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舞風のごとく
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2021/10/08 |
JAN | 9784163914343 |
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舞風のごとく
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商品レビュー
3.3
10件のお客様レビュー
火群のごとく・飛雲のごとくに続く シリーズ3 と、ここまで書いて、火群のごとくを読んでいない事に、気がついた。 大火に見舞われた、小舞藩城下町。 単なる失火と思われていたが、調べが進むうちに、藩政の主導権を巡る、政争も見え隠れ。 筆頭家老の後嗣、樫井透馬は、少年の頃から、剣を...
火群のごとく・飛雲のごとくに続く シリーズ3 と、ここまで書いて、火群のごとくを読んでいない事に、気がついた。 大火に見舞われた、小舞藩城下町。 単なる失火と思われていたが、調べが進むうちに、藩政の主導権を巡る、政争も見え隠れ。 筆頭家老の後嗣、樫井透馬は、少年の頃から、剣を通じての友情を育んできた、側近・新里正近、山坂半四郎と共に、罹災者救済に乗り込むが・・。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
今回の「~ごとく」シリーズで、政変ではなく、大火事という町中を阿鼻叫喚にさせる物語から始まる。 どのようにして、この急場を切り抜けるのか? 今の時代にも反映して行っている。 何が必要なのか?被災民は?食料は?医師は?・・・ そして、若者3人が、上下関係が、出来ても、未だおさな友だちとして、付き合って、より社会をより良いものへと、思っている事に、・・・・ 作者 あさのあつこ氏の描く小説、心の臓が鼓動を打つにしても、「とくっ、とくっ、とくっ、とくっ、とくっ。」 後ろ向きに倒れる「あぐぐっ」 気配を数える「一つ、二つ、三つ・・・」 など、このような描写の仕方に、ついつい本を離せずに読んでしまう。上手い! 付け火だと言って亡くなった者の最後の言葉を聞いた千代。 透馬と遠雲との会話、「人を信じられぬものは人に非ず。人の形をした鵺にも猩々に堕ちる。・・・」 人が信じられぬ者が、この難局を乗り切れるのか・・・と、問うているのだが、・・・ 最後の結末を見るとどうなのだろうか? 罹災者を看病する恵心尼や千代は、水さえも受け付けない者を見ると、死が足元まで来ていると、それを追い払う術がない。清信尼の身の上の話も。 正近の元妻の弥生。 「誰かを憎むのなら、その憎悪は外へと向いていく。しかし、己でおのれを苛む刃は、己の内に留まり、己のみを傷つける」 こんな記載になぜか、この世の中で、起きている事のの符号に一致する事柄を思い出す。 火事の原因、付け火をした者は、意外な人物、そしてそれを主導したのは、・・・ 最後は、人の妬みの凝り固まった思想、病死へと向かう無気力さを、吹っ切れると、思ったのか? 辛い!と、しか言いようがない。 親も、そして身内も。 そして、本を閉じた時に、表紙の秋の日差しを受ける若者の姿が、この最後の結末後の様子だと、気付いた。
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初出 2019〜20年「オール讀物」 2019年に刊行された『飛雲のごとく』の続編。「ごとく」シリーズとでも呼ぶべきか。 前作では主人公の新里正近(当時は16歳で林弥)は、4年前に15歳上の兄結之丞と道場仲間の親友源吾を政争がらみで失い、親友で家老の庶子樫井透馬を暗殺しようと...
初出 2019〜20年「オール讀物」 2019年に刊行された『飛雲のごとく』の続編。「ごとく」シリーズとでも呼ぶべきか。 前作では主人公の新里正近(当時は16歳で林弥)は、4年前に15歳上の兄結之丞と道場仲間の親友源吾を政争がらみで失い、親友で家老の庶子樫井透馬を暗殺しようとした兄嫁七緒(現在は出家して恵心尼)の兄を斬っていて、透馬が病弱の兄に代わって跡継ぎに決まり、正近と同じ道場仲間の半四郎(当時は和次郎)を近習にして、政争や不条理に命を失うことのない藩にしようと誓った夜、刺客に襲われるが撃退していた。 今回は小舞藩の城下の半分近くを焼いた大火の直後、3人が藩に先駆けて被災民救済に動き始めるとなぜか命を狙われ、放火の証言を聞いた尼寺で看病に当たる千代も命を狙われたため、3人は政争がらみの放火事件とにらんで探索を進めると、やがてとんでもない真犯人にぶち当たる。(このミステリーはちょっと無理筋) 相変わらずの主従を超えた3人の遠慮ないやりとりが楽しいが、正近よ、尼になった兄嫁への想いは断ち切れ! 透馬の父の筆頭家老が辞めて透馬が財政を担当することになる次作が待たれる。
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