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ビートルズ 新潮新書922
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2021/09/17 |
JAN | 9784106109225 |
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商品レビュー
3.6
11件のお客様レビュー
ビートルズについては「数え切れないほど本が出版されている」(p.4)けれど、「本が触れるにつれて、重複を避けるための専門化が進み、細部の記述が詳しさを増しています。しかし皮肉なことに、細部に詳しければ詳しいほど、ビートルズの全体像がかえって見えにくくなっているようにも感じられま...
ビートルズについては「数え切れないほど本が出版されている」(p.4)けれど、「本が触れるにつれて、重複を避けるための専門化が進み、細部の記述が詳しさを増しています。しかし皮肉なことに、細部に詳しければ詳しいほど、ビートルズの全体像がかえって見えにくくなっているようにも感じられます。」(同)ということで、「この本ではむしろ森林浴のようにビートルズの魅力を味わい、その背景や歴史に思いをはせ、かつて受けた印象やいま受ける印象について語ろうと思います。」(p.5)という本。 今度おれはリヴァプールに行くのだけど、リヴァプールといえばビートルズ、というのは知っているが、英語の教員なのにビートルズについて全く知らず、なんか入門書的なものはないかなと思って、とりあえず見つけた本。 ただ当たり前かもしれないけど、やっぱり色んな曲の名前を知らないと、あるいは当時の有名なミュージシャンの名前とか知っていないと、固有名詞が多いところはとっても分かりにくかったし、読むのが難しい。他のクラシックの本とかもそうだけど、やっぱり曲を聴きながら読むとかしないとなあ、と思った。けどそれができなかったので、これから聴くためのメモを箇条書きで。 ・「マギー・メイ」(p.42)…「リヴァプールの伝統的な音楽にはあまり縁のなかったビートルズですが、彼らが演奏した地元の民謡が1曲だけ残っています。」という、船員たちの間で歌われたという曲。 ・「ラヴ・ミー・ドゥ」(p.44)…「イギリスのEMIのパーロフォン・レーベルから発表した公式のデビュー・シングル」で、1962年発売の曲。 ・「フリー・アズ・ア・バード」(p.67)…「メンバーが自分たちの過去を振り返ってまとめた作品ならではの客観性があり、ビートルズらしさがヴァーチャルに凝縮されている」 ・ビートルズの曲ではないけど「ジス・イズ・アメリカ」(p.71)…「差別や銃問題などアメリカ社会の抱える問題を描いた曲でした。ヒップホップ調の曲が最優秀賞レコードに選ばれたのは史上初のことで(略)、その中にも彼がジム・クロウのポスターを連想させるようなポーズをとる画面が出てきました」とか、授業で使える曲だろうか? ・「トゥモロー・ネヴァー・ノウズ」(p.172)…「ジョンがインド音楽を参考に一つのコードで同じメロディだけをくりかえしてうたう」。『チベットの死者の書』からインスパイアされた歌詞?があるらしい。「幼いころから叔母に育てられ、10代で母を交通事故で亡くしたジョンは、欠落感や壊れやすい心を人一倍強い自我に隠してガキ大将を演じ、指導力を発揮してビートルズを成功に導いてきました。しかし人気や名声が心の空白を埋めてくれたわけではなく、悩みを抱えたままいわば本能的に『ヘルプ!』と叫んでいた」(p.173)という部分で、やっと生い立ち的なものを知った。 ・「ラヴ・ユー・トゥー」、「ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー」(p.180)…「西洋のポピュラー音楽のアーティストがインドの古典音楽に、異国趣味や道楽やパロディの対象以上のものとして、敬意を払って取り組んだはじめての試み」。 ・「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」(p.189)…「スティーヴ・ジョブズとビートルズを結びつける重要な曲」。アップル社同士の係争の話、とか全然知らなかった。 他には、「オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ」って英語の授業では中1くらいの定番曲だけど、これは「ロンドンのクラブでジャマイカ系移民や白人の一部の若者に聞かれていたスカのリズム」(p.156)だそうだ。スカ?っていうのを初めて聞いた。 それからビートルズのメンバーがインドとかに興味を持った時期があった、という話があったが、「1960年代の中頃にジョージ・ハリスンはインドの古典音楽の楽器シタールを弾き始めた。最初は『ノルウェーの森』の中でちょっと弾いただけでしたが、その後しばらく自分の曲では同じくらいシタールを演奏していました。」(p.166)だそうで、シタールってどんな楽器でどんな音が鳴るんだろう、とか正直確かめてみたい。「ビートルズのシタール使用はドラッグ体験と結びついた音の万華鏡とでも言うべきサイケデリック・ロックの幕開けをつげるもの」(p.185)だそうだ。あとはビートルズと直接関係ないけど、アメリカのアンクル・サムの軍人募集のポスターは、「その元になったのがロード・キチナーのポスター」(p.147)だそうだ。 ということで、知らないことづくしで読むのも大変だった。少しはビートルズのことが分かったかもしれないけど、やっぱり曲を聴かないと、という感じだった。(24/07)
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一歩引いた感じのビートルズ本 色々なワールドミュージックからの影響を指摘 アイルランドとの延縁 インド、スキッフル、スカなど YouTubeで再生しながら読む
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ビートルズの本はあまたあるが、この本では、ビートルズが影響を受けた音楽やその当時の英国の音楽事情に焦点を当てた一冊。ビートルズの音楽自体にのみ興味がある人には、お勧めできません。私は、充分楽しめました。
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