喜平は、禁止されていた天下りの斡旋を文科省が組織的にやっていた責任とって引責辞任した。 二人とも官僚をやめたのは自民党が直接の原因ではないが、内閣にとって不都合な発言が多く、後に安倍政権から陰湿な嫌がらせを受けている。 「時事放談」の司会で1000人以上の政治家と接した御厨、東京新聞の記者で政権とメディアの関係に詳しい望月もいる。 自民党および官僚と政治家の関係に詳しく、自民党に忖度する必要がない人達の率直な意見が聞ける。 論客に河野太郎や小泉進次郎がいればなお良かったが、それができないから本書が出版されている。 以下の考え(前川談)に納得し頭に残った。 「日本は国民主権である以上、国民に選ばれた政治家が責任を負い、権限を持つというのが正しい民主主義。」 「官僚主導はあるべき姿ではなく、最終的に官僚は政治家に従うべき。」 「同時に、官僚が専門性に基づき自由に意見を言える環境を確保すべき。」← 以前は自由に意見が言えたようだ。 論客の全員が問題視しているのが、「現在の自民党は議論をしなくなっている」ということ。 小選挙区制になってから、党の公認候補になれるか否かが大きく選挙の当落に影響するようになった。 落ちれば無職になるので、自民党の公認を得て基礎票を確保するために政権に忖度し、選挙第一主義で行動するようになった。 さらに投票率が50%に低下したため、宗教団体の固定票が当落を決めるようになり、結果何が起こったかは周知のとおりだ。 本来なら国会審議が必要だったり、郵政民営化の時みたいに解散総選挙をして国民の審判を得るべき案件でも議論をしない。 国民の多くが反対した"集団的自衛権行使容認"という戦争参加に直結する事案でも閣議決定を強行した。 その結果、安倍内閣の支持率は著しく低下したが、代わり得る勢力がないため支持率も徐々に回復した。 この教訓を得て、やってはいけないことのボーダーラインがグッと下がった。 法律違反でなければ何をしてもいい。→ 「法に従って適切に処理している」という答弁頻発 捕まりそうになったら証拠を消す。→ 公文書改ざん。「桜を見る会」の招待者名簿をシュレッダーにかけて廃棄 法律違反でも罰則がなければ何をしてもいい。→ 謝罪と是正コメントをしておけばいい 憲法違反でも都合よく解釈する。→ (いつまでにという期限の規定がないから)臨時国会の早期召集の要求に応じない 何をしても、選挙すれば自民党が勝つので、国民の支持を得ていることになる。 国民の怒りを買って小選挙区で落選させても、比例で復活してくるので国民は益々選挙に行かなくなる。 メディアにも正面切った政権批判ができないように圧力をかけているので国民に真実が伝わりにくい。 今、自民党の一強になっているのでロシアや中国の政権と同じく、自民党にとっては「失敗」でなく「成功」なんでしょう。 ### 本書の、東京新聞の社会部記者である望月衣塑子さんの登場で思った。 政治の問題を語る女性の論客が少ない。 政権とメディアが癒着した時、民主主義は機能を停止する。 朝鮮民主主義人民共和国やロシアを見て感じるとおりだ。 日本の報道の自由度は、民主党政権が誕生した時に11位まで上げたが、安倍政権以降急落し71位まで落ちている。 近年のNHKは官邸の広報部門みたいになっていて、意見を述べることはまずないと感じている。 通信社状態になっていて、○○が開催されました。○○氏が○○と発言しました。という表面的なことを伝えて終わり。 メディアと権力の関係性については、改めて他の書籍で現状認識を深めようと思う。
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