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開高健の本棚
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2021/09/17 |
JAN | 9784309029900 |
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開高健の本棚
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商品レビュー
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5件のお客様レビュー
男の人のことを解かろうと思ったら、読んだほうがいいんだろうなあと思う作家の一群がいる。例えば、池波正太郎であり、司馬遼太郎であり、山口瞳であり、この開高健というひとだ。このへんを読んでおくのって、男の人の嗜みみたいなものだと思うのだけど、どうだろう。図書館に置いてある『オーパ!』...
男の人のことを解かろうと思ったら、読んだほうがいいんだろうなあと思う作家の一群がいる。例えば、池波正太郎であり、司馬遼太郎であり、山口瞳であり、この開高健というひとだ。このへんを読んでおくのって、男の人の嗜みみたいなものだと思うのだけど、どうだろう。図書館に置いてある『オーパ!』や『オールウェイズ』は、その前を通ると、背表紙が呼んでくる。面白いんだろうな、と、予感があった。 この本を読もうと思ったのは、そういう経験からで、いきなり作品を読むより、どんな本を通ってこられたか知ったほうが、とっつきやすいかな?という期待があったからだ。表紙の、机上の本が、ひと目で気になって気になって。 この方、どんな本読んでいらしたんだろう。 ご蔵書の写真から、本や読書にまつわるエッセイ。対談やブックリストなど、開高さんの読書遍歴がこの本でつかめる。格好の開高文学の入門書でもあるし読書案内でもある。 一見するだけで、ものすごい読書家だったんだ…と。いや、こう。私が絶対に読まないようなものがズラリと並んでる。時代を反映してる気もする。難読書も多い気がするし。御本人も書いてらっしゃるが、読書体験が、身体的に衝撃を与えてくれるような、理屈じゃなくて、五感に来る感じでぶつかって行きたくなりそうなタイトルの本を読んでらっしゃるようだ。さっぱりついていけない。でも。 本は読む前から、ページを見ただけで語りかけてくることがあると開高さんはおっしゃる。自分にとって「イケる本かそうでないか』パラパラ見るだけで、紙面から立ちのぼるなにかがあるという。 それはすごく、わかる。書架を巡っている時、よくある。それで、もうちょっとこのひとについて行ってみようと思った。 サルトル、ベトナムへの特派経験による読書、アマゾンへの興味…なにせ手応えのある感じ。私が素通りしてきたものばかりだけど、世界の側面を見直す手立てとしてこういう読書をしてみるのは、必要なのかもしれない。全く知らないということは、触れたらなにか変わるかもしれないってことだから。その中で、唯一親近感を持って読めるかなと思ったのは、冒険小説やミステリがお好きだったご様子。小娘は、嬉しくなっちゃって 「やだ、同好の士、というか大先輩?うわーー!一冊目に挙げてあるのが『ジャッカルの日』?いいじゃんいいじゃん!解ってらっしゃる!」 とかなんか調子に乗るのだ。きっと、やかましいなあ。解っちゃいないなあ、とお思いになりながら、一応はその騒ぎっぷりを、苦笑しながら見ていてくださるのじゃないかしら。 美味しいものがお好きで、釣りとお酒がお好き。パイプは英国製のとっておきで煙草おのみになって。大阪のおっちゃんでもあり。旅人で。名コピーライター。丸まっておふとんヤドカリになってご本読むのが最高の道楽。 とっつきにくそうなのに、気になる。そして。 するどい知性と眼差しを持ってるのに、好みの男は優しいやつ、というお人。 ズラズラ書いてみて思うのだ。良いからこの本を買って、一冊でも読んでみろと。ほろ苦い、うんと難しい、人生の宿題を出してもらった。そういう感じ。 だけど私、解ってるんだ。最初に書いてあったこの言葉に、すっかりやられちゃったんだろうって。 『書物は精神の糧である。誰もが軽く口にするこの句は重く切に事実であり、詩である。食べてみなければ好悪はわからないし、きめようもない。精神の美食家になり、大食家になること。一念発起。そこからである。すべては。』(P11) 意味ない生、とは自らの時間を、もう呼ぶまい。私はこの言葉を、素手で掴んだ。やっぱり、このひとに会いに来てみて、よかった。
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一言でいうと、開高健氏が、人生の中で出会った本が写真と文章で紹介されているブックガイドですね。 さすがに、各々の本に対する説明が秀逸です。 特に薦められているわけではないのですが、読んでみたくなります。 開高健氏は一流の読み手でもありますね。
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開高健のエッセイと愛読書を紹介。稀代の大食感は偉大な読書家でもあることが良く分かる。 半分以上は売ったり譲ってしまったというが、歿後に遺された蔵書やパイプ、空き瓶など、一人の作家の生涯を愛読書の視点から再現する。本にまつわるエッセイの抜粋も楽しい。 年譜で振り返ると58歳で亡...
開高健のエッセイと愛読書を紹介。稀代の大食感は偉大な読書家でもあることが良く分かる。 半分以上は売ったり譲ってしまったというが、歿後に遺された蔵書やパイプ、空き瓶など、一人の作家の生涯を愛読書の視点から再現する。本にまつわるエッセイの抜粋も楽しい。 年譜で振り返ると58歳で亡くなっている。正に太く短い生涯。 近年再評価されている作家の一人だろう。
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