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象の旅
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 書肆侃侃房 |
| 発売年月日 | 2021/10/06 |
| JAN | 9784863854819 |
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象の旅
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商品レビュー
3.9
15件のお客様レビュー
人生の不条理さや人間の本質を描いたこの作品は、1551年にポルトガル国王がオーストリア大公に贈った象の旅を通じて展開されます。象遣いのスブッロと象のソロモンが、リスボンからウィーンへと向かう道中で出会う人々との交流や驚きが、ユーモアと皮肉を交えて描かれています。特異な文体が特徴で、改行が少なく、会話も地の文に溶け込んでいるため、独特なリズム感で読み進めることができます。権力者や宗教家の思惑を尻目に、象は静かに旅を続け、その存在が人々に感動を与える様子が印象的です。サラマーゴの巧みな筆致と翻訳の素晴らしさが、作品に深い味わいを与えています。
※この内容はAIが作成したものであり、ブックオフ公式オンラインストアの見解や意図を示すものではありません。
多分、ポルトガル圏作家の作品を読んだのは初めてだったと思う。ちょっと違う読み味で新鮮だった。 1551年のヨーロッパ大陸での政治的歩み寄りによる象の贈与という、中学生の時に習った世界史ぐらい遠い出来事のように感じるのだけど、作家がひょこひょこ顔を出して笑かしてくれるので、遠い遠...
多分、ポルトガル圏作家の作品を読んだのは初めてだったと思う。ちょっと違う読み味で新鮮だった。 1551年のヨーロッパ大陸での政治的歩み寄りによる象の贈与という、中学生の時に習った世界史ぐらい遠い出来事のように感じるのだけど、作家がひょこひょこ顔を出して笑かしてくれるので、遠い遠いお話にならないのが有り難かった。 行く先々で、象に対する反応が様々。恐れたり、歓喜したり、奇跡だと崇めたり。確かに、初めて象を見たらなんじゃこりゃ!?ってなるよなーと思った。象って変な形すぎるし、所謂家畜と違って知性があるのも、恐れと敬愛を感じさせる一因なのかなと思う。 序盤でソロモン・スブッロを送り届けるべく、共に旅する隊長とのやりとりが印象的。異国人ながら哲学的な言い回しをするスブッロに対して訝しさもあった隊長がちょっとずつ仲を深めて、そして、もう一生会うことはないであろう別れをするのがなんか良かった。旅をして別れるっていうのがこの時代だとそれこそ言葉通り、今生の別れだったのだろうなと思う。 スブッロが最後、雪が吹雪いている中、「良くも悪くもお前にはお前の人生がある、それを生きるためにお前は生まれたんだから、でも僕は違う実際象遣いになるために生まれたわけじゃない、ようするに、ぼくはお前に寄生しているんだ、どうであれ、お前の行先に不安はない、僕は違う、象遣いでおまけなんだもの」(要約)とソロモンに囁く場面、凄かった。 今まで、スブッロは象遣いであることに満足しているのだと思っていたし、名前を変えられてショックだけど淡々と受け入れているような人物だと思っていたので、驚いた。人間だと思った。映像でも見てみたいシーン。 歴史という広大な砂漠の、砂の一粒となったような、あっけらかんとした二人の最期も好きだった。
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16世紀、ポルトガル王からオーストリア大公への贈り物としてリスボンからウィーンまで旅した象と象使いの物語。権力者、聖職者、同行の兵士、各地の民衆…様々な思惑や称賛が渦巻く中、象は象としてただ歩く。サラマーゴのやや皮肉な、けれど軽妙な文章が印象的。
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いや~良い話でした。 1551年、結婚祝いにポルトガル国王からオーストリア大公に贈られた象が、リスボンからウイーンまで旅する実話に基づく物語です。作者はノーベル賞作家のサラマーゴ。 しかし、何という文体。ぱらりと本を開くて調べてみれば、16ページからなる章で改行はわずか4回。会話...
いや~良い話でした。 1551年、結婚祝いにポルトガル国王からオーストリア大公に贈られた象が、リスボンからウイーンまで旅する実話に基づく物語です。作者はノーベル賞作家のサラマーゴ。 しかし、何という文体。ぱらりと本を開くて調べてみれば、16ページからなる章で改行はわずか4回。会話の「」もなく、独特のリズム感を持って次々に繰り出される奔放なネタ。時に作家本人が顔を出し、痛烈なる風刺、飄々たる韜晦。これが何とも楽しい。もっともうっかり目を離すと自分がどこまで読んだか行方不明になってしまいますが。 人間たち、特に権力者や宗教家の何とも下らない思惑を尻目に、黙々と冬のアルプスを超えていく象。 重くもないのに読み応えがあって、楽しくて、本当にいい話でした。 それにしても見事な翻訳だと思います。訳者あとがきを読むと、作家への思いれや翻訳の苦労が良く分かります。 そういえば、象と旅する話は他に2冊読んでした。 一度は売ったものの虐待された象を見かねて奪還し逃亡した象使いの5年間を描いたノンフィクション『象と逃げた男』G・ロス。もう一冊は、将軍吉宗の時代、長崎から江戸まで移動する象の道中を描いた時代小説『吼えよ江戸象』熊谷敬太郎。 なんかテーマになり易いのかな。
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