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倭国 古代国家への道 講談社現代新書2634
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2021/09/15 |
JAN | 9784065257913 |
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倭国 古代国家への道
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商品レビュー
4
8件のお客様レビュー
古代日本における倭国の国家形成過程を検討し、その特徴を明らかにする事を目指す内容。王名を起点とした王宮の分布と特徴の考察、王族の存在形態と権力構造の分析、五世紀後半を画期とした国家体制の変容といった論証が興味深い。
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※このレビューにはネタバレを含みます
初学者には難しい!と思いつつ、文献や地理的条件などを紐解きながら解説していくところがエキサイティングでした。ただ毎回歴史の本では思うのがこれが「トンデモ」なのかどうか、見極められないという怖さがある、というところ。ちゃんとした学者さんっぽいし、有名な新書だから大丈夫なのか、と思いつつですが、ちゃんと基礎教養を身に着けておきたいと思います。 ---------- 倭=日本列島社会における国家がどう形成されていったのか、5・6世紀を中心に検討する。 起源1世紀ころは100あまりの小国に分立。 3世紀前半ごろには30ほどの国に統合(魏志倭人伝) 地域勢力の連合体としての倭国、代表者としての倭王は二世紀初頭には成立していた。 卑弥呼はその代表的なもの。卑弥呼は倭王として国際的承認は得ていたが、列島では紛争の裁定者として国々から委任されてた程度。それはその後に混乱が続いたことでも明らか。 倭王がいわば共和的性格を脱して、統治者として専制的性格を獲得する段階はいつか。 従来の学説では、4世紀末~5世紀。前方後円墳のさらなる巨大化や武器・武具の大量服装。応神天皇陵や仁徳天皇陵などに代表される。 これらがその権威を表しているのは事実だが、時期や地域で変動がある。 5世紀には倭王の王統はいまだ一つにまとまってもいない。とりわけ仁徳・履中と続く仁徳系の王統と、允恭天皇にはじまる允恭系での対立が集中している。不安定で流動していたとも言える。 また、倭王を出す王族とは拠点と系統を異にする王族(周辺王族)=葛城・吉備・紀伊の豪族も存在した。まだまだ王族と豪族との境界は曖昧だったと言える。 後に「万世一系」と表せられるような倭王位の世襲化が実現するのは、5世紀末から6世紀諸島に登場する継体天皇を待つ必要がある。 継体天皇は応神天皇5世の子孫とされるが、信頼性は乏しく、近江から北陸を勢力範囲とする事実上の地域勢力だったと考えられる。 即位前から大和にも拠点を持っており、彼の母の拠点は海部郷もあり、そこには周辺王族の指示勢力が集中していた。 継体天皇が倭王まで上り詰めることが出来たのは、それまでの倭王とは異なる広範な地域勢力との間に同盟関係を結んだことが影響している。継体の死後即位する、安閑・宣化の二人は尾張出自の女性を母とする。王族や大和豪族以外の地域の女性を母とする倭王は前代未聞らしい。また仁徳系王統の最後の倭王、武烈天皇の同母姉(手白香皇女)を后妃に迎えることで、権威も手に入れた。その間に生まれたのが欽明天皇。欽明天皇こそ、父(継体)が拡大した権力基盤と、母の持つ前代以来の権威、双方を備えた新しいタイプの倭王といえる。 ※序章の要約。 細かい史料検討は難しい!
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古事記・日本書紀の伝承的記述を読み解き、謎が多いとされていた5、6世紀の列島の王権や地域社会の実像に迫った労作。これまで記紀の記述は後世の創作で信用できないとされ、もっぱら考古学的遺物の検証に重点が置かれていたが、本書を読むと記紀・風土記の世界に示される地名・人名などをたどること...
古事記・日本書紀の伝承的記述を読み解き、謎が多いとされていた5、6世紀の列島の王権や地域社会の実像に迫った労作。これまで記紀の記述は後世の創作で信用できないとされ、もっぱら考古学的遺物の検証に重点が置かれていたが、本書を読むと記紀・風土記の世界に示される地名・人名などをたどることで権力の移行や支配体制確立の実態が浮かび上がってくる。
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