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邯鄲の島遥かなり(中)
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邯鄲の島遥かなり(中)

貫井徳郎(著者)

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邯鄲の島遥かなり(中)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2021/09/28
JAN 9784103038740

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商品レビュー

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2023/02/28

上・中・下巻の中巻。 大島をモデルにしている神生島を舞台に昭和初期から太平洋戦争終結まで。 上巻から引き続き、一ノ屋の一族の話。 上巻の感想で書きそびれたけど、イチマツの子孫にはなぜか必ず身体のどこかに唇型の赤いアザがある。その痣は中巻でも、一ノ屋の血筋だという証としてたびた...

上・中・下巻の中巻。 大島をモデルにしている神生島を舞台に昭和初期から太平洋戦争終結まで。 上巻から引き続き、一ノ屋の一族の話。 上巻の感想で書きそびれたけど、イチマツの子孫にはなぜか必ず身体のどこかに唇型の赤いアザがある。その痣は中巻でも、一ノ屋の血筋だという証としてたびたび出てくる。 謎めいてるけど、島の人々はみんなそれを普通に受け止めてる。 中巻での話は、 普通選挙が始まり、立候補することを決めた男の話。 上巻でも面白かった平太の起こした一橋産業の子どもと、腹違いの子供だと名乗る少女の顛末。 島が心中の名所になってしまい、儲けようとする人と、何とかしたい人たちの話。 超能力者かも?と思う人と科学的に解明したいひとの話。 足を怪我した人と責任を感じてる人の物語。 子どもができないけど、自分の雑貨屋に来る子どもたちの成長を見守る女性の話。 3人の子どもそれぞれが戦争と関わり最後は悲惨な状況で終戦を迎える。 どの話も面白いけど、一橋産業の隠し子騒動がめっちゃいい。秘密のオチがあるんだよね〜 彼女がまた下巻で登場したらいいのに。

Posted by ブクログ

2023/01/07

中巻が対象とするのは主に昭和戦前期。当時の世相を見る上でとても興味深く読んだ。最初の二部は面白かったが、真ん中の二部、特に超能力対科学が面白くなくて、ここで読書が2ヶ月止まってしまったが、最後の二部は面白く、そこに到達してからは一日で読み終えてしまった。 第八部は第一回男子普通...

中巻が対象とするのは主に昭和戦前期。当時の世相を見る上でとても興味深く読んだ。最初の二部は面白かったが、真ん中の二部、特に超能力対科学が面白くなくて、ここで読書が2ヶ月止まってしまったが、最後の二部は面白く、そこに到達してからは一日で読み終えてしまった。 第八部は第一回男子普通総選挙。これは昭和3年の出来事だが、急に選挙になり、2陣営に分かれて戦ったが、政策よりも金権選挙で島が二分されてしまった話。民主主義の基盤が無いところに制度をいきなり持ち込むとこうなるという好例。 第九部は、一橋産業社長の一ノ屋平太の臨終に際して、突如現れたご落胤の女の子を巡る騒動。イチマツ痣を持っていたが、それは平太社長の知り合いだった銀座のママが彫らせた入墨で、本能的に平太の妻は血縁でないことを見抜いたが、子供達の多数は受け入れにかたむき、受け入れることになった。入墨の話は、最後の最後で女の子の回想の形で現れる。ちょっとしたミステリーと裕福な家族メンバーの間での駆け引きが面白い異色の部だが楽しく読める。 第十部は、火山での自殺、幽霊騒ぎで島の人気が落ちることを心配した有志が幽霊騒ぎの犯人探しをしつつ、ツチノコの島をぶち上げて観光促進しようとする話。また並行して、一橋産業の後継者直人が、海軍造船所の誘致に成功。担当の海軍軍人から、攻撃されても被害が島だけに止まるという不気味なコメントが最後になされる。 第十一話は、やや勘が良い女の子を超能力者に仕立て、それを売り物にする親と見破ろうとする早稲田大学教授の話。最後に、女の子が雪の中でたくさん人が死ぬと2.26事件を事前予知する。 第十二話では、戦争の足音が聞こえる中で、仲良く育った近所の親友二人の人生を描く。片や、10歳の時に膝の皿を割る爾後で足が不自由ななるが、将来的に兵役に取られず、体格に恵まれたもう一方は、中国戦線で死んでしまう。 第十三話では、大東亜戦争が影を落とす。子宝に恵まれないが子供を愛する雑貨屋の女主人は、近所の子供を可愛がるが、男の子は軒並み兵役に取られ、一人はガダルカナルで右手を失う戦傷で帰還し、もう二人は、フィリピン方面で戦病死する。そして一橋産業の造船所を目標とする米軍の空襲で、多くの島の住民が命を失い、関東大震災に続いて大打撃を受ける。

Posted by ブクログ

2022/07/18

選挙の話は、時期的に現実の選挙を想起しながら、読みました。 普通選挙黎明時の混乱ぶりが分かります。 現在の選挙は、さすがにここまで露骨ではありませんが、立候補者がどれだけ高邁な理念を抱いていても、きれいごとだけでは当選に結びつかないところは、現実にも通じるところだなと思いました。...

選挙の話は、時期的に現実の選挙を想起しながら、読みました。 普通選挙黎明時の混乱ぶりが分かります。 現在の選挙は、さすがにここまで露骨ではありませんが、立候補者がどれだけ高邁な理念を抱いていても、きれいごとだけでは当選に結びつかないところは、現実にも通じるところだなと思いました。 太平洋戦争の章は、読むのが辛い物語でした。 会社のさらなる繁栄を企図して、軍需産業に手を伸ばしたことが、島を相手国の攻撃対象にし、多くの島民を死なせる結果になってしまったことに、運命の皮肉を感じました。

Posted by ブクログ

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